植物のつくり
編集植物の種子
編集植物の種子のつくり
編集種子の発芽と成長
編集植物が土のなかから芽をだすことを 発芽といいます。
もしも、植物が発芽したあとに、光に当てずに、かげになる場所に置いていたり、肥料をあたえなかったりすれば、しっかりとした植物はできません。
太陽の光のことを、日光といいます。
植物の成長には、発芽で必要だった水・空気・適当な温度のほかに 日光 が必要になります。また、かならずしも必要ではないですが、肥料がくわえられると、育ちが よくなります。
日当たりがわるいと、植物は、緑色にはなりません。日当たりがないと、くきも細く、葉も小さいです。
植物は、葉で、日光を受けることで、栄養をつくっています。この栄養は、「でんぷん」という物質をつくっています。
この日光をあびてデンプンをつくることを 光合成といいます。
光合成では、空気中の二酸化炭素を吸収し、酸素を放出しています。
葉の裏を、けんび鏡でよくみると、穴があります。この穴は、 気
光合成は、葉の、緑色の 「
- でんぷん
また、じゃがいもの切り口からでる白い汁にも、少しヨウ素をたらすと、青むらさき色になります。
これは、 デンプン という物質が含まれてていて、そのデンプンとヨウそが、反応をしたからです。
このデンプンとヨウ素との反応を ヨウ素デンプン反応 といいます。
このデンプンは、植物が成長するために、植物が作った栄養です。
ヨウ素デンプン反応は、ある物が、デンプンなのか、それとも、デンプンではないのかを、しらべるのに利用されます。
- 肥料(ひりょう)
肥料には、さまざまな養分があるが、とくに肥料として有名な養分に、 ちっ素 と リン と カリウム がある。この3つの成分を、 肥料の3要素 とか「肥料の三大要素」などといいます。
このほか、マグネシウムや鉄やカルシウムなども、肥料になる。 とくに、3要素としてあげた養分(ちっ素・リン・カリウム)が、植物の生育に多く必要になる。
花のつくり
編集花には、 花びら と、花びらの根本のほうにある緑色の先のいくつか分かれた がく があります。
アサガオでは、がくは、5つに分かれています。アブラナでは、がくは、4枚です。
植物の種類によってちがいはあるものの、ほとんどの植物の花には、 花びら と がく と おしべ と めしべ があります。この4つを 花の4要素 といいます。
ただし、カボチャの花では、おしべは、お花にしかありませんし、めしべはめ花にしか、ありません。
カボチャのお花には、花びらや、がくがあります。カボチャのめ花には、「花びら」と、「がく」と、「
なお、カボチャのがくは5枚です。お花も、め花も、がくは5枚です。 め花の子ぼうは、カボチャの実になります。
ヘチマも、花が、お花とめ花に分かれています。お花のがくの下には、子ぼうがあります。ヘチマの子ぼうは、ヘチマの実になります。
- ウリ科
カボチャもヘチマもヒョウタンも、ウリ科の植物です。
- おしべ
おしべの先には、ふくらんだ物が付いています。これには花粉がつまっています。このおしべの先にある、花粉のふくろを、 やく といいます。「やく」のことを、「花粉ぶくろ」ということもあります。
- めしべ
めしべは、 柱頭と、 花柱 と、 子房 の3つの部分からなります。
- 柱頭(ちゅうとう)
めしべの先にある、ふくらんだ部分です。多くの植物では、柱頭には、ねばねばとした液体がついています。この「ねばねば」は、花粉をつけやすくするためです。花粉が柱頭につくことを受粉といいます。花粉は、おしべの先の「やく」から出るのでしたね。
- 子ぼう
めしべの根元にある、ふくらんだ部分です。子ぼうは、受粉のあとに、子ぼうが実になります。「受粉」とは、柱頭の先に、花粉がつくことでしたね。そして、花粉は、おしべの先の、「やく」から、出るのでしたね。 柱頭に花粉がつかないと、子ぼうは、実になりません。
子房は、植物によって、「花びら」や「がく」の上にある場合と、花びらの下にある場合があります。 アサガオやアブラナでは、子ぼうは、花びらの上にあります。 ヘチマやカボチャでは、子ぼうは、花びらの下にあります。
- 花柱(かちゅう)
柱頭と子ぼうとのあいだの、やや細い部分です。
めしべにある柱頭に、花粉がつくことを 受粉 といいます。受粉をした花には、変化が起こります。 柱頭いがいの場所についても、受粉ではありません。子房に花粉がついたのは、柱頭ではありません。子ぼうに花粉がついても、とくに変化は起きません。 花柱に花粉がついても、とくに変化は起きません。
受粉をして花に変化がおきるのは、柱頭に花粉がついた場合だけです。だから、柱頭に、花粉がついたばあいだけを、受粉といいます。
柱頭は、ほとんどの植物では、柱頭は「ねばねば」していて、花粉がつきやすいようになっていることが多いです。
「子ぼう」の中には、「
- 受粉のしかた
- 自家受粉
アサガオでは、おしべとめしべが同じ花にあります。このような花の場合、花が開くと、おしべの花粉が、めしべにふりかかります。このような仕組みの受粉を 自家受粉といいます。自家受粉では、虫や鳥などの助けは、必要ありません。
- 自家受粉の例:アサガオ、イネ、エンドウなど
- 他家受粉
めしべの柱頭が、ほかの株の花のおしべから出た花粉と、受粉をすることです。 花粉を運ぶ方法は、虫によって運ばせる方法や、風によって飛ばす方法などがあります。
- 虫媒花
虫によって、はこばせる方法は、花のみつを吸いにきた虫に、花粉がつくようにする方法です。
このような仕組みで花粉を虫にはこばせる花を、
- 虫ばい花の例: アブラナ、ヒマワリ、カボチャなど
- 風媒花
風によって花粉を運ばせる方法の花を、
風媒花は、花が目立ちません。また、風媒花は、みつが少ないです。
- 風媒花の例: スギ、 イネ、マツ 、トウモロコシ 、ムギ 、ススキ 、ヤナギ など
多くの植物で、虫媒花と風媒花のどちらかが、花粉の運び方ですが、植物のなかには、ほかの運び方で花粉を運ぶものも、あります。
- 水媒花
花粉を水に流させて、花粉をはこびます。 この水ばい花は、水中に生えている植物で、みられることがあります。
- 水ばい花の例: クロモ、 キンギョモなど
- 鳥媒花
鳥の体に花粉をつけて、花粉をはこぶ花です。木に咲く花に多いです。 冬ごろに咲く花が多いです。冬は、虫がすくないので、虫をエサにしている鳥は、少ない虫のかわりに、花のみつをすう場合があるのです。
- 鳥ばい花の例:ツバキ、サザンカ、ビワなど
- 人工受粉
人間が、手作業で、花粉をめしべの柱頭にくっつける受粉のしかたを、人工受粉といいます。
農業で、リンゴやナシなど、実を確実に作らせて、収穫を多く得たい場合に、人工受粉が使われることが多いです。