それでは、être 以外の動詞も使ってみましょう。
être の項で、動詞は主語に合わせて活用し、形を変えるということを説明しましたね。 「chanter (歌う)」 も 「jouer (遊ぶ)」 も 「penser (考える)」 も、全ての動詞は6種類の活用形を持っています。
動詞1つにつき、6種類ずつ覚えるの? と思われるかもしれませんが、実はフランス語の動詞のうち90%は、-er 動詞という規則動詞で、同じパターンで活用するのです。つまり、-er 動詞の6種類のパターンを覚えてしまえば、その後は初めて見る動詞でも、ある程度は自分で活用できるようになります。
活用
編集chanter, jouer, penser これらは全て -er 動詞です。共通点にお気づきでしょうか? そう、語尾が er で終わっていますね。
-er 動詞は、語尾の er の部分が以下のように活用します。
-er | 単数 | 複数 |
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1人称 | je -e | nous -ons |
2人称 | tu -es | vous -ez |
3人称 | il -e | ils -ent |
※3人称は、être で説明したように il と elle 、ils と elles が同じ活用をします。
- chanter → Je chante. (私は歌う)
- jouer → Nous jouons. (私たちは遊ぶ)
- penser → Ils pensent. (彼らは考える)
発音
編集さて、動詞が活用すると、語尾の発音はどう変わるのでしょうか。 -er 動詞は、2つを除いてみんな「音なし」なので、発音も簡単です。
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chanter シャンテ
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jouer ジュエ
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例外のある動詞
編集-er 動詞の中には、発音しやすくするために、変則的な活用をするものがいくつかあります。
acheter (買う)
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規則通りに j'achete と書くと、発音が 「アシュトゥ」 となり言いにくいですね。アクサン・グラーヴが付くことで、「アシェトゥ」 と発音しやすくなっています。
manger (食べる)
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manger の g はジュの音ですが、規則通りの書き方では nous mangons だけ 「マンゴン」 という発音になってしまうのです。変則的に e が入ることで、「マンジョン」 と発音できるようになっています。
動詞の活用は、多くの辞書の巻末に載っています。辞書をお持ちの方は、確認してみてください。
文を作る
編集-er 動詞の活用に慣れたら、基本文型の項と辞書を参考にして、文を作ってみましょう。
まずは使いたい動詞を仏和辞書で引いて、自動詞か他動詞かを調べてみましょう。ひとつの動詞が、自動詞と他動詞の両方の使われ方をする場合もあります。また、自動詞の場合と他動詞の場合では意味が異なる動詞も多くあるので、訳をよく調べて使いましょう。
- Je chante. (自動詞) 私は歌う。
- Je chante une chanson. (他動詞) 私は歌を歌う。
動詞が間接他動詞である場合は、目的補語を取るために必要な前置詞が辞書に載っています。前置詞によって意味の変わる動詞もあります。
- Tu joues à cache-cache. (前置詞 à で 「~で遊ぶ」) 君はかくれんぼで遊ぶ。
- Tu joues du violon. (前置詞 de で 「~を演奏する」) 君はバイオリンを演奏する。