「高等学校農業 植物バイオテクノロジー/組織培養の基礎」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
『高等学校農業 植物バイオテクノロジー/組織培養の施設・設備と機器・器具』に移動した内容を、こちらからは削除。
脱分化
6 行
植物体を培養すると、たとえ遺伝子組み換え実験をしてないのに、もとの植物体と比べて染色体の数が増減した個体があらわれたり、倍数体があらわれる場合がある。このような、培養による遺伝子変異を、'''培養変異'''(ばいよう へんい)という。
 
== 不定胚、不定芽分化と脱分化 ==
植物の茎を切って、土などにさしておくと、切り口に根ができることがある。
 
このように、植物は、一度ある器官になっても、別の器官に変わることができる。
 
植物の細胞が、根や茎や葉などの器官になることを'''分化'''(ぶんか)という。
 
 
一般の植物でも、ときどき、なんらかの事情で、本来は芽ができない場所に、芽ができることがある。このような、本来とは違う場所にある芽を、'''不定芽'''(ふていが)という。
植物の切り口にできる芽も、不定芽である。
13 ⟶ 20行目:
 
カルスによる培養でも、芽や胚ができる場合もある。カルスの培養によって出来た芽も、不定芽という。カルスの培養によってできた胚も、不定胚という。
 
本来、根ができない場所にできた根を'''不定根'''(ふていこん)という。同様に、カルスの培養によってできた根も不定根という。
 
 
20 ⟶ 29行目:
 
いっぽう、高いサイトカイニン濃度、および、低いオーキシン濃度では、カルスは芽に分化する。
 
 
植物の切りかけを培養すると、カルスが出来る場合があり、植物がカルス状態になることを'''脱分化'''という。
一方、そのようなカルスからふたたび、芽や根や茎や胚などの器官に分化することを'''再分化'''という。
 
== 培養 ==