公認会計士試験/平成30年第I回短答式/財務会計論/問題10
問題
編集「関連当事者の開示に関する会計基準」および同適用指針に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(8点)
ア.関連当事者との取引とは,会社と関連当事者との取引をいい,資源若しくは債務の移転,または役務の提供をいう。したがって,関連当事者との取引においてはその対価性が要件となるため,対価の無い取引は関連当事者との取引には該当しない。
イ.関連当事者との取引による貸倒懸念債権および破産更生債権等に関する情報は,投資判断として有用な情報であるため,必ず個々の関連当事者ごとに開示しなければならない。
ウ.関連当事者との取引のうち,一般競争入札による取引並びに預金利息および配当の受取りその他取引の性質からみて取引条件が一般の取引と同様であることが明白な取引は,開示対象外とされている。
エ.重要な関連会社が存在する場合には,その名称および当該関連会社の要約財務情報を開示する。
- 1. アイ
- 2. アウ
- 3. アエ
- 4. イウ
- 5. イエ
- 6. ウエ
正解
編集4
解説
編集ア.関連当事者との取引とは,会社と関連当事者との取引をいい,対価の有無にかかわらず,資源若しくは債務の移転,または役務の提供をいう。したがって,関連当事者との取引においてはその対価性が要件となるため,対価の無い取引は関連当事者との取引には該当しない。基準5項(1)
イ.関連当事者との取引による貸倒懸念債権および破産更生債権等に関する情報は,投資判断として有用な情報であるため,必ず原則として個々の関連当事者ごとに開示しなければならないが,開示することにより信用不安を発生させる可能性を考慮して,関連当事者の種類ごとに合算して記載することも認められる。基準10項(8)37項
ウ.関連当事者との取引のうち,一般競争入札による取引並びに預金利息および配当の受取りその他取引の性質からみて取引条件が一般の取引と同様であることが明白な取引は,開示対象外とされている。基準9項(1)
エ.重要な関連会社が存在する場合には,その名称および当該関連会社の要約財務情報を開示する。基準11項(2)