「高等学校農業 植物バイオテクノロジー/組織培養の基礎」の版間の差分

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無菌操作、クリーンベンチ、洗浄、
実験準備室、オートクレーブ、分注器、
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== 施設・設備 ==
=== 施設の構造 ===
施設の構造は、一般に、'''実験準備室'''と'''無菌室'''(クリーンルーム)と'''培養室'''との、3つの部屋がある。
 
実験準備室では、機器の洗浄や、薬品の保管などの、無菌環境を必要としない操作を行う。
 
無菌室は、植物材料や培養材料の殺菌や、外植体の摘出・置床などの操作を行う。(つまり、無菌室が、いわゆる「無菌操作」を行う部屋になる。)
 
一般に、クリーンベンチを用いて、無菌室での無菌操作が行われる。
 
 
培養室は、培養体を培養するための部屋であり、空調や照明が取り付けられており、培養のための生育に適した環境に調整される。一般に、培養室の温度は、培養中は20℃〜25℃に調整される。
 
 
=== クリーンベンチ ===
クリーンベンチは、紫外線を出す殺菌灯によって、雑菌を殺菌しながら、装置内で実験を行えるようにする装置である。
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入室時、作業室の前室として「エアシャワー」といって、上方から、排気口のある下方に向かって、きれいな空気を流すことで、通行人のホコリを落とす設備のある実験室もある。
 
 
=== オートクレーブ ===
オートクレーブとは、高圧蒸気滅菌器ともいい、器内を高温(ふつう121℃)・高圧の蒸気で満たして滅菌する機器である。培地や純水の滅菌に用いる。
 
 
== 使用後の洗浄など ==
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;定量容器の洗浄
※注意 定量容器の内部は、ブラシなどで、こすっては'''いけない'''。
:1) 使用後は、まず水につけておき、内部が乾かないようにしておく。
:2) 洗うときは、中性洗剤の溶液につけておく。
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;新しく購入したガラス機器のおろしかた
:1)
 
== 機器、器具、設備 ==
* ろ過滅菌器
酵素液などの、熱に弱い物質をふくむ溶液を滅菌する場合、オートクレーブでは滅菌できない。
このような、熱に弱い溶液を滅菌する場合、ろ過滅菌器が用いられる。
 
ろ過滅菌器のしくみは、フィルターを通して(孔径は0.2μmていど)、雑菌を排除するという原理である。
 
 
* 分注器
調整の終わった培地を、一定量ずつ分け注ぐための機器が、分注器である。
 
寒天などが固まらないうちに、すばやく分注する必要がある。また、使用後は、寒天などが固まらないうちに、温湯を用いるなどして、すみやかに洗浄する必要がある。
 
== 超低温保存 ==