「高校化学 アルミニウム」の版間の差分

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* ボーキサイトから酸化アルミニウムを得る方法
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== 製法 ==
[[File:Mineraly.sk - bauxit.jpg|right|200px|ボーキサイト]]
アルミニウムの製法は、工業的には、鉱石の'''ボーキサイト'''(bauxite、主成分:Al2O3)を処理して(濃い水 酸化ナトリアルミニウム水溶液で Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>)を処理した後に水を加える)酸化アルミニウム(Al{{sub|2}}O{{sub|3}})にかえたあと、氷晶石(Na{{sub|3}}AlF{{sub|6}})とともに融解塩電解して製造される。
: Al{{sup|3+}} + 3e{{sup|-}} &rarr; Al↓
 
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[[File:Cut Ruby.jpg|150px|right|ルビー]][[File:SaphirSynthetique.jpg|150px|right|サファイア]]
製造の過程で得られる酸化アルミニウム(Al{{sub|2}}O{{sub|3}})は水に溶けにくい白色の固体である。酸化アルミニウムは'''アルミナ'''とも呼ばれ、融点が非常に高い(アルミナの融点は2054℃)ことから耐熱材の原材料として用いられるほどである。氷晶石は、このアルミナの融点を降下させるために用い加えられる。
 
アルミニウムの粉末は、空気中または酸素中で熱すると、激しく燃える。
 
 
* ボーキサイトから酸化アルミニウムを得る方法 (※ 教科書の範囲外。資料集(実教出版など)の範囲内。文献により、方法が若干、違う。)
濃い水酸化ナトリウム水溶液でボーキサイト中の酸化アルミニウムが溶け、ほかの不純物はあまり溶けない。まず、この水酸化ナトリウム水溶液で酸化アルミニウムを溶かして アルミン酸ナトリウム Na[Al(OH)<sub>4</sub>]を得る。
 
:Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + 2NaOH + 3H<sub>2</sub>O → 2 Na[Al(OH)<sub>4</sub>]
 
(ここまでは、どの文献でも、ほぼ同じ。)
 
まず、ろ過をして、溶液から、不溶性の Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub> などの余計な不純物を取り除く。
 
あとは、このアルミン酸ナトリウム水溶液をうまく処理し、アルミナに変えていく方法が必要なのである。
 
まず、アルミン酸ナトリウム Na[Al(OH)<sub>4</sub>]水溶液から、なんらかの方法で、加水分解を起こし、水酸化アルミニウム Al(OH)<sub>3</sub> を沈殿させる。
 
:Na[Al(OH)<sub>4</sub>] → Al(OH)<sub>3</sub> + NaOH
 
あとは、この水酸化アルミニウムを高温で焼成すると、純度の高い酸化アルミニウムが得られる。
 
 
 
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: 2Al + 2NaOH + 6H{{sub|2}}O &rarr; 2Na{{sup|+}} + 2[Al(OH){{sub|4}}]{{sup|-}} + 3H{{sub|2}}↑
しかし、アルミニウムは濃硝酸に溶けない。これは、反応開始直後に金属表面に緻密な酸化被膜を形成し、反応が金属内部まで進行しなくなるためである。このように、緻密な酸化皮膜により保護されて、それ以上は反応が進行しない状態を'''不動態'''(ふどうたい)という。
 
'''アルマイト'''という材料は、アルミニウムの表面を人工的に酸化させることで厚い不動態の膜で保護させ、そのアルミニウムの耐久性を上げた材料であり、日本で開発された。
 
* イオン