公認会計士試験/平成30年第II回短答式/監査論/問題17
問題
編集追記情報に関する次の記述のうち,正しいものの組合せとして最も適切な番号を一つ選びなさい。(5点)
ア.財務諸表に表示又は開示されている事項以外の情報を強調事項に含めると,財務諸表に当該事項が適切に表示又は開示されていないことを示す可能性があるため,強調事項区分の使用は財務諸表に表示又は開示されている事項に限定される。
イ.監査人は,監査報告書に強調事項区分を設ける場合,当該事項について財務諸表の重要な虚偽表示がないという十分かつ適切な監査証拠を入手しているとは限らない。
ウ.監査人は,監査報告書にその他の事項区分を設けることが見込まれる場合,その旨と当該区分の文言の草案について,監査役等に報告しなければならない。
エ.一般に,監査報告書には区分を設けて利害関係の記載をするが,監査報告書の表題が「独立監査人の監査報告書」となっていること,また監査人に被監査会社との特別の関係がないことを法定しているため,監査報告書に利害関係について記載することは求められているわけではなく,監査人の任意の行為である。
- アイ
- アウ
- アエ
- イウ
- イエ
- ウエ
正解
編集2
解説
編集ア.財務諸表に表示又は開示されている事項以外の情報を強調事項に含めると,財務諸表に当該事項が適切に表示又は開示されていないことを示す可能性があるため,強調事項区分の使用は財務諸表に表示又は開示されている事項に限定される。監査基準委員会報告書706第5項A2項
イ.監査人は,監査報告書に強調事項区分を設ける場合,当該事項について財務諸表の重要な虚偽表示がないという十分かつ適切な監査証拠を入手しているとは限らない。しなければならない。監査基準委員会報告書706第5項
ウ.監査人は,監査報告書にその他の事項区分を設けることが見込まれる場合,その旨と当該区分の文言の草案について,監査役等に報告しなければならない。監査基準委員会報告書706第8項
エ.一般に,監査報告書には区分を設けて利害関係の記載をするが,監査報告書の表題が「独立監査人の監査報告書」となっていること,また監査人に被監査会社との特別の関係がないことを法定しているため,監査報告書に利害関係について記載することはが公認会計士法によって求められているわけではなく,監査人の任意の行為である。監査基準委員会報告書706A5項,公認会計士法25条2項,34条の12第3項,監査証明府令4条1項