用語は出ない 編集

数学では、「交換法則」などと用語を問う問題は出題されない。

入試の記述の答案でもし用語を使いまちがえたら減点なので、中学の授業では「交換法則」などの用語を問う問題も出るかもしれない。だが入試では、直接的に用語を問う問題は出ない。

しかしながら、法則や公式の名前は入試に直接出題されないとは言っても、これらは数学の学習には必要な概念なので覚えておきましょう。

授業中の学習方針 編集

授業は、普通に問題を解くのに使いましょう。一字一句を書き写す必要は無い。それよりも問題を解くのが重要である。

塾や参考書などで既に予習済みであっても、復習だと思って、もう一度、学校で練習したほうがいい人もいるだろう。

逆に言うと、学校を復習の場として使うことも考えれば、予習のさいに同じ問題を何周もする必要はありません。予習は1周すれば十分です。

ただ、予習や問題演習をしっかりやって学習範囲に不安が残ってないなら、授業中に内職をして先の範囲の学習や演習をするというのは有効な手段である。

帰宅後 編集

入試前の数学の勉強は、中1・2の内容の復習の時間と現在進行の内容の復習の時間で、(※要出典、または根拠の提示→)なんやかんやで一日30分~1時間程必要であろう。(人にもよる)。

お薦め時間配分は、(※要出典、または根拠の提示→)過去のノート・教科書の見返しに5分、見返した範囲の問題演習に20分~30分、その日学習した内容の問題演習に5分~15分程度。

在宅学習時に、過去のノートや教科書の内容を別のノートに丁寧にまとめ直したり、公式の一覧を作ったりするような学習があるが、編集者Bはあまり推奨していない。

基礎を固めたいなら、実際に基礎問題を解いてみることです。

また、理解を整理するためにノートにまとめたいなら、情報不足の検定教科書を読み返しても不合理です。

勉強と言うのは、習字のように、手本を見ながら、自分の手技を修正していくものです。

ノートを使った勉強をするのなら、たとえば市販の参考書の解説をよんだり、例題などの模範解答を読んで、それを自分のノートと比べて、自分の穴を探して埋めるのです。

授業中にとった自分のノートを読み返したところで、ノートを書いたあなたは数学教師ではないので、あまり勉強になりません。

手本をみないで自分の下手なノートだけを見るのは無駄です。お習字と一緒です。うまい人の手本(参考書のこと)を見て真似しましょう。

公立高校入試の対策 編集

数学の場合、まずは入試問題の過去問をやってみるとよいだろう。入試問題は中学の定期テストや普段の課題とは少し異なる出題形式をしている。入試独特の出題形式に慣れることに加え、出題傾向をつかむことが出来ると、受験対策として非常に有効だろう。

  • 計算問題

多くの入試で、最初の小問集合に計算問題が出題される。ここでは基本的な計算能力・計算順序の理解が問われている。

  • 関数・図形等の問題

入試では基礎から応用・発展まで幅広く出題される。もちろん学問・勉強で一番大事なのは基礎だが、多くの試験問題作成者は応用、発展問題の出題を好む。基礎が固まったら、教科書、学校で使っている問題集の、やや発展的な問題をやってみるといいだろう。(実際の入試では、教科書応用問題のさらに斜め上を行く問題が出る事が多い。)

  • 証明問題

公立入試では特別に難しい証明問題は出題されない。しかし、かといって、用語を暗記だけしていれば解ける問題も、あるかもしれないが、もっと応用的な問題も多い。

ともかく、普通に教科書にある内容を理解しながら勉強していけば、対策としては十分なはずである。

中学校の中間期末テスト対策だと、用語や解法そのものを暗記してしまっているかもしれない。

なので、市販の参考書や問題集などで、簡単な問題でもいいので証明問題も練習しておくのが良いだろう。


教科書に載っている図形や数の性質、定理を積み重ねていき、問題としている場合に適合させれば、普通に証明をできる問題が、一般的な高校入試における証明問題であろう。

計算問題と同様に慣れの要素もあるので、問題集を手に入れて様々な課題をやってみるのもいいだろう。

高校入試としては、最頻出は、三角形の合同条件(三つのうちどれか)で証明する問題だろう。

ただし、二次方程式の解の公式を導出させる証明問題も、公立高校の入試で出題されたこともある[1]

難関の私立の対策 編集

傾向 編集

高校1~2年レベルの

順列・組み合わせ および (高校の)確率と、
数列・級数の問題 は、

昔からよく、やや難しめ以上の私立高校で出ます。

高校入試では、中学でならう「場合の数」の発展問題という名目で、難関の私立入試に順列・組み合わせが出題されます。名目でこそ「場合の数」ですが、しかし難関私立の入試問題では、その場合分けの数が膨大だったりするので、事実上、高校の順列・組み合わせに慣れていないと時間内に解けないのが実態だったりします。

ほか、数列は、難しめの私立では、高校入試どころか中学入試でも定番です。たとえば、鉛筆をピラミッド上につみかさねて、それに対応させる「1+2+3+4+・・・+49+50 」みたいな計算をさせるのが、中学入試でよくある問題です。

こういったのが、等差数列の級数の総和(「1+2+3+4+・・・+49+50 」みたいな計算)です。等差数列の問題は、もう事実上、私立高校の範囲だと思った方が良いでしょう。

高校入試の場合、2+5+8+11+14+17+ ・・・ + 101 + 103 のように、差が1とは限りません。


ほか、公立入試だが、二次方程式の解の公式を導出させる証明問題が、出題されたこともある[2]

これらの事と合わせると、入試対策として高校レベルの予習をする場合は、きちんと定理の導出などを理解した上で公式を覚えるほうが安全そうである。もし公式を丸暗記する方法をしてしまうと、たとえば鉛筆のピラミッド積み重ねの公式を覚えても、等差数列の問題で、差の間隔を1以外の数値に変えられて出題されたら、解けなくなってしまう。

対策 編集

中学範囲のやたらと小難しい超難問を練習をするよりも、高校の検定教科書レベルの、確率・順列や、数列などを勉強したほうが得です。

全国レベルに名前の知られた難関高を受験しないなら、あまり中学レベル範囲の数学の超難問を解きまくる必要はないでしょう。

そこまで受験でしか使えない数学勉強に時間を割くくらいなら、ほとんどの私立高校では、英語などを高校の範囲まで勉強したほうが、受験にも合格後にも得でしょう。

確率・数列が私立高校の入試に出るというのは、逆に言うと、微分積分は私立ですら高校入試には出ません。三角関数も、私立高校の入試に出すのが難しいでしょう。


  • 高校数学の内容について

3次以上の因数分解は、あまり出ません。そういう問題よりも、上述のような数列など、中学受験でも狙われるような問題のほうが、狙われます。

3次以上の因数分解を勉強しても構いませんし知っていることで、解くのが早くなるかもしれませんが、知っているくらいで十分でしょう。

また、ベクトルについて知っていると高校受験の空間図形や平面図形の問題が解きやすくなる場合があるが、しかし時間的に難しいかもしれない。(2024年の現在、数学Cに回っており、中学生では学習が困難)

その他 編集

また、学校の授業は同じ授業を20人30人が同時に受ける。習熟度別のクラス編成だとしても、自分の学習ペースが学校の授業の進度と合わないという可能性はあり得る。自分の学習ペースが学校の進度よりも遅い場合、どこの単元でつまづいているのか、確認した上で、その単元の学習をして、なんとか学校の進度に追いつくなどの対策が求められる。自分の学習ペースが学校の進度よりも早く、学校の授業内容をすでに知っている場合は、場合によっては、学校の授業を無視して自分で学習を進めるということをしてもよいだろう。中学校の場合、内申点が高校受験に関係するので、堂々と内職をすることは難しいかもしれない。  

  1. ^ 『高校時代の思い出27 どこまで理解し、どこから暗記するか 理解と暗記のバランス』 2024/03/22
  2. ^ 『高校時代の思い出27 どこまで理解し、どこから暗記するか 理解と暗記のバランス』 2024/03/22