公認会計士試験/平成30年第I回短答式/監査論/問題7

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問題

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 内部統制監査に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5 点)

ア.監査人が経営者の決定した評価範囲を妥当でないと判断した場合,経営者が新たな評価範囲を設定し業務プロセスに係る内部統制の有効性を評価することは時間的制約等から困難を伴うので,経営者が評価範囲を決定した後,必要に応じて監査人は経営者とその範囲について協議しておくことが適切である。

イ.我が国の内部統制監査制度はダイレクト・レポーティングを採用していないため,監査人は,自らが内部統制の整備及び運用状況に関する十分かつ適切な監査証拠を入手し,それを根拠として意見を表明しているわけではない。

ウ.ITを利用した内部統制に係る全般統制が有効であり,かつITに係る業務処理統制の整備状況が有効であると評価された場合,監査人は,人手による内部統制よりも,一般に運用状況の検討作業を減らすことができる。

エ.内部統制上の不備が開示すべき重要な不備に該当するかを判断する指針となる金額的重要性及び質的重要性は,事業拠点において個別に評価対象に追加する業務プロセスを決定する際に用いる指針としても利用される。

1.アイ
2.アウ
3.アエ
4.イウ
5.イエ
6.ウエ

正解

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2

解説

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ア.監査人が経営者の決定した評価範囲を妥当でないと判断した場合,経営者が新たな評価範囲を設定し業務プロセスに係る内部統制の有効性を評価することは時間的制約等から困難を伴うので,経営者が評価範囲を決定した後,必要に応じて監査人は経営者とその範囲について協議しておくことが適切である。財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準II2(2)②

イ.我が国の内部統制監査制度はダイレクト・レポーティングを採用していないため,監査人は,自らが内部統制の整備及び運用状況に関する十分かつ適切な監査証拠を入手し,それを根拠として意見を表明しているわけではない財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準III1

ウ.ITを利用した内部統制に係る全般統制が有効であり,かつITに係る業務処理統制の整備状況が有効であると評価された場合,監査人は,人手による内部統制よりも,一般に運用状況の検討作業を減らすことができる。財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準II3(3)④ニa,監査・保証実務委員会82号163項

エ.内部統制上の不備が開示すべき重要な不備に該当するかを判断する指針となる金額的重要性及び質的重要性は,事業拠点において個別に評価対象に追加する業務プロセスを決定する際に用いる指針としても利用される。示したものではないことに留意する必要がある。財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準II1②

参照法令基準等

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