※注意 編集者の主観的な勉強法も、本ページには書かれているだろうと思われるので、このページは、せいぜい参考程度にして、このページをあまり信用しすぎないようにして頂きたい。

また、各教科・各科目の個別の勉強法については、市販の参考書を何冊か見れば、ふつうは、その参考書の前書きのページあたりに、その参考書をつかった勉強法的なことが書かれてるだろうから、そういうのを参考にしたほうが安全だろう。

センター試験の物理I対策には、別のページがあるので、そちらをお読み下さい。

本書では物理2を含めた対策も書く。

計算の応用が科目「物理」の目的編集

この科目(物理)の目的は、おそらく計算練習と、計算の応用である。なぜなら、たとえ物理学的に重要な話題でも、この教科の教育から省かれている内容が、いくつもある。(次節「入試に出ない分野」で説明する。) 

この科目「物理」で物理現象をあつかう理由は、計算練習の教育の手段に過ぎない。

力学の計算練習、電磁気学の計算練習、波動・振動の計算練習、熱力学の計算練習、原子核の計算練習、・・・など計算練習が、科目「物理」の目的であり、それ以外の教育には、この科目は関心が少ない。

高校物理で、計算の教育が必要な理由も、分かる。なぜなら、中学校卒業までは、理科では、あまり計算をしなかった。だから、そのぶんもあって高校では計算が中心になるのも、やむを得ないのかもしれない。

入試で計算が要求される理由も分かる。計算練習には時間が掛かり、そのため高校生には優先的に計算を勉強してもらう必要があるからだ。

入試に出ない分野編集

「計算問題にしやすい分野が、入試によく出る」の裏を返せば、「計算問題にしづらい分野は、たとえ科学的に重要な分野であっても、入試には出題されづらい」ということ。

たとえば、高校物理の検定教科書には、キログラム原器の話題が書いてあった。キログラム原器の話題は、すべての質量の測定に関わり、とても重要な話題である。しかし、理工学部の入試では、キログラム原器の話題は、計算問題にしづらいため、あまり入試には出ないだろう。

他にも、たとえば実験器具の使い方は、ほとんど入試にでない。電流計や電圧計の使いかたなど、高校物理では、ほとんど扱わない。電流計が入試に出るとしたら、回路計算の計算問題としてである。

実験器具の仕組みも、入試にでない。たとえば望遠鏡の仕組みなど、さまざまな仕組みがあるのだが、しかし入試に望遠鏡の仕組みは出ないだろう。たとえ、そのような実験器具や実験装置に関した問題が入試に出ても、出るのは、実際の実験室では使うことの少ない計算問題が出るだろう。

その実験装置の計算なんて、学校以外では、おそらく設計者ぐらいしか実務では使わず、しかも、その設計者も、べつに数分で問題を解いたわけでは無い。どっちみち、装置の開発には年月が掛かり、開発には検証のための試作や実験なども必要であり、けっして数分では解決しない。

しかし、そのような装置開発の技術者の教育なんぞ、この科目「物理」は目的には、していない。この科目の目的は、計算練習の応用、数学の応用である。だいたい、世の中には多くの職業があって、装置開発の技術者だけに都合を合わせるわけにも、いかない。

「数学」科目の公式や証明だって、べつに数学者が十代のころに発見したわけではない。それでも大学入試では、十代の高校生が証明すら暗記しなければならない場合が多いという「数学」科目の実情と、「物理」の実情も同様である。


さて、相対性理論や素粒子などの高校数学では扱いにくい内容は、たとえ教科書・参考書に書いてあっても、理工学部の入試の物理には出にくい。

資料集などには液晶テレビなどの家電製品の原理なども電気物理に関連付けて書いてあるが、そういう工業製品の仕組みなどは大学入試に出ない。歯車などを用いた機械のしくみについては、そもそも資料集にすら扱われておらず、当然、大学入試にも出ない。


高校生用の資料集などの著者などには、理系大学の教授の名前もつらなっているだろう。しかし、その資料集を高校生が読み込んで、たとえ計算以外の話題の知識を得ても、資料集の著者の勤める理系大学の入試問題の物理科目にすら、あまり役に立たないだろうし、大学入学後の理系学部の物理の授業にも、高校物理の資料集の内容はあまり役立たないだろう。

そして、今後も、このような資料集の現状は、なにも変わらないだろう。なぜなら西暦2000年より前の時代から、そうであって、現在(西暦2015年に記述)も変わっていないからである。


その他、素粒子の最新学説については、そもそも学説が正しいのかという疑問視も常々されている。素粒子の分野は、研究費が莫大である。このため、報告者以外が検証のために追試実験をしようとしても、莫大な費用が必要なので、実は第三者による追試はあまりされてない分野である[1]。少なくとも、古典物理の分野と比べたら、追試に掛かる費用は膨大である。まともな物理学者なら、こういった事を知っているので、素粒子論の先端理論を、少なくとも物理学科や理工学部の大学入試問題として出題する可能性は、低いだろう。

本文編集

どの分野も、検定教科書や参考書に書かれた説明は、キチンと読んで下さい。なので、まず参考書を買ってください。そして、参考書の理解を深めるために問題集などで問題演習に取り掛かります。 なので、問題集が必要です。問題集を買ってください。高校1年・2年の人は、まずは授業基礎レベルの問題集(ドリル・ワークブックのようなもので良い)を買って、問題練習してください。

参考書を読み込むよりも、問題集の計算を確実に練習することが、物理では重要です。物理の問題集では、計算をする必要のある文章問題が、もっとも重要です。用語を覚える問題は、重要度が劣ります。

また理系大学の志望の場合、高校3年になるまでには、入試基礎レベルの問題集を買って練習をはじめください。 このとき、解説の多い問題集を買ってください。物理の入試基礎レベルの対策の場合、まずは問題数を絞っていても良いので、解説が充実している本を買います。

参考書の説明も、一度か二度は、通読して最初から最後まで読む必要があります。でも、通読するのは一度か二度で充分です。それより問題集などで手を動かして、計算練習をしてください。また、参考書に計算例や練習問題が書いてあれば、実際に手を動かして計算してみて確かめてみてください。

また、参考書に式の導出などが書いてあれば、実際に手を動かして計算してみて確かめてください。公式を覚えるだけの勉強はしないほうが良いです。なぜなら応用問題が出たときに、公式暗記だけだと対応できません。標準レベルの参考書なら、そんなに難しい計算は無いはずです。

そういう「計算してみて確かめる」という勉強ができない人は、大学の理系の学部は志望しないほうが良いです。標準レベルの高校参考書に紹介された計算例なんて、そんなに高度ではありません。文系高校生ですら、数学の得意な人なら、標準的な参考書の計算例なら計算できるレベルなのが、高校理科の計算レベルです。高校レベルの計算すらも計算したくない人は、そもそも入試で理工学部には合格できないでしょうが、たとえ万が一に合格しても、大学理工学部を卒業できないでしょう。

  • 資料集

資料集は入試対策では使いません、物理の場合。高校が生徒に買わせる教材でも、生物や化学の資料集は生徒に買わせて授業時の副教材として用いる場合がありますが、いっぽう、物理の資料集は買わない場合が普通です。

  • 教科書ガイド

理系志望の場合、物理の教科書ガイドは不要です。それよりも参考書と問題集で勉強してください。もしアナタにとって参考書は難しすぎて勉強できず、教科書だけでは難しすぎるから教科書ガイドが欲しいというならば、そもそも理系大学志望には向いてないので、進路を文系志望などに変えたほうが良いです。もし参考書に書いてない話題を知りたいなら、教科書ガイドよりも資料集のほうが良いでしょう。


物理のための数学編集

高校2~3年の物理(専門物理)を履修する場合、数学IIIも履修してください。

なぜなら物理では、三角関数の微分積分の知識がないと、導出しづらい公式が多く紹介されています。まともな高校なら、物理の履修者には、数学IIIの履修をすすめるはずでしょう。なお、だからといって数式だけに頼って機械的に解こうとするのではなく、物理特有の知識も理解しようとしてください。

また、高校2年の数学の積分の勉強で、駿台文庫の「微分積分」の参考書を購入するか(数学者の清 史弘 (せい ふみひろ)が著作している参考書)、あるいは『モノグラフ』シリーズ『積分』を購入して、積分の定義を勉強してください。モノグラフ「積分」9ページあたりに、区分求積法に基づく2次関数の場合の積分の導入があります[2]

なぜなら、数学IIの検定教科書で説明している積分の定義(微分の逆演算)は、本来の積分の定義(区分求積法)とは異なります。そして、物理で用いる積分では、本来の積分の定義(区分求積法)にもとづく積分を、多く活用します。

物理の「積分」は、数学でいうベクトルの「線積分」というものであり、高校2年で習う積分とは意味が少々違います。区分求積法にもとづく定義でないと、この「線積分」を理解できず、結果的に物理の公式を暗記する羽目になってしまい、学習の負担が大幅に増えます。

ややこしい事に、モノグラフ・駿台以外のその他の出版社の参考書にも「区分求積法」という項目が載っている場合がありますが、しかし、肝心の導出のための考え方が、モノグラフ・駿台以外の参考書には載っていない場合が多く、単に区分求積の公式を暗記させるような参考書も多くあります。なので、必ずモノグラフまたは駿台出版のものを購入してください。

高校物理の区分求積の例というのは、たとえば電位の計算では、クーロン力を本来の積分の定義(区分求積法)にもとづいて計算することにより、数学的に導出することができます。いっぽう、微分の逆演算という考えだけでは、電位の公式は導出できません。

物理では、このように積分の本来の定義を用いる数学的な事例が多くあるので、本来の積分の定義(区分求積法)を勉強してください、。

現代の高校3年の専門『物理』でも、巻末コラムなどで微分積分の公式だけを紹介していますが、しかし、検定教科書のその公式だけでは、ベクトル線積分の物理公式は導出できません。

なので、おそらくですが、気の利いた進学高校などでは、数学の検定教科書に逆らい、物理の授業などで区分求積法の数学理論を教えている可能性が高いと思われます。なぜなら、日本でも1970年まで、区分求積法を高校2年で教えていました。これは必然的に、その後の高校3年の物理では、1970年までは線積分の考え方を物理でおそらくは事実上は教えていたことになると思われます。

また、大学に進学した場合にも、理論上の汎用性の理由で、区分求積法にもとづく積分の導入が、大学での微分積分学の基準になります。

なので、おそらく現代では、進学高校の理系クラスなどで、物理の時間に数学の区分求積を教えるか、もしくは数学2Bの後半もしくは数学3Cの前半の時間に、検定教科書に無い区分求積の理論を、その高校の独自教材などで教える可能性が高いだろうと考えられます。

分野別勉強法編集

まず、物理の学習の大前提は、式の変形や計算といった数学的な操作がしっかりできることです。そこが苦手な人は、中学数学の等式の変形などを復習しておきたいところです。

物理の公式はこれから述べるように式変形などによって導き出されることも多いため、丸暗記すべき公式は意外に多くはありません。そのせいか、公式についての「正確で完璧な理解」にこだわりたくなるかもしれません。しかし、高校段階ではまだ「正確で完璧な理解」をすることは不可能です。そのため、ある程度の割り切りも必要とするのだということも心得てください。

そして、物理は実際に手を動かすことが非常に大事です。具体的には、問題演習をこなしていくことが他の教科以上に必要です。このことが、物理におけるものの見方・考え方を身につけることにつながりますので、その労を惜しんではなりません。

力学編集

まず、運動方程式などの最低限の公式を用いて、教科書や参考書などで様々な公式の導出を少なくとも一回は読み、導出の計算を手で追ってください。これらの公式の導出法の考え方を用いる問題は、意外と入試に出ます。

力学に限らず、物理の公式はそれぞれ関連しあっていることが多いです。そのため、公式同士の関連性を教科書を見ながら確認しましょう。そうすれば、丸暗記しなければならないような公式はぐっと減ります。「時間の公式」「位置の公式」と個別の公式の暗記は避けたいものです。そして、運動方程式やエネルギー保存則の公式、運動量保存の法則などから、位置や速度や時間などを求められるように練習してください。

もちろん、遠心力の公式のようにきちんと運動方程式から導くには時間がかかるものは覚えた方がよいのですが、それでも一度は自分の手で導出しましょう。それだけで、式を忘れにくくなります。

そして、反発係数や位置エネルギーなどの用語の定義もしっかり確認しましょう。

惑星の運動については、「ケプラーの法則」はあまり入試に出題されません。なぜなら「角運動量保存の法則」を高校では習わないので、あまりケプラーの法則に深入りできないからです。

惑星の運動について入試に出る分野は、「第一宇宙速度」とか「第二宇宙速度」とかのようにエネルギー保存法則と関係の深い分野とか、あるいはロケットの原理を運動量保存と関連して出題するとかです。

電磁気編集

「クーロンの法則」というのが、物理をあつかった参考書で、電磁気の冒頭あたりに説明されているので、そのクーロンの法則の説明を読んでください。たとえ物理基礎だけをセンター入試などで受験する場合でも、おそらくクーロンの法則を学ぶほうがてっとり早いです。 クーロンの法則の説明を読んだら、さっさと公式を覚えるために問題演習に掛かります。電磁気の理論を高校段階で完璧に理解するのは無理です。

ただし、少なくとも一回は教科書や参考書の説明をキチンと読んでください。運動方程式や位置エネルギーなど力学の公式を、クーロンの法則などと組み合わせて、どうやって電位の公式などを導くのか、ぐらいはキチンと参考書などを読んでください。意外と入試で、力学と組み合わせた計算問題が出ます。

あと、高校3年レベルの微分積分の計算力が無いと、物理での電磁気分野は習得が困難です。数学も学びに行ってください。

化学の電気化学の分野と、学問的な関係が深いです。入試物理には化学の問題は出ませんが、読者がたとえば化学で習う「イオン化傾向」を知っていると、物理での直流回路が理解しやすいかもしれません。

磁極のクーロンの法則と、静電気のクーロンの法則は似ていますが、入試に出る頻度には違いがあります。磁極の問題よりも、静電気の問題のほうが、入試に多いです。学習時間が残り少ない場合には、優先するべき単元は、磁極よりも電気の単元を優先してください。

振動・波動編集

波動の問題は演習量が最もモノをいう単元です。計算問題の問題演習に取り掛かりましょう。そして、図示して簡単な作図ができるようにしましょう。知識は干渉の式とその周辺の教科書の説明を読めば終わりです。

熱力学編集

熱力学は苦手にする生徒も多いのですが、最低限のポイントを整理しておさえれば満点も視野に入るため、得意・苦手がはっきりと分かれやすいところです。しかし、大学入試に挑戦するには(そして、大学以降の物理学では)決しておろそかにできない単元です。

公式もそう多くはないので、最低限のポイントを整理しておさえ、演習を重ねていきましょう。

まず、熱「力学」ですので、力学でいい加減な理解をしていないかをチェックしておきましょう。特に「力積」「圧力」「仕事と力学的エネルギー」はしっかりと理解しているかを振り返ってみましょう。

そして、力学と同様に、基本の公式の暗記(これはどうしようもないです)とそれを用いた公式の導出によって、「式の意味」を説明できるようにしましょう。

原子物理編集

検定教科書の説明を読んだら、公式を覚えるために問題演習に掛かります。高校段階での原子物理は「完璧な理解」が不可能なため、基本事項ばかりです。そのため、一週間ほど集中的に取り組めば割ととれるようになります。

大学の物理学科志望者は数学IIIと化学IIも学習すべき編集

  • もし高校の数学が嫌いな人は、物理学科への進学をやめたほうが良い

物理学科の志望者は、物理IIは当然に学習して受験勉強してください。物理学科の志望では、物理IIのほかにも、さらに数学IIIを、なにがあっても化学・生物よりも優先的に、数学IIIを履修して受験勉強してください。

なぜなら理系大学の物理の授業では、微分積分を頻繁に使うからです。そして、微分積分の計算ができないと、確実に大学物理学科では留年し、確実に物理学科を卒業できず、確実に退学に追い込まれます。

物理学科の場合、大学によっては、たとえ高校で微分積分をマジメに履修して数学IIIを履修してきたマジメな学生ですら、大学では留年してしまうようなほどの難度の高い数学を用いるカリキュラムが組まれている大学も多くあります。

なので、もはや高校段階ですら数学IIIを学んでない人は、ほぼ確実に大学・物理学科では留年し退学します。

仮に微分積分ができない人が間違って物理学科を卒業してしまったとしても、世間一般の製造業からは微分積分ができない卒業者なんかを、けっして物理学の専門家としては認めてくれません。

数学IIIを学習できない人は、けっして物理学を学べるだけの能力も無く、けっして物理学を学ぼうとする意志も無いのです。

  • できれば化学IIも勉強

できれば化学IIも学んでおいて、問題練習もしてください。大学の物理学科では、あまり化学反応を覚えたりとかは少ないでしょうが、理系の教養として高校程度の化学は知ってて当然の知識です。また、製造業の技術職に大卒として就職した場合の実務にも化学・物理の両方の知識は関わってきます。べつに化学が得意でなくても良いので、高校教科書レベルの化学を勉強して下さい。

高校化学でも、物理的な考え方は出てきますので、物理の参考になります。

大学の物理学科とは、おそろしく難しいのです。対策として、高校のうちに学べる理系科目は、どんどん学んだほうが良いのです。

だから、できれば生物IIと地学も学んだほうが望ましいのですが、現実的には化学IIまでで高校のうちは精一杯でしょう。 また、国立大を目指す人は、国語や社会科などの文系科目を勉強しないといけないでしょうし、理科ばかりに時間を避けません。

生物の参考書を読む時間すら、物理志望者には時間の確保が難しいかもしれませんが、とりあえず生物IIの参考書を買っておいて、読める範囲で生物IIも読みましょう。さらに余裕があれば、地学も読んで、理系の頭脳を磨きましょう。

物理の試験問題の解き方編集

図を作図できるように編集

 
摩擦角

物理の問題の解き方は、まず、たとえば右図の「摩擦角」の図のように、図を立てるところから、始める。

つまり、試験問題の問題文の内容を、図に置き換えるのである。

そして、図をもとに、たとえば力学の問題なら、その図の内容を運動方程式に置き換え、その方程式を解くのである。


市販の学習ノウハウ本では、高校の物理の学習では「イメージ」が大切・重要だとか[3][4]とか言いますが、ではその「イメージ」とは何かというと、つまり、物理の問題を解くための作図ができるようになる事のスキルの言い換えです。

力学以外の振動・波動や熱力学や電気磁気学などでも、問題の解き方は、とにかく、まずは、試験問題の内容を反映する図を書いて、そして図をもとに方程式を記述するのである。

作図さえ出来てしまえば、あとは作図に基づき方程式を立て、その方程式を、数学的・機械的に解けばいいだけである。

原理的には、大学入試で出題されるような問題も、このような手順で解ける。

まとめると、

問題文を読解 → 図を作図 → 図の内容を方程式(運動方程式など)で表現 → 方程式を数学的に解く

というよう手順になる。


逆に、やってはならない間違った勉強法としては、作図ができないままに、公式を機械的に当てはめて解いてしまう方法です。よほどの単純な問題でないかぎり、この機械的に当てはめていく方法では、応用が利きません。


大学受験だけでなく、大学進学した場合の大学での理科の勉強などにも、物理イメージの作図による勉強法は活用できますし、製造業などでの設計などにも活用できると思われますので、ぜひとも高校生のうちに、物理イメージ作図による勉強スタイル・問題解法スタイルを習得してしまいましょう。



検定教科書では、あまりこのような手順の計算練習が紹介されていないので、入試基礎レベルの問題集を買う必要がある。学校で配布されるような薄いワークブックでは不十分である。 入試基礎レベルの問題集が必要であり、しかも解説の充実している問題集を買う必要がある。

このような問題練習の目的で参考書・問題集を買うなら、『橋元の物理をはじめからていねいに』(「橋本の物理」などと略される)などのシリーズが、オススメである。

このシリーズは、参考書と問題集とを兼ね備えたような、構成になっている。なお。他の出版社からも似たような、参考書+問題集のミックス本みたいなのが出ている。(「ミックス本」というのは、私が勝手に命名した造語。)

物理学の学習の初歩では、このようなミックス本が必要である。


なお、このような目的で参考書・問題集のミックス本を買う場合、力学などの各分野の典型的問題の解き方の手順の、具体的な解説が充実しているかどうかが重要なので、問題数は多くなくても構わない。

典型的な問題例だけをミックス本で問題練習して身につけ、その他の雑多な入試問題対策は、入試対策問題集を購入して勉強するのである。

なお、これらの問題集・参考書のあわさったミックス本は、ページ数の限りなどにより、文英堂シグマベストやチャート式などで解説されている事項のすべてを網羅(もうら)しきれない。

なのでミックス本とは別に、シグマベストまたはチャート式も購入して理解しておく必要があり(できればシグマベストとチャート式の両方とも購入するのが望ましい)、シグマベスト・チャート式に紹介された(物理の)基本事項も確認して、シグマベスト・チャート式の例題などは練習しておく必要がある。

入試対策問題集を読んで解法の知識を増やす編集

また、上述のような作図練習(作図 → 方程式)の練習をするのは、もちろん必要な上で、それとは別に、入試でよく出てくる典型的パターンの問題も解けるように、別の問題集(入試対策問題集)を読んで、解法の知識を増やす必要がある。こちらのほうは、とりあえず読むだけで良い。もちろん、解法の解説の充実した問題集を買うべきなのである。

入試対策問題集には、入試基礎〜標準レベルと、入試難関レベルなどがある。とりあえず読む始めるべきは、入試基礎〜標準レベルである。

なので、学校で習った範囲については、高校2年生の段階でもいいので、さっさと入試対策問題集(入試基礎〜標準レベル)を読んで、解法を読んで、解法を知識として知ってしまうべきである。

なお、べつに社会科のような暗記科目ではないので、用語書き取りなどは、不要である。入試対策問題集などに紹介された用語は、書き取り練習する必要はない。物理の勉強として後々に必要になる練習は、書き取り練習ではなく、問題練習である。

高校2年や高校3年1学期あたりでは、入試対策問題集はとりあえず読むだけでいいので(まだ問題練習はしなくてもいい)、入試基礎〜標準レベルは、さっさと読み終わってしまう。そのあと、高校3年1学期くらいまでは、自分の興味にあわせて、入試難関レベルの問題集を読んでみたり(とりあえず読むだけ)、あるいは、入試基礎〜標準レベルの問題をじっさいに解き始めてみたりするのである。

理工系志望のさいの学科の選び方編集

あなたがもしも、「ナノテクノロジー」や半導体などの最新デバイス、そのほかカーボンファイバーなどの最新の素材などのような、 最先端の物理学や化学をつかった技術そのものを「自分でも発明できるようになりたい」と思って勉強したくて大学に進学するのなら、けっして電気電子工学科や電子情報工学科のような電子系の学科には、進学してはいけません。

なぜならこれら「電子」系の学科とは、けっして、最先端の半導体や最新素材を発明したい人を育成するための学科ではなく、就職後に、ほかの誰かが開発した半導体やナノテク技術や最新素材や集積回路などを、工場で使って、ほかの機械をつくりたい人を育成するための学校が、電子工学科なのです。

なので、もし半導体やナノテク技術そのものを発明できるようになりたいならば、なるべく物理学科を目指しましょう。また、カーボンファイバーやら何やらの素材をつくりたいなら、化学科を目指しましょう。


なぜなら、こういった「電子」系の学科とは、けっして半導体などの物理的・化学的なしくみを習う学校ではなく、かわりに、半導体などの最新デバイスの計算方法を練習する学校だからです。

なぜ、「そのような公式で計算をするのか?」の物理学的な証明は、これら電子系の学科では、習いません。

電子系の学科は、「物理学には興味がないけれど、でも、電子機器を設計できるようになりたい」という人を、育成するための学校です。


じっさい、大学の電子系の学科では、(大学1年で習う)「力学」と、専門科目以外の「電磁気学」をのぞけば、まったく古典物理学を教えずに、量子力学や統計力学などの現代物理学の公式を教える事例も、多くあります。

そして、その「電磁気学」の教科書すらも、物理学科の人達がつかってる教科書とは、別に、電気電子工学の話題と公式ばかりを説明した教科書を使いますので、なので、物理学科の『電磁気学』と、いっぽう電子系学科の『電磁気学』とは、別内容なのです。

電子系の学科でも、物理学の用語をつかって、計算式の説明をする事はありますが、単に用語を紹介するだけであり、しかし、その計算方法の根拠の証明は、これら電子系の学科では習いません。


そもそも電子系の学科の教授自体が、そういう物理学の証明を省いた(はぶいた)勉強ばかりをしてきていて、物理学科の大学高学年レベルのような古典物理学を、あまり電子系の教授が知らない場合すらも、あります。


なお、大企業の半導体メーカーや素材メーカーなどが、これら電子系の学科の卒業生を採用する場合もありますが、単に出身大学の偏差値ランキング順に採用しているだけであり、けっして、大学での電子工学の研究内容には期待していません。

なので、半導体そのものやナノテク技術そのものを開発したい場合なら、あるいは集積回路そのものを設計できるようになりたいなら、大学受験での進路志望では、なるべく物理学科を目指しましょう。

高校物理の得意な受験生だと、ついつい「大学で視野を広げよう」と思って、普通科高校では習わない電子工学などを専攻する学科を志望しがちになるので、気をつける必要があります。電子工学系の学科では、「視野を広げる」どころか、本来なら、大学進学前には古典物理や化学や機械工学などにも向けられていたはずの視野が、狭められてしまう可能性すらもあります。


青色発光ダイオードの代表的な発明者の1人である中村修二さんの自伝を読むと、大学時代の母校の電気電子系の学科の教育を、文中に主旨として「定期テストに、授業に出席して問題を覚えないと解けないような問題を出題する」というような内容で批判しているですが、どういう事かというと、おそらく、物理学的に考えても解きようのない工学公式をつかった暗記計算問題をテストに出題する、という意味でしょう。

このように電気電子工学科は、そもそも物理学のセンスを伸ばす学校ではありません。


また、たしか、講談社の『講談社 基礎物理学シリーズ 全12巻』での電磁気学の巻号の教科書を読むと、勉強法の主旨として「物理学科の電気磁気学とは、問題をすばやく解くことではなくて、その問題の解き方がそうなるわけを、自分で計算して導き出せるようになること」、「けっして、特定の装置での、電場の分布や磁場の分布を求めるのが、物理学の電磁気学ではなく、電場や磁場の法則そのものを理解することのほうが必要」、「特定の装置での、電場や磁場の分布を求める技能は、物理学の電磁気学とは別の、職人芸である」的なことを主張しているのですが、なぜ、わざわざ著者の物理学者さんが、こういう当前の事を主張するかというと、つまり、(物理学とは違う)「職人芸」のほうの『電磁気学』を教育している学科(電気電子工学科)が、日本各地の理系大学には存在するからです。

なので、もしアナタが、半導体そのものやナノテク技術そのものや集積回路設計そのものを開発したい場合なら、大学受験での進路志望では、なるべく物理学科を目指しましょう。


入試対策編集

物理学の入試問題では、教科書では扱っていない実験例にもとづく計算を扱っている入試問題もある。

力学の入試問題ですら、教科書では扱っていない実験例にもとづく入試問題も多い。実験条件を複雑にするなどして、教科書では扱ってない、さまざまな実験例が、入試では出題される。

そのような、教科書範囲外の実験例の入試問題も多い。教科書範囲外の実験例んもとづく入試問題は、あらかじめ実験結果をしっていないと、解きようがない。

いちおう、物理教育の理念上のタテマエ上は、教科書やチャート式・シグマベストに書いてある基本法則から、解法を導けるような教育システムであってほしいのだが、現実の物理教育は違う。実際の入試では、試験現場で解法をいちいち導くと、その解法の検証・証明に時間が掛かり、脳内でいちいち検証・証明していると、試験時間が足りなくなってしまうのが実情である。

このような入試の実情のため、「橋本の物理」などの基本的な参考書+問題集のミックス本を問題練習してきただけでは、私大平均レベルより少し上(偏差値55くらい)までの入試問題しか解けないのが、残念ながら入試物理の実情である。


競争相手の受験生の中には、入試対策問題集で養った知識をもとに、「式の導出」ではなく「知識問題」として、その問題を解いている者も多い。

つまり、入試の「物理」科目とは、けっして数理思考力を見る科目ではなく、知識も必要なのである。

入試物理の難問を解ける受験生も、実際は、そのような難問の実験例と解法を、問題集で学んだだけ、に過ぎない。


そこで受験対策としては、どうすべきかというと、とりあえず問題集(入試対策問題集)を購入し、その問題集を通読し、問題集で紹介された解法を先に読んでおくのである。そして、勉強時間に余裕があったら、あとから問題練習を行うのである。


買うべき問題集は、入試基礎〜標準レベルだけでなく、入試難関レベルの問題集も、とりあえず買っておいて、入試難関レベル問題集まで通読してしまうのが良いだろう。(とりあえず、問題は解かずとも、読むだけでいい。読むだけなので、すぐに読み終わる。)

なので、学校で習った範囲については、高校2年生の段階でもいいので、さっさと入試対策問題集を読んで、解法を読んでしまうべきである。

そして、あとから、入試基礎レベル問題集の問題練習を始め、そして入試難関レベル問題集を解くのである。


そもそも物理学は実験にもとづく学問でもあるので、実験結果を知らないと解きようがない。


さて、入試の出題者は、単に過去問のパターンを覚えるだけでは解けない問題を出そうとする者もいるだろうが、残念ながら現実の入試では、そのような思考力を要求する問題は出しづらく、仮にそういう問題を1つか2つほど出したところで、他の多くの入試問題は実験結果の知識を要求する問題が多いのが実情である。また、そのような思考力を要求する問題の受験対策のために受験勉強の時間を割いてしまうと、他の教科・科目の勉強時間が不足してしまう。

したがって、残念ながら大学入試の「物理」では、知識量も要求されるのが実情である。

べつに大学受験「物理」だけでなく、受験「生物」、受験「化学」も、同じような状況である。つまり、受験の理科の勉強方法とは、まず入試対策問題集の解法を先に読んで、あとから問題練習を行うのである。


物理学の研究はともかく、大学入試での「物理」科目とは、あまり、高度な学問ではないのである。なお、大学入学後の理工学部での物理学や工学(機械工学・電気工学・情報工学・土木工学など)の定期テストも、似たような状況であり、試験問題のパターンを覚える科目であろう。

理系の学部の大学入試で「数学」が要求される理由は、「物理」科目はしょせん、試験問題のパターンを暗記する科目に過ぎないから、である。受験数学にも似たような解法暗記型の攻略法はあるが、受験理科よりかは受験数学のほうがマシな状況、という事だろう。

大学進学後の物理の傾向編集

  • 物理学科以外は、進学後も公式は暗記が必要。また、物理学科に進学しても、公式を暗記しないと解けない問題は出る。

これらの公式暗記が苦手だと、大学のテストで計算問題の成績が悪くなり、単位を落として留年する可能性が増えます。物理学科以外の学科では、あまり物理公式の導出は要求されません。たとえ公式の導出ができても、試験時間に計算問題が終わらず試験に合格しなければ「不勉強である。」という評価であり、大学や企業から、そう見なされるのが傾向です。その傾向が善い事か悪い事かを議論するつもりはありません。進路の参考までに、現状の理系の大学での物理学教育での傾向を述べただけです。

理系の大学の定期試験では、このように計算力が要求されます。 また、例外として数学科での数学の定理の証明を除けば、実は理系の大学の定期試験では、あまり公式の証明や導出は出ません。理工系大学の場合の定期テスト問題は、公式を覚えさせて計算問題を解かせる計算問題が多いです。

どこの理系の大学も入試に数学を要求するので、てっきり「多くの大学の理系の授業は、数学科のような証明をする授業。」と誤解しがちですが、それはマチガイです。

受験参考書レベルを越えた、さらに発展的な理科を勉強するのは、あきらめよう。編集

高校生が、受験参考書レベルを越えた、さらに発展的な理科を勉強するのは、あきらめよう。 なぜなら、今の出波業界には、適した本が、無いからです。昔あった、大学受験レベルを越えた理科を扱っていた教科事典は、絶版になってしまいました。

かつて昭和の終りごろまで、事典で、高校の各教科を解説してた、高校卒業~教員(中学高校の教員)・大学生(教職志望)向けの5教科ごとの教科事典が、ありました。いくつかの出版社から、そういう本が出てました。物理や化学の巻も、ありました。

大学生向けの教科書を書く学者が、高校生~高校教員向けに、噛み砕いて説明していた本が、あったのです。

しかし、絶版になってしまいました。仮に中古書の市場で買っても、内容が古いので、現代の高校生には使いこなせません。


2015年の現代で、かろうじて残っている某社の高校生用の教科事典は、中学~高校用の事典であり、高校生にとっては、どちらかというと高校入試~高校の定期テストまでの事典です。大学入試には不十分ですし、大学の授業にも不十分です。


では高校生が、参考書よりも、さらに発展的な理科を勉強したい場合、高校生は、どうすればよいのでしょうか?

もはや、大学生向けの教科書を買うしか、ありません。しかし当然、大学受験生には、そんな暇が、ありません。それに、せっかく大学向けの教科書を買っても、力学の教科書なら力学のことしか書いてませんし、電磁気の教科書なら電磁気のことしか書いてありませんので、高校生には、すごく不便です。

かといって、物理全体の概論の入門書を買っても、1分野あたりの解説が薄いので、高校生には分かりづらく情報不足です。かといって、この大学物理の概論書を高校生用に噛み砕くと、たとえば駿台出版から出ている受験物理の参考書と同じような内容になります。じゃあ、たとえば駿台出版から出ている山本義隆の受験参考書を買えば、高校生には済むわけです。


もし大学レベルの物理の書籍を買うだけでも、とても冊数が多くなり、大学レベルの力学の本、電磁気の本、振動・波動の本、熱力の本、量子力学、特殊相対性理論、…と全部を買い合わせていくと、値段がたぶん5万円を越えます。なのに、せっかく買っても、読む時間が足りません。

このほか、数学の線形代数・微分積分(偏微分・重積分)の本、微分方程式の本、化学の概論書、生物の概論書、機械工学の概論書、電気工学の概論書、初等的な材料力学・流体力学の本、電気回路および電子回路の教科書、材料工学の本を機械材料と電気材料で計2冊、人体の生理学の入門書、基礎の薬理学、…と、買い合わせていくと、値段がたぶん20万円を越えます。勉強時間も、年単位で掛かります。

だから、高校生が、受験参考書レベルを越えた発展的な理科を勉強するのは無理なのです。適した本が無いため無理なので、あきらめよう。

そして、さらにヒドイことに、せっかく大学レベルの物理の本を、高校生が読みこなして計算練習をこなしても、あまり高く評価されません。なぜなら、まわりに物理の学力を評価できる大人が少ないからです。他人の学力を評価するには、その学習内容を理解できる学力が必要ですが、では大学物理を理解できる大人が、はたして日本に、どれだけ、いるのでしょうかね?

たとえば英語の学力評価だったら、物理の評価とくらべれば、素人でも、英語は学力評価が簡単です。教育の素人の大人による、「ある高校生の、英語の学力」の評価だったら、たとえ英語が苦手な大人でも、ある高校生の英語の発音がアメリカ人っぽいとか、ある高校生が翻訳や英会話ができれば、「たぶん、この高校生は英語が得意なんだろーなー」って評価できる大人はいるでしょう。しかし物理学の学力の評価となると、そう簡単には、いきません。


脚注・参考文献編集

  1. ^ 伊勢田哲治『疑似科学と科学の哲学』、名古屋大学出版会、2006年4月10日 初版第4刷、P116
  2. ^ 高橋正明 著『モノグラフ 積分』2016年6月20日 p.9
  3. ^ 『高校の勉強のトリセツ』、GAKKEN、100ページ
  4. ^ 船登惟希 『改訂版 高校一冊目の参考書』、KADOKAWA、2019年3月18日、154ページ