中学校社会 公民/世論とマスメディア

世論編集

政治についての、人々の意見のことを 世論(せろん、よろん、英:public opinion) と言う。

マスコミ編集

テレビや新聞やラジオや雑誌などによる、大衆への報道(ほうどう)のことをマス・コミュニケーション(略:マスコミ、英:mass communication)と言い、そのような報道を行っているテレビや新聞やラジオなどの機関のことをマス・メディア(英:mass media)という。テレビ、新聞、ラジオなどで報道を行っている報道機関(ほうどう きかん、英:the press)のことが、マスメディアです。

マスメディアと同じ意味で、つまり報道機関という意味でマスコミという言葉を使うこともあります。

マスメディアの報道では、単に起きた出来事だけでなく、その解釈もふくめて報道するのが一般である。

マスメディアの情報や解釈は、必ずしも正確とは限らない。(※ 検定教科書にも、そう書かれています)

マスメディアの機関や会社は、機関や会社によっては、政治について特定の理念を持っている場合があります。

たとえば、新聞どうしでも、それぞれの新聞社ごとに(たとえば朝日新聞と毎日新聞と読売新聞と産経新聞で)、同じ時期の同じ事件についても、各社ごとに意見や論じ方が違っている場合もあります。(※ 東京書籍がそう言っている)

このように、同じ情報源でも、結果的にマスメディアの会社ごとに、ちがう情報になることも、よくあります。


さて、もし特定の政治的な考えを、マスメディアのある機関が持っていた場合、その機関が、特定の方向に世論を誘導しようとする場合があります。世論を誘導するために、マスメディア機関が誘導したい方向に都合のいい情報しか発表しようとしない場合もあります。(日本文教出版や育鵬社がそう言っている。)

たとえば、ことなる新聞社の新聞で、同じ政治の出来事についての記事で、その記事の解釈を見比べると、新聞社ごとに違っている場合もあります。好意的な解釈をしている新聞もあれば、同じ出来事を批判的に解釈している新聞もあります。

新聞だけでなく、テレビやラジオや雑誌でも同様に、それぞれの会社ごとに出来事の解釈に偏りがあります。

したがって、私達はマスメディアの情報を、いくつも比較して批判的に見ることが必要です。

私たちは、けっして一つの情報をうのみにすること無く、いろんな情報を比べることによって、情報を確かめて、きちんと考えて判断する必要があります。

このように、メディアを利用しつつも、メディアをうのみにせず、さまざまな視点から確かめることによって、メディアから社会についての正しい情報を読み解く能力のことをメディア・リテラシー(英: media literacy)と言います。(※ 東京書籍、日本文教出版、自由社、育鵬社などが「メディアリテラシー」という用語を紹介。)


マスメディアについて
※ 中学の範囲内。

マスメディアによる意図的な誘導とは別に、マスメディアでは、まだ答えの分からない出来事も扱うので、出来事の解釈をマスコミ関係者が推測せざるをえない部分もあり、推測なので、正しい場合もありうるし間違っている場合もありうる。


私達が世論を知るには、マスメディアを利用するしか、ほとんど手段はありません。この点で、マスメディアの影響力はとても大きいので、マスメディアは、「司法、立法、行政」の三権につづく、「第四の権力」(英:Fourth Estate フォース・エステイト)とマスメディア全体が例えられることもあります。(※ 自由社が「第4の権力」という用語を紹介している。)



マスメディアについて 2 ※ 範囲外
 
ラジオ放送を行うヒトラー。1933年2月。独裁者のヒトラーはラジオなどの当時の新しいメディアを効果的に使い、ドイツの人々を戦争に導いた。

また、新聞記者などの取材で、取材対象が外国の政府など権力の大きい場合、取材対象に批判的なことを書くと、今後の取材を断られる場合があって、取材が行いづらくなるので、取材を断りそうな相手には、あまり批判的なことを報道しない場合もありうる。

また、独裁国家では、政府に批判的なことを報道すると逮捕されたりしてしまうので、政府に都合の良い情報しか報道しない。


※ 範囲外: よくインターネットなどでは、ヒトラーが「うそも100回言えば真実となる」と言ったという通説もある。しかし、正確には、それを言った人はヒトラー本人ではなく、ヒトラーの部下の宣伝大臣ゲッペルスの発言である。



マスメディアについて 3 ※ 範囲外
  • スポンサー

また、民間のテレビ局では、テレビ番組などを作るのにはお金(制作費)がたくさんかかるので、お金を払ってくれる大企業などの出資者(「スポンサー」という)や、大手の広告会社などの都合のいいことしか報道しない場合もある。(※ 中学公民では範囲外だが、過去に高校の『情報』科目で、メディアリテラシーにおける「スポンサー」などの概念を習う場合があった。)

  • 取材対象への「ちょうちん記事」

また、『提灯(ちょうちん)記事』という用語があり、なんらかの事情で、マスメディア企業が取材対象にとって都合のいい事ばかりを書いた記事のことを『提灯記事』(ちょうちん きじ)と言います。

取材対象に批判的なことを書くと、今後の取材をしづらくなる事が多いので、取材対象がよほどの不祥事をしないかぎり、マスメディア各社が取材対象に批判的なことを書かないで都合のいいことばかり書く場合(つまりチョウチン記事)があります。


  • 単なる知識不足によるマチガイ

また、単にマスメディア機関の知識不足などによって、マスメディアの判断が間違う場合もあります。



世論調査編集

新聞などのマスメディアは、世論を知るための調査として、社会の関心になりそうな内閣の支持・不支持や、支持政党や、政策への賛成・反対など、政治における重要項目などについて、不特定多数の人々にアンケートを取って世論の考えを調査して、そのアンケートの結果を発表することがあります。 このようなマスコミによる、アンケートなどの調査を 世論調査(せろん ちょうさ、よろん ちょうさ、英:opinion poll オピニオン・ポール) と言います。

(※ 範囲外: )この世論調査の結果も、マスコミの会社ごとに結果の傾向が違っている場合があります。マスコミ会社の政治的考えと、その会社の熱心な読者や視聴者とは、考えが近いことが多いので、マスコミ会社ごとに世論調査の結果が片寄って(かたよって)いる場合が多いです。
なので、私達は一つのマスコミ会社の世論調査だけをうのみにしないほうが良く、いくつかのマスコミ会社の世論調査を見比べたほうが良いでしょう。


※ 範囲外? : フェイクニュース編集

※ とうほう(副教材の出版社)の資料集にフェイクニュースの話題あり

マスコミが、偏った意見を伝えるだけなら、まだマシです(良くないが)。

ひどい場合には、ウソの情報を伝える場合すら、あります。

昔から世界各国でマスコミは、そのマスコミ会社にとって都合の悪い対立陣営の政治家や対立業界の企業などについて、たびたび意図的にウソの報道をして、対立陣営のイメージを落として、テレビ視聴者や新聞読者などを だましてきました。近年、このようなマスコミによるウソの実態が露呈してきて、『フェイクニュース』として世界各国で問題視されてきています。

『言論の自由』を悪用し、無責任でデタラメな報道をしているマスコミ会社があります。学生は、気をつけましょう。