小学校国語/6学年
近代の日本文学
編集夏目漱石
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『
(
-
吾輩 は猫である。名前はまだ無い。 - どこで
生 れたか頓 と見当がつかぬ。何でも薄 暗いじめじめした所でニャーニャー泣いて居た事丈 は記憶して居る。吾輩はここで始めて人間といふものを見た。然 もあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪 な種族であったそうだ。
明治38(1905)年に発表された。
『
(
-
親譲 りの無鉄砲 で小供 の時から損ばかりして居る。小学校に居る時分 学校の二階から飛び{{ruby|降|お}りて一週間ほど腰 を抜 かした事がある。なぜそんな無闇 をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段 深い理由でもない。新築の二階から首を出して居たら、同級生の一人が冗談 に、いくら威張 っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。と囃 したからである。
芥川龍之介
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日本語の歴史
編集日本の文章では、ふつう、漢字と
このような文体のことを「漢字かな交じり文」といいます。
日本の古代の
平仮名が出来たのは、
なので、平仮名がまだなかった古い時代の、日本の当時の役人などは、文字で何かを記録するときは、漢字をつかい、発音の近い字をあてていました。
たとえるなら、もし(食事を)「たべる」という和語に漢字を当てる場合、
たとえば、「
もちろん、この「太」「部」「留」は、あまり意味と関係ないです。
このように、発音をしるすためだけに使う漢字のことを、
また、「がな」(仮名)とは、本来の漢字ではないという意味です。
「あ、い、う、え、お」の代わりに
- 安、以、宇、衣、於
「か、き、く、け、こ」の代わりに
- 加、幾、久、計、己
と書くような方法が、万葉がな です。
カタカナも、漢字が由来です。
- ローマ字
ローマ字が伝わってきた時代は
国字
編集漢字の多くは、中国でつくられたものです。しかし、じつは少しだけ、日本でつくられた漢字もあります。
たとえば、
また、このような日本でつくられた漢字のことを
日本語の用語
編集- てにをは
- 「食事して、そのあと風呂に入る」の「食事して」の「て」や、
- 「学校に行く」の「に」や、
- 「算数を勉強する」の「を」や、
- 「ぼくは、勉強が苦手だ」の「は」
などで使われる、「て」「に」「を」「は」のことを、まとめて「てにをは」といいます。
区切り符号
編集※ 三省堂『学びを広げる 6年』で、これらの記号を習う。
- 記号 … または……
正式な名前は「三点リーダー」「六点リーダー」です。 「てんてん」などと読まれることもあります。
使い方とその例
- 「そんなつもりじゃ……」
会話文などで、数秒ていどの無言を表現する場合などに使う。
例2
- 山田さんの好きな食べ物は、カレー、ラーメン、リンゴ、牛乳、……などである。
長い説明などを省略する場合にも使う。
記号
「ダッシュ」と読む。「カレー」などの音を
使い方とその例 例1
- 「そんなことって
省略なのか数秒ていどの無言なのかをハッキリさせず、
例2
- 十五年前
亡 くなった年企業 でサラリーマンをしていた。
前の文に
※注釈には、ダッシュのほかにも、丸カッコ ( ) のような方法もある。
たとえば
- ひな祭り(3月3日)
のように使う。
※ダッシュによる注釈は、日本の場合、やや余韻をもたせた注釈をしたい場合に使う。
記号 ( )
例1
昭和 55年(1980年)
なにかの解説、
例2
- アニメーション(アニメ)
などのように、別の言い方、別の発音を
例3
太郎 (右手を上に伸 ばしながら)「ねえ、ハナコさんや、ここに、このくらい大きいハシゴを持った人が通らなかったかのう?」
みたいに、カッコ内に追加的な指示を書く場合がある。
なお、芝居の脚本・台本などでは、カギカッコ「」を省略して
- 太郎 (右手を上に伸ばしながら) ねえ、ハナコさんや、ここに、このくらい大きいハシゴを持った人が通らなかったかのう?
のように書く場合もある。
(※ 学校図書の『みんなと学ぶ国語 5年 下』で、人形劇の台本・脚本のようなものの読み方を習う。)
- ※ 演劇だけにかぎらず、なにかの動作とセリフとをひとつの文章で書きあらわす場合に、こういう書き方をすることがあるので、知っておこう。
たとえば、インタビュー記事などで
- 記者 何か一言、コメントをお願いします。
- 山田選手 (目に
涙 を浮 かべながら)優勝 できたのは、つらいとき支えてくれた、なき母のおかげです!
みたいな書き方をする場合もある。
記号 「・」
例1
- 好きな果物は、リンゴ・ミカン・バナナだ。
何かを並び立てて説明する場合、「リンゴとミカンとバナナ」のような説明方法をするかわりに上記のように「・」記号で
例2
- 息子の
誕生日 なので、ケーキ屋でチョコレート・ケーキを買ってきた。
発音の長い外来語などを、発音の区切りの場所で「・」で区切り、読みやすくする。 ここでいう「チョコレート・ケーキ」とは、チョコレート味のケーキのこと。けっして、チョコレートとケーキという2つのお菓子を買ってきたわけではない。
- ※ 三省堂の小6国語『小学生の国語 6年』の
掲載 作品の文中に、「チョコレート・ケーキ」という単語がある。