定義1.2では全て命題が真か偽かの2種類に分けられることを述べた。よって、命題に対し真、偽という2種類の値を定義することができる。
定義2.1
を任意の命題とする、 の真理値を以下のように定義する。
真理値は、任意の命題 が真であったら を持ち、そうでなければ(偽であれば) を持つ値である、という解釈で間違いない。
直感的には、命題にいくつか(間に関係項のもった)連なりがあり、そこに真理関数を作用させていけば最終的にその連なり全体が真か偽いずれかになる、ということを示している。以下の具体例を見ればそれが分かりやすくなるだろう。その前に一つ定理を導いておく。
定理2.1
任意の命題 及び、先ほど定義された集合 に対し である。
これは が いずれかの真理値を持つことから明らかである。
定義2.3
否定 は一変数の真理関数であり、以下のように定義する。
真と偽をひっくり返す真理関数である。
定義2.4
理論和 は二変数の真理関数であり、以下のように定義する。
共に偽であるときでのみ も偽であるということを示す。つまり、 または を表している。
定義2.5
理論積 は二変数の真理関数であり、以下のように定義する。
共に真であるときでのみ も真であるということを示す。つまり、 かつ を表している。
定義2.6
含意 は二変数の真理関数であり、以下のように定義する。
そして以上で述べた真理関数 を論理結合子という。
が真であり、 が偽であるときでのみ が偽であるということを示す。つまり、 ならば を表している。
以下より論理結合子を中心に議論していく。上の定義では真、偽の関係が分かりづらいため、真理値表を参考にすること。
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