初等幾何学/公理からの有名定理の導出2

合同公理からの結論

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定理 1.3.1

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(i) (反射律)AB ≡ AB
(ii) (対称律)AB ≡ A'B' ⇒ A'B' ≡ AB
(iii) (推移律)AB ≡ A'B' ∧ A'B' ≡ A''B''' ⇒ A'B' ≡ A''B''

平行線公理からの結論

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基本事項について :
a 上にも b 上にもある点が存在しないことと、b 上にも a 上にもある点が存在しないことは同値、つまり a と b が交わらないことと b と a が交わらないことは同値である。すなわち、a // b ⇔ b // a. (平行の対称性)

平行の推移性とプロクロスの公理

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まずは、初等幾何学/基本事項1で挙げた定理

(平行の推移性)同一平面上において、a // c ∧ b // c ⇒ a // b.

が次の定理と同値であることを証明する :

(プロクロスの公理)同一平面上において、a // b ∧ ¬(a // c) ⇒ ¬(b // c)

平行の推移性 ⇒ プロクロスの公理 を背理法で示す。ある a, b, c について、a // b ∧ ¬(a // c) ∧¬¬(b // c) と仮定する。・・・(1)

(1) ⇔ a // b ∧ ¬(a // c) ∧ b // c ・・・(2)

平行の対称性より、平行の推移性 ⇔ a // c ∧ c // b ⇒ a // b.
よって、(2)において、a // b と b // c に対してこれを用いることで、

(2) ⇒ a // c ∧ ¬(a // c) となり、矛盾。よって、平行の推移性 ⇒ プロクロスの公理.

次に、プロクロスの公理 ⇒ 平行の推移性 を背理法で示す。

a // c ∧ b // c ∧ ¬(a // b) とする。するとプロクロスの公理を a // c と ¬(a // b) に対して使用することで、

¬(c // b) ⇔ ¬(b // c)

となり、b // c に矛盾。

以上より、平行の推移性 ⇔ プロクロスの公理.

プレイフェアの公理と平行の推移性

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プレイフェアの公理とは公理 IV で掲げている公理である。まずは、平行の推移性 ⇒ プレイフェアの公理 を示す。

仮にある平面において、ある直線 a とその上にない点 A について、平行線が二つ以上存在したとする。このとき、その直前のうちの二つを b, c とおくと、b // a ∧ c // a に対して平行の推移性を用いると、b // c. しかし、b, c は1点 A で交わっている。よって矛盾を生じ、平行の推移性 ⇒ プレイフェアの公理 は示された。

次に、プレイフェアの公理 ⇒ 平行の推移性 を示す。

仮にある a, b, c, について 平行の推移性が成り立たず a // c ∧ b // c ∧ ¬(a // b) だったとする。これは、c に対し 平行線が a, b と二つあり a, b が交わっているということであり、a, b の交点と c について、プレイフェアの公理に反している。これは矛盾であるため、プレイフェアの公理 ⇒ 平行の推移性 が示される。

以上により、プレイフェアの公理 ⇔ 平行の推移性.

これらによって、平行の推移性もプロクロスの公理も平行線公理であることがわかった。