原文

宋人有耕田者。 田中有株。兔走触株、折頸而死 。 因釈其耒而守株、冀復得兔。 兔不可復得、而身為宋国笑。

書き下し文

宋人に田を耕す者有り。 田中に株有り。兔走りて株に触れ、頸を折りて死す。 因りて其の耒を釈てて株を守り、復た兔を得んことを冀ふ。 兔復た得べからずして、身は宋国の笑ひと為れり。

読み方

そうひとにたをたがやすものあり。 でんちゅうにかぶ(くいぜ)あり。うさぎはしりてかぶ(くいぜ)にふれ、くびをおりてしす。よりてそのほこをすててかぶ(くいぜ)をまもり、またうさぎをえんことをこいねがう。 うさぎまたうべからずして、みはそうこくのわらいとなれり。

意味

宋国に田を耕している人がいた。その田の中に株が有った。うさぎが走ってきて株にぶつかり、首を折って死んだ。その人は耒(鋤の意)を捨てて株を守り、またうさぎが死ぬことを待った。うさぎが来ることはなく、その人は宋国の笑い者となった。