公認会計士試験/平成30年第I回短答式/監査論/問題14

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問題

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 リスク対応手続に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)

ア.リスク対応手続の実施の基準日として,期末日前と期末日の二つがあるが,重要な虚偽表示リスクの程度が高いほど,監査に要する時間を確保するために,監査人は,可能な限り実証手続を期末日前に実施すべきである。

イ.監査手続を実施する基準日は,統制環境が有効である場合,期末日前とすることができるが,統制環境に不備がある場合,基準日を期末日前ではなく期末日として,監査人はより多くの監査手続を実施することがある。

ウ.監査人は,内部統制への依拠を予定している場合には,依拠に関する適切な基礎を入手するために,特定の時点で又は依拠する期間に対して,運用評価手続を実施しなければならない。

エ.監査人が,期末日前を基準日として実証手続を実施する場合には,期末日前を基準日として実施した実証手続の結果を期末日まで更新して利用するための合理的な根拠とするため,残余期間について,実証手続と運用評価手続を組み合わせて実施しなければならないが,状況に応じて運用評価手続のみの実施も認められている。

1.アイ
2.アウ
3.アエ
4.イウ
5.イエ
6.ウエ

正解

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4

解説

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ア.リスク対応手続の実施の基準日として,期末日前と期末日の二つがあるが,重要な虚偽表示リスクの程度が高いほど,監査に要する時間を確保するために,監査人は,可能な限り実証手続を期末日前に実施すべきである。実証手続を期末日により近い時期又は期末日を基準日として実施することがある。監査基準委員会報告書330A11項

イ.監査手続を実施する基準日は,統制環境が有効である場合,期末日前とすることができるが,統制環境に不備がある場合,基準日を期末日前ではなく期末日として,監査人はより多くの監査手続を実施することがある。監査基準委員会報告書330A2項

ウ.監査人は,内部統制への依拠を予定している場合には,依拠に関する適切な基礎を入手するために,特定の時点で又は依拠する期間に対して,運用評価手続を実施しなければならない。監査基準委員会報告書330第10項

エ.監査人が,期末日前を基準日として実証手続を実施する場合には,期末日前を基準日として実施した実証手続の結果を期末日まで更新して利用するための合理的な根拠とするため,残余期間について,実証手続と運用評価手続を組み合わせて実施しなければならないが,状況に応じて運用評価手続のみの実施も認められている。以下のいずれかの手続を実施しなければならない。(1) 運用評価手続と組み合わせて,実証手続を実施すること。(2) 監査人が十分と判断する場合,実証手続のみを実施すること。監査基準委員会報告書330第21項

参照法令基準等

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