センター試験 数学I・A対策

総説 編集

数学I・Aは時間的余裕がある一方で思考力を要する分野が多く、得点しにくい科目である。難易度は数年に一度だけ上がり、他の年は安定しているといわれる。

問題 編集

新課程初年度である2015年度については、6つの大問のうち5問回答する形式で、第1問から第3問が必答問題、第4問から第6問までが選択問題となっていたが、2016年度は5つの大問からなり、第1問と第2問が必答問題、第3問~第5問が選択問題の形式に変更となった。以下の記述は2016年度の問題に基づいたものであり、変化する可能性もあることに注意されたい。

第1問 (必答・配点30点) 編集

3つの中問に分かれており、〔1〕は関数の最大最小、〔2〕は集合と論理、〔3〕は2次不等式という構成である。2016年度では〔1〕で1次関数を扱った問題が出題されたが、2次関数にするとセンター試験としては難しくなりすぎるから1次関数にしただけのことだと思われる。

第2問 (必答・配点30点) 編集

2つの中問に分かれており、〔1〕は三角比(図形)、〔2〕はデータの分析という構成である。〔1〕は余弦定理、正弦定理を主とした問題が出題されるが、図形的センスもある程度必要とするため注意を要する。〔2〕ではヒストグラム、箱ひげ図、散布図といったさまざまなテーマが万遍なく出題される。いくつかの図に対し、「これらの図について正しい記述はどれか」という問題が多く見られ、模試とは異なる点である。

第3問 (選択・配点20点) 編集

場合の数・確率の問題が出題される。期待値は範囲外となったため出題されない。

第4問 (選択・配点20点) 編集

整数の問題が出題される。不定方程式が特に頻出であるが、2016年度はn進法が出題された。

第5問 (選択・配点20点) 編集

図形の問題が出題される。第2問とは異なり、メネラウスの定理や方べきの定理を使う問題が出題され、図形的センスを必要とする。他の選択問題よりも難易度が高めの傾向がある。

対策 編集

高得点を目指す者は、各予備校が出している「センターパック」を利用するとよい。これらは得てしてセンター試験よりも難易度が高く、分量も多めであるため、十分な対策ができる。また、苦手な分野を集中的に演習するのもよいだろう。選択問題については、明確に得手不得手がある者は解く問題を決めておいてもよいし、そうではない者は冊子では3問とも解いておいて自信のある2問だけマークするという方法をとってもよいだろう。

  • 時間配分例
    • 第1問:15分
    • 第2問:15分
    • 第3問~第5問のうち2問:各15分