民法第802条
条文 編集
(縁組の無効)
解説 編集
参照条文 編集
判例 編集
- 養子縁組無効確認請求(最高裁判決 昭和23年12月23日)民法第93条
- 旧民法第851条第1号(新民法第802条第1号)の意義
- 旧民法第851条第1号(新民法第802条第1号)にいわゆる「当事者間に縁組をする意思がないとき」とは、当事者間において真に養親子関係の設定を欲する効果意思を有しない場合を指し、たとえ養子縁組の届出自体については当事者間に意思の一致があつたとしても、それが単に他の目的を達するための便法として仮託されたものに過ぎないときは、養子縁組は、効力を生じない。
- 養子縁組の無効と民法第93条但書
- 養子関係の設定を欲する効果意思のないことによる養子縁組の無効は、絶対的のものであつて民法第93条但書の適用をまつてはじめて無効となるのではない。
- 旧民法第851条第1号(新民法第802条第1号)の意義
- 離婚届出無効確認請求(最高裁判決 昭和34年08月07日)民法第742条、民法第763条、民法第764条
- 協議離婚届出書作成後の飜意と届出の効力。
- 合意により協議離婚届書を作成した一方の当事者が、届出を相手方に委託した後、協議離婚を飜意し、右飜意を市役所戸籍係員に表示しており、相手方によつて届出がなされた当時、離婚の意思を有しないことが明確であるときは、相手方に対する飜意の表示または届出委託の解除の事実がなくとも、協議離婚届出が無効でないとはいえない。
- 協議離婚の届出に関する判例の準用
- 相続回復、所有権更正登記手続請求 (最高裁判決 昭和50年04月08日)民法第739条、民法第799条
- 虚偽の嫡出子出生届と養子縁組の成否
- 養子とする意図で他人の子を嫡出子として出生届をしても、右出生届をもつて養子縁組届とみなし、有効に養子縁組が成立したものとすることはできない。
参考 編集
明治民法において、本条には夫の妻の財産の処分に関する以下の規定があったが、戦後改正において継承なく廃止された。
- 夫カ妻ノ為メニ借財ヲ為シ、妻ノ財産ヲ譲渡シ、之ヲ担保ニ供シ又ハ第六百二条ノ期間ヲ超エテ其賃貸ヲ為スニハ妻ノ承諾ヲ得ルコトヲ要ス但管理ノ目的ヲ以テ果実ヲ処分スルハ此限ニ在ラス
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