利用者:Nissy-KITAQ/作業場13
ウィキペディアで活動を続けているとトラブルに遭遇する事が時々あります。特に初心者のうちは色々と間違う事もあるでしょう。問題への対処法を学ぶことでストレスや時間のロスを減らし、本来やりたいことの質を高めましょう。
問題対処の基本
編集トラブルを防ぐために
編集言葉や礼儀
編集「Wikipedia:礼儀を忘れない」「Wikipedia:エチケット」
- 丁寧な気遣い・言葉づかいを心がける
ウィキペディアはある程度「公」の性質を持つものです。できるだけ行儀よく、一定の品位を保った行動をとりましょう。敬語を使うだけでなく、相手への気遣いも忘れないようにしましょう。モニターの向こうにいるのはあなたと同じ人間です。
- 「こんにちは」「ありがとうございます」「すいませんでした」
ネット上の文字だけの世界では、人の言葉は冷たく武骨な感じがするものです。ですから、これらの言葉は積極的に用いましょう。特にノートなどでコメントする際には、必ず用いましょう。何かメッセージがあれば「メッセージをありがとうございます」、返事をする際には「ご意見ありがとうございます」など。ただし、相手にそれを必要以上に求めてはなりません。
自分を客観視する
編集「Wikipedia:腕ずくで解決しようとしない」「Wikipedia:善意にとる」
- 「自分の意見」と「正しいこと」の区別をつける
基本的に、あなたが「正しい」と思ったことがあなたの「意見」です。あなたが常識だと思っていることは「あなたの常識」です。
われわれは個人の「正しさ」が社会全体の「正しさ」と直結しているように思いがちですが、実際にはそうはなっていません。所属先や育った環境、個人の性質などによって、思った以上に異なるものなのです。「100%正しいこと」「みんなにとっての正解」というのは意外と少ないものです。あなたの「常識」は誰かの「非常識」かもしれません。
ではウィキペディアの方針やガイドラインが「正しい」のかといえば、半分あたっていますが、半分あたっていません。ウィキペディアの方針やガイドラインはかなりざっくりとしたものです。それをどう理解し、運用するかには個人の主観が入ってきます。「方針やガイドライン」を根拠にしているからといって、あなたの行動が正しいとは限らないのです。また、「すべてのルールを無視しなさい」というルールもあります。
- 人の失敗を責め上げない
誰にでも失敗はあります。相手の非を必要以上に責めないようにしましょう。特に、一度謝った相手にくどくど言ったり追い打ちをかけるようなことは慎みましょう。話が済んだらノーサイドです。また、自分に非があったときは積極的に認めましょう。
- 自己陶酔に気を付ける
人間というのは弱いものです。ウィキペディアで活動していると、無意識のうちに自己陶酔に陥っていくことがあります。ウィキペディアでは難しい言い回しや専門用語、重々しい「である調」を多く使います。また、ウィキペディアの方針やガイドラインの話をしていると自分が法律家であるように思えてきます。荒らしを集団で囲い込んで「制裁」を加えることはあなたの支配欲求を大いに満足させるかもしれません。こういった非日常的な、しばしば強烈な快楽を伴う体験がウィキペディアンを勘違いさせ、しばしば堕落させていきます。
健全なレベルで意識を高く持つのはよいと思います。ただし勘違いしないことが必要です。基本的に、ウィキペディアがあなたを偉くすることはありません。仮に皆さんがウィキペディア内で管理者になろうが、権勢を振おうが、所詮は狭い世界のことに過ぎません。「自分はおごっていないか」「自分はウィキペディア大学の教授ではない。ウィキペディア省の官僚ではないし、ウィキペディア法の法律家でもない」これらのことを肝に銘じ、ときどき自警しましょう。
知識を身につける
編集- ウィキペディアの基本知識を身につける
- トラブル解決の方法を知っておく
- 問題解決の流れを知っておく
- 管理者伝言板や各種依頼の使い方を知っておく
情報を守る
編集- 個人情報を守る
- 生活に関わるアカウントとは切り離す
- どこまでを出していいのかを定める
- 身元が特定できる情報を書き込まない
- 推定する「ヒント」を与えない、ニセの「ヒント」をばらまく
- 学生・女性であることを明示すべきか
本来間違った事ではないが、軽くみられる恐れはある。結局は自己責任ということになります。
- オープンプロキシは用いない
ウィキペディアでは犯罪予告や荒らしなどを防ぐ目的でオープンプロキシの使用は禁止されています。使用しないようにしましょう。
適切な「外交」
編集正しい「外交」は身を助ける。できる範囲で行っておくとよい
- 日頃から人付き合いを作っておく
- 自分が「まともな」ウィキペディアンであることを内外に示す
- ウィキペディア内部はもちろん、Twitterなどでも可
- ルールを守っていること、まともな活動を行っていることなどを発信しておき、広く認知を得る
- いわゆる「自警団」ユーザーとの付き合い
どっからともなく現れて何か言う利用者に遭遇することがあります。彼らは俗に「自警団」と呼ばれるユーザーです。元々は荒らし対策の不備を補うためのもので、「悪いもの」「要らないもの」の排除、スタイルや表記の調整、プログラム関係の修正作業などを行っています。
ウィキペディアにおいて「自警団」は最大の派閥であり、自警は基本的に正義の行いとされます。また、この手のユーザーは「自分の考え」と「ルール」(あるいは「ウィキペディアの理念」)を同一視する傾向があり、話し合いよりも個人攻撃や実力行使に訴えるユーザーも時折存在します。
基本的に自警団と言い争うことは避けましょう。恭順の意を示して相手の言い分をのみ、一週間ほど記事から離れるのが基本です。反論する場合は「ウィキペディアの方針とガイドラインで」きちんと理論武装を行う必要があります。世間の常識や法律・論理のみに基づいた論はウィキペディアでは軽く扱われることがあります。
いざという時には
編集慌てない
編集ウィキペディアでは一刻一秒を争うことはそうそうありません。焦らず冷静に対処しましょう。
原因を観察する
編集ウィキペディアには独自の用語や言い回しなどが多く、慣れないうちは意味がわからないこともあると思います。しかし、それらの原因は限られていますし、原因が分かってしまえば対応策は自ずと見えてくるものです。
ある程度は自分で対処を試みる
編集統治機構が未熟なため、助ける仕組みがありますが十分ではありません。もしかすると助ける事が出来ないかもしれません。
技術的なもの
編集アカウントが作れない
編集荒らし対策の関係で、お使いのIPアドレスからの操作が停止されていることが原因です。携帯電話やWi-Fiなどを使って違った環境から試してみましょう。一度アカウントを作ってしまえば、操作を停止されているIPアドレスからでも書き込みできるようになります。
動作が遅い
編集大抵はサーバーが混みあっているのが原因です。サーバーが増強されたため以前ほどは起こりませんが、現在でも時々起こります。
削除依頼など
編集削除の対象になるもの
編集- 著作権侵害
何らかの著作権を侵した場合です。大抵は資料の丸写しや、ウィキペディア内のコピー・ペーストを行った(と判断された)ことが原因です。「転載」「履歴継承」といったワードが登場することもあります。
- プライバシー侵害
読んで字のごとくです。一般人の個人情報のほか犯罪者の関係者の実名など、書いてはいけないものがいくつかあります。「ケースB」といった用語が登場する事もあります。
- 「独立記事作成の目安」関連
ウィキペディアの記事にするほどのものではないと判断された場合です。「特筆性」「ケースE」といった用語が登場することもあります。
- 独自研究
自分で勝手に作り出した言葉や概念を記事にした(と判断された)場合です。
- テレビ・ラジオを出典とする情報
これは「検証するのが困難」という理由です。YouTubeなどの動画も同様の扱いを受けます。現在ではVODなど検証できるものもありますが、基本的にはNGとされます。どうしてもテレビなどの放送内容について触れる必要がある場合は、テレビ局のホームページやネットニュースなどを使うようにしましょう。
- その他(いたずら等)
その他、荒らしと勘違いされたりすることもあります。
投稿を差し戻された
編集まずは事態が起こった原因を確認しましょう。記事の履歴を確認します。「履歴表示」というところをクリックすると、一番上にあるカッコの中を確認しましょう。大抵はそこに差し戻しの理由が書かれています。
3回以上投稿・差し戻し(リバート)を繰り返すと、双方が短期の投稿ブロックに処されることになっています。これを「スリーリバートルール」(3RR)といいます。熱くなり過ぎないように気をつけましょう。
記事にタグを張られた
編集タグの種類
編集代表的なモノ
- 提供依頼
- 出典明記
- 特筆性
対処法
編集あまり焦らなくてもよい。
削除依頼を出された
編集削除の種類
編集- 通常削除
最も一般的な削除依頼です。ある記事を削除するべきか審査し、認められれば記事がまるごと削除されます。
- 版指定削除
記事全体ではなく、一部の書き込みを削除するかを審査するものです。著作権侵害などに対処するときに用います。名誉棄損など、緊急性の高い案件では「緊急特定版削除」を行います。
- 即時削除
荒らしが作った記事を削除する際などに、簡易な手続きで削除を行うためのものです。管理者さんが「即時削除タグ」が張られた記事を見回り、必要が認められたものはその場で削除されます。
対処策
編集削除依頼を出されたら、基本的には見守るしかありません。冷静に見守りましょう。なにも命まで取られるわけではありませんし、内容を練り直した上で記事を作り直すことは十分可能です。
もし記事を作り直そうと望むなら、削除依頼が出た段階で削除される前に記事を控えておきましょう。後からもう一度資料を探したり、文章を書く手間が省けるからです。この際、ウィキペディア内のページには保存しない方がいいでしょう。著作権の問題がありますし、恭順の意がないと見なされることもあります。「メモ帳」などを利用するのが無難でしょう。
また、求められた場合に説明を行うのは重要ですが、反抗的な態度を取ったり、削除依頼の場で議論を仕掛けることはしないようにしましょう。大抵はろくなことになりません。
すぐ再投稿しない・復帰依頼には頼らない
編集「削除の復帰依頼」という場所がありますが、基本的には期待しない方がいいと思います。そもそも「削除の復帰依頼」で審査を行うのは基本的に削除に携わっているのと同じ方々です。彼らは彼らなりの理由があって削除している訳ですから、そこに同じものを提出したところで大抵結果は目に見えています。
基本的には削除された原因を確認し、改善した上で再び投稿するのが王道になります。
削除されにくい記事
編集記事を作るにあたっては内容が重要であるのが大前提ですが、観察する側も人間です。記事の「見た目」で判断されてしまう事もあります。主題の重要性や将来性とは別に、「削除されやすい記事」というものがやはりあるのです。
せっかく記事を作るわけですから、削除されにくい記事を作りましょう。記事としての体裁をきちんと整えることは、記事の質を高めることにも繋がります。
形を整える
編集内容が少なかったり、極端に形が悪いと「悪戯」などとして削除される可能性が高まります。さらに製作者が初心者の場合、ルールの無理解などを疑われて削除の対象にされがちです。
本来記事にされるべきものでも、そうした理由で削除されてしまう事があります。タイトルは忘れましたが、小津安二郎監督の映画の記事が削除されかかったことが最近ありました。そんなものだという事です。
ウィキペディアは後から書き足すことが可能な代物ですが、誰かが書き足す前に潰えてしまう事もあります。ですから、記事はある程度育ててから投稿した方が安全です。記事を書いていくというのは農業みたいなものです。ただ種をまくよりも、苗にして植えたほうが収穫があがる可能性が高いといえます。
対策としては、始めのうちは形式をしっかり整えて書くことを心がけるといいと思います。節を設け、出典を用意して体裁の整った記事を書きましょう。目安としては最低でも各段落2行、出典2、3くらいが目安になるでしょう。
特筆性を「背中で見せる」
編集世の中に数多くあるものは、記事の主題が重要なものなのかどうか判断がつきづらいものです。そうなると削除依頼が提出される危険性が高まることになります。
そのため、記事の主題のどこが重要なのか、どうして記事にしたのかをアピールすることが重要になります。例えば「日本で最初の○○である」とか「○○の世界では有名なものである」など、強みを見つけてそれを明記することも重要です。そして、最大の武器になるのはやはり出典です。できるだけ良質な出典をできるだけ多く揃えるように心がけましょう。
関連文書
編集削除に関する行政文書
編集- Wikipedia:削除の方針(WP:DP、WP:DEL)
よく引用される文書
編集- Wikipedia:独自研究は載せない(WP:NOR、WP:OR)
- Wikipedia:検証可能性(WP:V)
- Wikipedia:存命人物の伝記(WP:BLP)
- Wikipedia:独立記事作成の目安(WP:N、WP:NOTE)
- Wikipedia:著作権(WP:C)
トーク・管理関係
編集会話ページ
編集- 書き込んできたのは何者か
まずは投稿履歴を調べる。ユーザー名でググる。何者なのか、話が通じそうな相手なのかを見極める。
投稿ブロックされた
編集「Wikipedia:投稿ブロックの方針」「Wikipedia:投稿ブロックへの異議申し立て」「Wikipedia:投稿ブロック解除依頼作成の手引き」
絶対にアカウントを別に作って編集したり、ログアウトして書き込みを行わないこと。ウィキペディアでは「一人一アカウント」
- 短期ブロック…短期ブロックの場合は静かに解除を待つのが基本。理由がわからない場合は「次からは気を付けたいので、理由を詳しく教えてほしい」などと会話ページで尋ねる
- 多重…認めたうえで解除を訴える。違う場合は訴える。CUなどもある
ブロックされやすい行動
編集- 自説のごり押し
自説、たいていは偏った説のごりおし。正しいかどうかはあまり関係ありません。
- 大量の機械的な作業
ミスった時が怖い。何事も承認を得て少しづつ。先にノートで提案するなど、根回しも有効。
- 3RR
- 暴言の類
依頼を出された
編集- 依頼の種類
一種の裁判のような役割があります。
- コメント依頼
言動について意見を求める場です。
- ブロック依頼
コメント依頼とブロック依頼は連動して行われることがあり、「米風呂」などと呼ばれます。
- チェックユーザー依頼
同一人物かどうかを調べる
- 対処法
「被依頼者のコメント」のところにコメント。あとは放置
関連資料
編集荒らし・中傷など
編集会話ページや記事を荒らされた
編集「Wikipedia:荒らし」
- 記事
単なるいたずらは差し戻し、名誉棄損などを含むものは版削で
- 会話ページ
上に同じ
個人攻撃を受けた
編集「Wikipedia:個人攻撃はしない」
焦っては逆効果です。冷静に順を追って対応しましょう。
- 1.(明らかなとき)取り消して様子を見る
- 1.(明らかでないとき)「これは攻撃ですか」と尋ねるなど、攻撃の意志を確認する
- 2.やめてください
- 3.コメント依頼するぞ
- 4.コメント依頼
怪しい利用者がいる
編集「Wikipedia:管理者伝言板」
荒らしの準備をしているなど、明らかに怪しいやつは管理者伝言板に通報。ただし通報するにあたっては気を付ける。追放の訴えに失敗したものが罰されるのは世の習いです。
犯罪予告を見つけた
編集管理者伝言板へ。緊急性がある場合はそのまま警察へ
自分の記事に嘘がある・中傷された
編集自分(もしくは自分の会社など)についての記事に嘘があった場合は直してもよい。ただ、ウィキペディアではウィキペディアを宣伝に使うことを固く禁止されており、その関係で自分の記事をいじるのを嫌がる文化があるのも事実です。最新の
あなたが有名人なら、ブログなどで情報発信を行う事も有効です。出典にもできて一石二鳥です。実際にやった人もいます(ホリエモンなど)。ただし、間違っても嘘を宣伝するのは慎みましょう、ばれたら大変です。
中傷を発見した場合。荒らしなどは自分でやってもよい。それでもだめならOTRSがある。ただしボランティアであり、JAWPは人も少ないので、迅速に動くとも限らないのが現状ではあります。
- 「Wikipedia:連絡先/記事の問題」など
- 「Wikipedia:ウィキペディアは何ではないか#ウィキペディアは演説台ではありません」
法的措置
編集「法的脅迫」について
編集「Wikipedia:法的な脅迫をしない」
気を付けるべきは「法的脅迫をしない」という考え方です。元々は「法的措置をちらつかせて脅迫をしてはならない」という意味ですが、実際にはウィキペディア内で法的措置を明言することを忌避する運用が行われているようです。ただし、被害者側が実際に法的措置をとったり、警察や法律関係に相談することを禁止している訳ではありません。また、非親告罪の場合は被害者側が何もしなくとも加害者が罪に問われることもあります。自分が加害者になる事のないようにしましょう。
相談先など
編集- 「#9110」(各都道府県警察)
各都道府県警の相談センターにつながります。つながりづらいこともありますが、根気強くかけましょう。
- インターネット人権相談窓口(法務省人権擁護局)
http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken113.html
- 違法・有害情報相談センター(総務省)