中学受験算数/立体図形
立体図形
編集すい(錐)
編集すい(錐)とは、先がとがっている立体のことです。
角すい
編集底面が多角形になっているすいのことを角すいといいます。角すいの名前は底面の形によって決まります。たとえば、三角形ならば三角すい、四角形ならば四角すい、五角形ならば五角すいといいます。
三角すい
編集底面が三角形で、先が とがっている 立体のことを三角すいと言います。
三角すいには、面が 4個 あります。 三角すいの頂点は 4個 あります。 三角すいには、辺は 6本 あります。
正四面体の展開図のうち、展開の仕方のひとつは、つぎのようになります。
もうひとつ、正四面体のべつの展開のしかたがあるのですが、画像が見つからないので、必要なら外部のサイトなどで探してください。
四角すい
編集- 底面が四角形で、先が とがっている 立体のことを四角すいと言います。
四角すいには、面が 4個 あります。 四角すいの頂点は 5個 あります。 四角すいには、辺は 8本 あります。
円すい
編集- カラーコーンのように、底面が円で先がとがっている立体のことを円すいと言います。
円すいには、面が 2つ あります。(底面は円の面です。)
円すいの面のうち、底面は円です。
円すいの展開図で、扇形の部分の開いている角度を中心角 と言います。
円すいの表面積は、円の面積と、おうぎ形の面積を合わせた合計です。
円すいの側面は、展開すると、おうぎ形になる曲面の部分です。
展開したときの、おうぎ形の半径を
つまり、(母線×2×3.14× 中心角/360 )= (底面の円の半径×2×円周率)です(a/bは、b分のaのことです)。
それぞれを2×3.14でわると、(母線×中心角/360)= (底面の円の半径)となります。
側面のおうぎ形の面積は、 母線×母線×円周率×中心角/360 で求められますが、上の「母線×中心角/360 = 底面の円の半径」より、
「底面の円の半径×母線×円周率」という式で求められます。
角錐・円錐の体積
編集角錐や円錐の体積は、三角錐も四角錐も、どんな角錐や円錐でも、
底面積×高さ
で求められます。
なぜ、角錐の体積の式が、こうなるかの説明は、むずかしいので、このまま式を、おぼえてください。(角錐の体積の求め方は、小学校では習わないため、注意書きで書いてある場合があります[書いていない学校もある]。)
正多面体
編集全ての面が合同な正多角形で、1つの頂点に集まる面の数が全て同じ多面体を 正多面体といいます。以下の5種類があります。この5種類以外にはありません。
- 正四面体
同じ大きさの正三角形が4個集まってできた立体です。三角錐のうちの、すべての辺の長さが等しいものでもあります。
- 正六面体
同じ大きさの正方形が6個集まってできた立体です。立方体ともいいます。
- 正八面体
同じ大きさの正三角形が8個集まってできた立体です。すべての辺の長さが等しい正四角錐2つの底面をぴったりと重ねたものです。立方体の各面の中心を結ぶことでつくることができます。
- 正十二面体
同じ大きさの正五角形が12個集まってできた立体です。
- 正二十面体
同じ大きさの正三角形が20個集まってできた立体です。
名前 | 面の形 | 頂点に集まる面の数 | 頂点の数 | 辺の数 |
---|---|---|---|---|
正四面体 | 正三角形 | 3 | 4 | 6 |
正六面体(立方体) | 正方形 | 3 | 8 | 12 |
正八面体 | 正三角形 | 4 | 6 | 12 |
正十二面体 | 正五角形 | 3 | 20 | 30 |
正二十面体 | 正三角形 | 5 | 12 | 30 |
体積比と表面積比
編集相似比が の2つの相似な立体 P と Q があるとき、
P と Q の体積比は 、
P と Q の表面積比は
となります。
特別な三角すい
編集辺の比が1:1:2の三角錐のことです。展開図は正方形になります。体積は一辺2の立方体の1/24で、表面積は1/6です。
立体の切断
編集- 切断は平行になります。立方体ならば三〜六角形の切断面ができます。正四面体ならば三〜四角形、正四角錐ならば三〜五角形の切断面となります。
三角柱を切断したものを断頭三角柱と言います。体積は(底面積)×(高さの平均)です。
回転体の体積
編集パップス=ギュルダンの定理という公式があります。(図形の重心の移動距離)×(図形の面積)で求められます。ただし、円や正方形など中心がわかりきっているものに限ります。
最短きょり
編集次の問題について考えましょう。
- 底面の半径が5cm、母線の長さが30cmである円錐の底面の点Aから、側面を最短きょりで通って点Aにもどってきました。この線の長さは何cmですか。
答え 30㎝
水量の問題
編集棒を入れる容器の底面積をX㎠棒の底面積をy㎠元の水の深さをz㎝とします。ただしzは棒の長さより明らかに小さいものです。この時棒を容器の底につけると水の深さはy×z÷(X−y)㎝上がります。よって水の深さはX+y×z÷(X−y)㎝になります。