無機化学は化学の一分野で、有機化学と相補的な関係にある。有機化学が生物由来の化合物を中心として発展してきたのに対して、無機化学は天然鉱物を中心として発展してきた。対象とする元素で分類すれば、有機化学は炭素化合物を対象とする学問体系であり、無機化学は炭素を除く元素を対象とする学問体系であると言うことができる。しかし、炭素から構成されるフラーレンは無機化学の研究者が取り扱っており、また、炭素を含まない無機高分子化合物は有機化学の研究者が取り扱うなど、無機化学と有機化学の境界は曖昧になってきている。
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