中学校社会 地理/雪と氷の多い地域での暮らし
イヌイットという人々
編集イヌイット(英: Inuit )は、主にアラスカ、カナダ北部、グリーンランドなどの北極圏に住む民族である。彼らは寒帯の中でも
イヌイットは昔、定住せずに
イヌイットの伝統的な住居は、季節によって変わる。夏の住居はアザラシの皮で作られたテントであり、冬の住居は氷と雪で作られたドーム型のイグルー(英:igloo)である。
ただし、現代ではイグルーには長期滞在はせず、狩猟のときに一時的に居住しているだけである。
伝統的なイヌイットの食料は、野生のカリブー(トナカイの北米地域個体群)の肉、アザラシの肉、クジラの肉、サケなどの魚だった。
伝統的なイヌイットは、極地方では不足がちなビタミンを補うために生肉を摂取していた。とりわけ日照が不足がちで体内での合成が期待できないビタミンDは、魚や動物の肝臓や脂肪から摂取していた。
伝統的なイヌイットは、夏はカリブーを狩り、冬はアザラシを狩っていた。食料は貯蔵庫に保管された。
トナカイやアザラシの毛皮は、衣服や靴などの材料にも利用された。きばや骨は狩り道具の材料として使用された。
1960年代ごろから、カナダ政府はイヌイットに定住化を促し、現在では都市に定住する人も増えている。イヌイットの食事も、商店などで加工食品を購入することもある。
イヌイットの昔の乗り物は犬ぞりでしたが、現在はスノーモービルが一般的だ。狩りの方法も、かつては弓矢だったが、現在ではライフル銃の使用も一般的だ。
現在では、電化製品も普及しており、都市の住居にはテレビやインターネットなどもある。
カリブーは動物である。ダジャレになるが、「カリブーを狩る」と覚えよう。カリブーはトナカイの一種。
イグルーは、日本で言う「かまくら」みたいなものである。
イヌイットは、かつて「エスキモー」と昭和のころは呼んでいたが、差別的な表現だということで、平成初期にはイヌイットと呼び変えることになった。
- 氷雪地帯の特徴
- 気温が0度以下の日が長く、一年の大半は雪と氷に覆われている。
- 夏に太陽が沈まない。
- 冬は太陽が昇らない日が何日も続く。
- 降水量が少ない。
- 植物はわずかな草とコケしか生えない。
- 移動はスノーモービルや犬ぞりを使っている。
- 狩りをし、生肉を食べている。
- 現在は、生活様式や食事習慣が変化している。