検定教科書や参考書を読むと分かるのですが、この科目は、「政治経済」と「倫理」をあわせて半分にうすめた内容です。

そして、高校の『倫理』科目とは、名前に反して、哲学史を覚える科目です。

なので哲学史をあつかう『倫理』科目と同様に『現代社会』の参考書でも、国学者の本居宣長の研究業績なども紹介されていたり、古代日本のハレとケの宗教意識などが書かれていたり、もはや何がどう「現代」の社会なのか、意味不明な科目になっています。(2020年の指導要領の改訂で、科目『現代社会』は廃止予定の科目です。)


さて、高校の現代社会の本の厚さについて、現代社会の参考書の厚さは、政治経済の参考書よりも、うすめです。


高校1年生のかた以外は、なるべく、「現代社会」でなく「政治経済」を(参考書などで)勉強することをオススメします。

また、センター試験などでも、難関大では、現代社会の受験を認めない大学も多く(代わりの公民科目として「倫理・政治経済」というのがある)、最初から政治経済を学んだほうが入試対策にもなります。


現代社会の参考書の内容は、けっこう中学の復習も多いです。たとえば「公共料金」「国内総生産」など、中学で聞いた用語も出てきます。

もちろん、発展的な内容もありますが、しかし『政治経済』にも、そういう発展内容は書かれているし、「政治経済」のほうが、さらに先まで説明が書かれているので、いっそ最初から政治経済を勉強したほうが、ラクです。


なお検定教科書には、ところどころ、高校範囲をこえた、参考書には記述の無い専門的な知見がありますが、しかし入試には、そういうのは出ません。なぜなら、一般の参考書では、勉強しようが無いからです。