ウィキペディアの書き方/入門編/写真入門

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「百聞は一見に如かず」の言葉の通り、画像は雄弁です。ある物がどんな色をしているのか、どんな形をしているのか、どんな構造なのかを伝えるのに、言葉を尽くすよりも、一葉の写真を提示することが有用であることは多いでしょう。

画像を投稿する方法そのものについては、「書いてみよう (加筆編)」で述べましたので、この章ではウィキペディアに、より百科事典的な写真を投稿するためのヒントを述べていきます。

まず知っておいて欲しいこと

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CC BY-SA 3.0 ライセンスとGFDL

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ウィキペディア日本語版では、ほとんどの画像もCC BY-SA 3.0 ライセンスGFDL(GNU Free Documentation License)によって扱われることとなっています。GFDLというのは、GNUフリー文書利用許諾契約書ともいい、改変や商業利用を、GFDLに従っている限りは自由に認めるというものです。写真を撮る場合には、その点を念頭に置いておいて下さい。

たとえば、博物館の所蔵品や寺社などの宝物を見に行ったとき、「写真撮っても良いですか?」と聞いて許可が出ただけでは、これらのライセンスで公開することに問題が出ることもあります。写真を撮らせてくれる側は、個人的な撮影を許可しただけであって、公開や画像の商業的な利用を許可したわけではないからです。

ただし、Wikimedia Commonsを利用する場合には、このほかにもいろいろなライセンスがあります。また、Wikimedia Commonsに画像をアップしようも参考にしてください。

肖像権

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また、人間を被写体とするときには、さらに注意が必要となります。「写真撮っても良いですか?」というのと、「オンライン公開しても良いですか?」というのは、全く別のことです。

たとえば、水着姿の女性に許可をもらって撮影したとして、それをオンライン公開されるなどと言うのは、その女性にとっては(多くの場合)予想もしないことでしょう。これは極端な例ですが、相手が男性や子どもであっても、話は同じです。

メインの被写体が人間ではなく他のものであったとしても、そこに人間が写り込んでいれば、肖像権が問題となることもあります。特に個人識別できるほど、はっきりと人物が写り込んでいる場合には、注意が必要です。日本語版では特に、この点に注意を払い、安全のために画像を削除することがよくあります。画像処理で、人物をぼかしたり、トリミングして除いてしまうなどの配慮を忘れないようにしましょう。

なお GFDLは改変を許可していますが、法律を犯すような変更を許容しているわけではありません。法令に違反するような改変は、GFDLの想定する改変には含まれていないことにご留意ください。


対象となる物を絞る

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構図を考える

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写したいものを、画面の真ん中に持ってくるようにしましょう。被写体が建築物など大きなものである場合には、どこからどこまでを写すのかを決めてシャッターを押すことも重要です。

また、画面が傾かないように、窓や階段など水平なものがあれば、それに角度を合わせて撮るとよいでしょう。

背景を工夫する

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小物の撮影などは、自分の家の中などで撮ることが多いでしょう。その場合には、あたりを少し片付けて、画面に関係ないものが映り込まないようにすると、綺麗な写真が撮れます。また、屋外の建築物などを撮るときには、電柱や信号などができるだけ写り込まない角度を探してみましょう。真正面から撮るよりは、近くのビルなどから撮ったり、入り口など一部分だけを撮影する方が、特徴を捉えやすいこともあります。

背景に資料性が高いときは、カメラの絞りを絞るか、シャッタースピードを遅くして撮影します。このようにすることで、被写界深度が深くなり、ピントの合う範囲が広がります。ただし、シャッタースピードが遅くなると手ブレを誘発することになるので、息を止めてしっかり構えるか、三脚を利用します。

ピントを合わせる

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カメラはしっかり構える

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近頃のデジカメは、小型化し片手で扱えるサイズのものも増えてきました。ですが、カメラは両手で構える方が、ぶれにくいです。脇を締めて、しっかりと構えましょう。コンパクトデジカメの場合は、左手の上にカメラを置いて、右手を添えるようにすると安定します。

また、荷物を持ったまま撮ると、どうしても体のバランスが崩れやすくなります。荷物はその場におくか、同行者に持ってもらってから撮るとよいでしょう。三脚を使うのも良い方法です。

接写モード・マクロモードの活用

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接写モードで撮影した例

食べ物や道具などを撮ろうとして、被写体に近寄りすぎ、ピンボケになった経験はないでしょうか? そんなときには、接写モードを使うと綺麗に写真を撮ることができます。たいていのデジカメでは、チューリップのマークで表示されていますので確認してみてください。接写モードは、まずモード設定をしてから、半押しをしてピントを合わせ、それからシャッターを最後まで押します。

接写モードは小さなものまで撮れる反面、手ぶれがおきやすいので注意しましょう

根気よく

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何枚も撮る

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一枚だけ撮って、よい写真になることは珍しいです。時間があれば、同じものを角度や時間を変えて、気に入るまで撮ってみることも良い写真を撮るコツの一つといえるかもしれません。

タイミングの重要性

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ウィキペディアで求められている写真には、そのとき、その場で、限られた人にしか撮影できないものもあります。たとえば、顕微鏡写真や医療器具などの写真、事件や災害の写真、特定の祭りの時にしか撮れない写真、少数民族の文化などにまつわる写真、今はもう存在しない建物や場所の写真などです。これらの写真は、少しぐらい写りが悪かったとしても、恐れずにアップロードして下さい。(注:著作権や肖像権などを侵害する写真は別です)

これらの写真は、貴重な資料であり、他の人がもっとよい写真をアップロードしてくれる可能性は大変低いからです。幸運にもこのような機会に恵まれたときには、ぜひ画像を撮ってきてください。(相手がいれば、GFDLとCC-BY-SAに則って公表するという許可と、撮影協力への感謝は忘れずに!)

タイミングが限られる写真の具体例としては、新潟県中越地震に掲載されている写真などがあります。

昔の画像があるが、スキャナーを持っていないという人は、井戸端や画像提供依頼のノートなどで積極的に他のウィキペディアンたちに協力を求めてください。各種ポータルやプロジェクトなど、その被写体に興味を持っている人がいそうなところで、協力を求めるのもよいでしょう。裏技として、接写モードを使い、写真をデジカメで撮影するという手段もあります。

何を撮るか

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最後に、特にどんな画像が求められているのかについて、お話しします。ウィキペディアには沢山の人がいます。けれども、すべての人が写真を投稿できるわけではありません。どこかに行かなければ撮れない建物の写真などはなかなか投稿されにくいです。貴方の行動範囲に、歴史的な建造物などがあって、かつ貴方がデジカメを持っているなら、ぜひ写真を撮ってください。

どこかに行かないと撮れないという意味では、日本文化に関するものの写真は、ウィキペディア日本語版に参加する人たちが撮りやすく、かつどこの言語版のウィキペディアでも不足しています。難しく考えることはありません。寺社や建物などの歴史的建造物の画像だけでなく、着物や数珠、ぽち袋など、日本特有の日用品や食べ物などの写真も不足しているものの一つです。(そして、日本人が撮らないとなかなか増えないものの一つといえるでしょう)

もう一つ、気軽に挑戦できてかつ求められている写真としては、各地にある歴史的著名人のブロンズ像や銅像の写真が上げられます。ウィキペディア日本語版では特に、人物についての画像が少ないので、歓迎されるでしょう。<1--自分の住んでいるところの近くにどんな銅像が建っているかは、ウィキペディア外のサイトですがこのようなサイトで見ることができます。-->


他に特に求められている画像については、ウィキペディアのWikipedia:画像提供依頼に依頼が並んでいます。案外自分の身近に、他のウィキペディアンたちが探している題材があるかもしれません。写真の投稿に興味のある人は、ぜひ一度目を通してみると面白いかもしれません。

関連項目

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このページ「ウィキペディアの書き方/入門編/写真入門」は、まだ書きかけです。加筆・訂正など、協力いただける皆様の編集を心からお待ちしております。また、ご意見などがありましたら、お気軽にトークページへどうぞ。