中学校家庭/中学生の食生活と栄養

家庭科では、栄養のバランス良い食事について、勉強する。

食物の消化・吸収編集

栄養には、多くの種類があるが、特に、以下にのべる 炭水化物・タンパク質・脂肪(たんすいかぶつ、タンパクしつ、しぼう) が、動物には、多く必要になる。 なので、炭水化物タンパク質脂肪の3つのことを 三大栄養素(さんだい えいようそ) という。

  • 炭水化物(たんすいかぶつ)

デンプンや糖のことです。炭水化物は、米ゴハンや、パンや、イモなど、に多く、ふくまれています。 炭水化物は、体を動かす運動のエネルギー源(エネルギーげん)になったり、体温の元(もと)になリます。

  • たんぱく質(たんぱくしつ)

肉に多くふくまれています。ダイズにも、多く、ふくまれています。 たんぱく質は、体を作るための材料です。

  • 脂肪(しぼう)

食用(しょくよう)の「あぶら」のこと。サラダ油とか、バターとかです。 脂肪は、体を動かす運動のエネルギー源(エネルギーげん)になったり、体温の元(もと)になリます。


なお、三大栄養素に加えて、ビタミンと、無機質(むきしつ、・・・「ミネラル」とも言う)を加えた、炭水化物たんぱく質脂肪無機質ビタミンの 合計5個の栄養素を、五大栄養素(ごだい えいようそ)という。 家庭科で栄養を考えるときは、主に5大栄養素を使う。

栄養素で言うミネラルとは、具体的に言うと、カルシウムや鉄分や塩分などのことである。

ビタミンやミネラルは、毎日は取る必要がないが、長い間、まったく取らないと、病気になる。ビタミンやミネラルの摂取(せっしゅ)は、体の機能を助ける。

ビタミンが多くふくまれる食材としては、野菜や果物に、ビタミンが多くふくまれる。ビタミンは体の調子を整える。

(※ 範囲外: ) ビタミン不足で起きる病気
ビタミンC不足と壊血病

ビタミンCが不足すると、壊血病(かいけつびょう)になる。壊血病とは、軽い打撲でも、出血しやすくなる病気。

近世の大航海時代、インド航路を発見したバスコ=ダ=ガマなどの船団では、長距離・長時間の公開中なので果実(くだもの にはビタミンCが多く含まれている)の摂取が不足し、こういった船団はよく壊血病になった。
ビタミンB不足と脚気(かっけ)

ビタミンBが不足すると、脚気(かっけ)になる。脚気は、手足のしびれ等や、全身の倦怠感(けんたいかん)が起きる病気。歴史的には、日本の明治時代にはまだビタミンが未発見であり、軍隊では下級の兵士は食事では野菜不足で白米ばかりの食事をさせられていた時代に、軍隊内で下級の兵士の脚気が増え、問題になった。しかし、当時の日本の医学会では、学会は理論中心のドイツ医学を信望していたので、脚気の食事説は日本では受け入れられなかった。 米を精米して、胚芽をとって白米にしてしまうと、胚芽に含まれていたビタミンBも除去されてしまう。しかし、当時の日本の医学会および世界の医学会は、ビタミンを知らなかった。 しかし、その後の日本人の研究で、どうも野菜不足などで脚気が起きることが次第に統計的にも明らかになっていき、また、麦飯(ビタミンBが比較的に多い)を食事にすると脚気が減ることなども、統計的に明らかになっていった。その事から、どうも野菜や麦に含まれる未知の栄養素の存在が科学者たちに想定されるようになり、そして日本での、世界初のビタミンBの発見につながった。ビタミンの発見前からも、日本人の軍医が明治時代の比較的に早い時代から、食事を改善してバランスを良くすれば脚気を減らせることに統計的に気づいていた。そして明治末期の1910年に日本の大学教授の鈴木梅太郎がビタミンBを世界に先駆けて発見した。

※ 家庭科だけでなく、中学の理科でも、高校の理科でも、検定教科書ではビタミン不足で起きる病気は習わない。しかし、中学高校のどこかで壊血病や脚気などを習うはずなので、wikibooksでは、この科目のこの単元で説明する事にする。ビタミンの場合、歴史的な発見の経緯と共に習うハズなので、たぶん、社会科で世界史を習う中学2年~中3あたりで習うハズ。


食生活で、糖分を取り過ぎたり、あるいは塩分を取り過ぎたりなどのように、食べるものが偏ってると、生活習慣病(せいかつ しゅうかんびょう)になる。 そのため、食事では、栄養が偏らないように、まんべんなく、いろんな物を食べるのが大事。 その他、適度な運動や、適度な休養が、生活習慣病の予防には必要。

栄養素の役割編集

エネルギーになるのは、炭水化物、タンパク質、脂肪。

たんぱく質は体をつくるのに使われるのが主な役割だが、エネルギーを作るのにも使われる。このように、栄養素の役割では、いくつかの役割を持っている栄養素が多い。


また、は栄養素には、ふくまない。水の、体内での役割は、栄養素の運搬、老廃物の運搬・排出、汗をかくことでの体温調節などの役割をしている。このため、水は、生命の維持に不可欠である。

食物繊維(しょくもつせんい)は、食べても、消化・吸収は されない。食物繊維は、栄養には ふくまない。食物繊維は、腸の調子を整える働きがある。


栄養素は5種類あるが、栄養素の働きは、「主に体の組織をつくる」栄養、「主に体の調子を整える」栄養、「主にエネルギーになる」栄養、の3つに分類される。

家庭科では、食品の分類は、栄養の働きにもとづき、食品は6種類に分類される。 3種類でなく6種類なのは、たとえば肉類は、「主に体の組織をつくる」栄養でありながら、主では無いが「エネルギーになる」こともあるので、他の働きとの組み合わせがあるからである。

6つの食品群
主に体の組織をつくる  1群   魚、肉、卵、豆・豆製品  主にたんぱく質を多く含む食品である。
 2群   牛乳・乳製品、小魚、海藻(かいそう)  主にカルシウムを多く含む食品である。
主に体の調子を整える  3群   緑黄色野菜  主にカロテンを多く含む食品である。
 4群   その他の野菜・果物  主にビタミンCを多く含む食品である。
主にエネルギーになる  5群   米、パン、めん、いも、砂糖  主に炭水化物を多く含む食品である。
 6群   油脂(ゆし)  主に脂質を多く含む食品である。

これら6つの食品群を、基礎食品群(きそ しょくひんぐん)という。 この6つの食品群の食べ物を、それぞれの食品群をバランスよく食べることで、栄養をバランスよく取りやすくなる。


食品成分表は、食品の可食部100gあたりにふくまれる栄養素の量や種類を調べられるものである。

可食部(かしょくぶ)とは、骨や皮など食べられない部分を除いた、残りの食べられる部分のことである。

食品成分表では、食品は18種類に分けられる。


日本人にはカルシウムが不足しがちだと言われている。 また、なるべく家族といっしょに食事をしよう。

中学生(12~14歳)の1日分の摂取基準と食品例編集

  • 1群・2群は、主に体の組織をつくる


1群
魚、肉、卵、豆・豆製品
主にたんぱく質を多く含む食品である。

摂取量のめやす

女300g
男330g

卵1個、ぶた肉(ロース)1切れ、とうふ4分の1丁(80g)、さけ1切れ、

ハム数枚(合計30g)、えび4尾、とりもも肉2分の1枚(80g)、ウインナーソーセージ数本(合計40g)、あじのひらき1枚、生揚げ2分の1枚、納豆1パック(1食分)、

料理例

ムニエル(生さけ80g)、ハンバーグステーキ(あいびき肉80g)


2群
牛乳・乳製品、小魚、海藻(かいそう)
主にカルシウムを多く含む食品である。

摂取量のめやす

男女とも400g

(牛乳以外の食品のカルシウムは、牛乳に換算する。) 牛乳1びん200mL(200g)、スライスチーズ1枚(20g程度、牛乳100g相当)、ししゃも2尾(牛乳50g相当)、わかめ乾物5g(牛乳50g相当)

ヨーグルト1個(牛乳100g相当)、煮干し2尾(3g程度、牛乳50g相当)、ひじき乾物5g(牛乳50g相当)、

調理例

わかめのみそ汁(乾燥時わかめ2g程度、牛乳20g相当)、きゅうりとわかめの酢の物(わかめ2g、牛乳20g相当)、ひじきの煮物(10g、牛乳100g相当)、

  • 3郡・4郡は、主に体の調子を整える


3群
緑黄色野菜
主にカロテン(ビタミンA)を多く含む食品である。

摂取量のめやす

男女とも100g

ほうれんそう1株、にんじん5分の1本、かぼちゃ20分の1個(1切れ、50g)、トマト4分の1程度(50g程度)、ピーマン1個(25g)、こまつな1株、オクラ2本~3本(20g~30g)、アスパラガス2本、にら3株、さやいんげん6本、

調理例

にんじん入りのカレーライス(にんじん20g、にんじん5分の1本)、ほうれんそうのごまあえ(ほうれんそう75g)、かぼちゃの煮物100g程度、


4群
その他の野菜・果物
主にビタミンCを多く含む食品である。

摂取量のめやす

男女とも400g

はくさい1枚(100g)、きゅうり2分の1本(50g)、たまねぎ4分の1(50g)、みかん1個、もやし4分の1袋(50g)、ごぼう2分の1本(70g)、


  • 5郡・6郡は、主にエネルギーになる


5群
米、パン、めん、いも、砂糖
主に炭水化物を多く含む食品である。

摂取量のめやす

女420g
男500g

米飯1杯60g(炊飯前の米の重量が60g)、食パン1枚~2枚、じゃがいも2分の1個(80g程度)、さつまいも2分の1本(60g程度)、さといも2個~3個(合計60g程度)、

調理例

米飯、おかゆ、カレーライスの米、カレーライスのじゃがいも、ピラフ、ラーメン、うどん、スパゲッティ、ちらしずし、など


6群
油脂(ゆし)
主に脂質を多く含む食品である。

摂取量のめやす

女20g
男25g

油小さじ1強、マーガリン大さじ1強、マヨネーズ小さじ1強、

野菜炒めの油、とんかつの油、トースト(パン)のバター、サラダのドレッシング

調理例

サラダ(ドレッシングつき)、野菜炒め、チャーハン、天ぷら、など

目やすは『日本家庭家教育学会誌』(2002年)より。