中学校社会 公民/地方自治

地方の政治のしくみ編集

条例(じょうれい)編集

市議会や県議会・都議会・府議会・道議会では、お金のつかいかたを決めるだけでなく、市内・県内などのきまりを作る場合もあります。国の決まりは 法律(ほうりつ、英:law あるいは statute スタチュート) といいますが、市や県などの中のきまりを 条例(じょうれい、英:by-law バイロー) といいます。

市議会や県議会では、条例を決められます。市の条例は、その市内でだけ通用します。県の条例は、その県内だけで通用します。 法律に反する条例は作ることができません。

一般の法律は憲法(constitution)には逆らえないのと同様に、条例も憲法には逆らえません。

憲法、法律、条例の強制力の優先順位を書くと、

(強制力が強い側): 憲法 > 一般の法律 > 条例 (強制力が弱い側)

となります。

法律をつくる場所は、国会(こっかい、Diet)だけであり、国会議員(英:legislator レジスレイター)の多数決(英:majority rule マジョリティ・ルール)で法律を作ります。市議会や県議会など地方議会(英:local assembly ローカル・アセンブリー)の多数決では、法律は作れません。

(国会については、別の記事で、くわしく説明する。)


地方議会の議員と長の選出
  選挙権 被選挙権 任期
市区町村長  20歳以上の 
 住民 
 25歳以上の 
 住民 
 4年 
都道府県の知事  30歳以上の 
 住民 
 4年 
都道府県議会・市区
町村議会の議員
 25歳以上の 
 住民 
 4年 

選挙のしくみ編集

市議会の議員は、選挙(せんきょ)によって、選ばれます。市議会などの議員(ぎいん)を、住民などからの投票(とうひょう、英:voting)によって、えらぶことを 選挙(せんきょ、英:election) といいます。

自治体や国などの議員の選挙についての法律は、公職選挙法(こうしょく せんきょほう)などに定めがあります。

市議会議員の選挙や市長の選挙は、ふつうは、4年ごとに1回、おこなわれます。 県会議員や県知事の選挙も、ふつうは、4年ごとに1回、おこなわれます。


市長を選ぶ選挙では、立候補者の中から、もっとも多い投票をもらった人だけが市長になります。ほかの、まけた人たちは、市長には、なれません。


県会議員を選ぶ選挙と、市議会議員をえらぶ選挙は、べつの選挙です。


市議会選挙や県議会選挙などで、住民が投票をする、住民の持つ選挙権は20才以上からあります。

投票できるという、選挙権をもつ人を 有権者(ゆうけんしゃ、英:electorate エレクトレート) といいます。

市長選挙も県知事選挙も、投票は20才以上からです。

投票できるのは、その市や県に3ヶ月以上住んでいる20才以上の市民や県民だけです。このような人が、有権者になれます。

市議会議員(しぎかい)をえらぶ選挙(せんきょ)では、住民が、一人一票で立候補者(りっこうほしゃ)に投票し、もっとも多くの投票をもらった立候補者から議員になります。


選挙で議員として立候補できるのは、すくなくとも、25才以上からです。

市議会や県議会の議員は、25歳から立候補できます。市長も25才から立候補できます。

県知事など、都道府県知事への立候補は、30才以上でないと、立候補できません。

直接請求権編集

住民による直接請求権の内容
  必要な署名数 請求の相手 請求後に行われること
条例の
制定・改廃
 有権者の 
   以上 
 首長   20日以内に議会を招集し、結果を報告。 
監査  監査委員   監査を行い、その結果を公表する。 
議会の解散  有権者の 
   以上 
 選挙管理委員会   有権者の住民投票で解散するかどうかを問い、
過半数の解散への賛成があれば議会を解散する。 
議員・長の解職  選挙管理委員会   有権者の住民投票で解職するかどうかを問い、
過半数の解職への賛成があれば解職する。 
主要な職員の解職  首長   議会の採択にかけ、議員定数の   以上が出席し、   以上が
賛成すれば解職。

地方議会には、国政とは違い、住民が直接に、議会の同意を得ずに、議員の解職を求めたり、住民が条例を直接に制定できたりなど、直接に地方政治に携われる直接請求権(ちょくせつ せいきゅうけん)がある。

ただし直接請求には、一定の割合の、有権者の住民による署名が必要である。