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|将棋の開始局面([[:w:将棋の手合割#平手戦|平手]])}}
将棋の初手は30通りある。このうち角道を開ける[[/▲7六歩/]]と、飛車先の歩を突く[[/▲2六歩/]]が
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# [[/▲7六歩/△3四歩|△3四歩]]と後手も角道を開ける手と、
# [[/▲7六歩/△8四歩|△8四歩]]と飛車先の歩を突く手が考えられる。
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▲2六歩は飛車を活用し、後手の角頭を狙っている<ref>羽生 2009、p. 86。</ref>。
# [[/▲2六歩/△8四歩|△8四歩]]と後手も飛車先の歩を突く手と、
# [[/▲2六歩/△3四歩|△3四歩]]と角道を開ける手が考えられる。
* ▲7六歩は[[:w:振り飛車|振り飛車]]の含みがあるのに対し、▲2六歩は[[:w:居飛車|居飛車]]が確定している
* ▲7六歩は[[/矢倉/]]を目指せる一方で、▲2六歩は[[/相掛かり/]]を目指せる
* ▲2六歩は[[/2手目△3二飛/]]を
などの違いがある。
|1手目▲5六歩まで}}
[[:w:中飛車|中飛車]]を目指す
[[/▲7六歩/△3四歩#▲5六歩|▲7六歩△3四歩▲5六歩]]では、△8八角成▲同銀△5七角で馬を作られてしまうため、初手▲5六歩と突き、△3四歩に▲5八飛と回る手法が開発された
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|1手目▲6六歩まで}}
[[/▲7六歩/△3四歩/▲6六歩|△3四歩▲7六歩]]でも、[[/▲7六歩/△8四歩/▲6六歩|△8四歩▲7六歩]]でも定跡手順に合流する
△3四歩▲6八飛と[[:w:四間飛車|四間飛車]]に構えた場合、△8四歩を突かれなければ、▲7六歩の一手を▲4八玉や▲1六歩などほかの手に回せるため、後手
△3四歩▲6八飛△3二飛と[[:w:相振り飛車|相振り飛車]]になった場合、▲6五歩と突き出すことができる(角道が
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[[/▲7六歩/△3四歩#▲6八飛|△3四歩▲7六歩]]でも、[[/▲7六歩/△8四歩#▲6八飛|△8四歩▲7六歩]]でも定跡手順に合流する。
△3四歩▲6六歩ならば、初手から▲6六歩
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|1手目▲7八金まで}}
角頭を守って手堅いようだが、[[/▲7六歩#△3二金|2手目△3二金]]と同様、相手に振り飛車にされると
[[:w:藤井猛|藤井猛]]は、[[:w:村山慈明|村山慈明]]に[[:w:ponanza|ponanza]]の初手▲7八金対策を相談された際に「初手▲7八金なんて全然とがめられないよ」と述べたという<ref>村山 2015、p. 150。</ref>。
後手が振り飛車にした実戦例は千田-糸谷 2016など。
|ls|ns|ss|gs|ks|gs|dulh|ns|ls
|なし
|1手目▲4八銀
{{-}}
: ''詳細は「[[/▲6八玉]]」を参照''
日浦-櫛田 1992、石橋-斎田 2011の実戦例がある。
=== ▲5八玉 ===
|ls|ns|ss|gs|ks|gs|ss|ns|ls
|なし
|1手目▲9六歩
{{-}}
|ls|ns|ss|gs|ks|gs|ss|ns|ls
|なし
|1手目▲1六歩
{{-}}
|ls|ns|ss|gs|ks|gs|ss|ns|ls
|なし
|1手目▲3六歩
次に▲3五歩と突かれると後手は角道を開けられなくなるため、△3四歩と突くが、▲3八飛と寄って▲3五歩△同歩▲同飛の歩交換を狙う
[[:w:渡辺明 (棋士)|渡辺明]]は、先手の得を生かす作戦かといわれると疑問は残るが「かなり有力な手」としている<ref>鈴木 2010、pp. 27-28。</ref>。
|ls|ns|durh|gs|ks|gs|ss|ns|ls
|なし
|1手目▲6八銀
△3四歩と突かれると角道が開けられなくなるが、鳥刺し(引き角
{{-}}
|1手目▲7八銀?まで}}
△3四歩と突かれると角道が開けられなくなる
[[:w:棋戦 (将棋)|公式戦]]での実戦例は小泉-永瀬 2012のみ。
|1手目▲8六歩?まで}}
初手の最悪手とされる<ref>谷川 1988、p. 18
弱点である角頭の歩を相手の飛車先に差し出す手で、飛車先の交換を手助けすることとなる。▼
公式戦での実戦例は増田-小阪 2000のみ。
== 参考棋譜 ==
* 1985年1月21日 第11期[[:w:女流名人位戦|女流名人位戦]]五番勝負第4局 ▲[[:w:林葉直子|林葉直子]]女流名人 対 △[[:w:長沢千和子|長沢千和子]]女流二段
* 1989年1月23日放
* 1992年4月14日 第61期[[:w:棋聖戦 (将棋)|棋聖戦]]一次予選2回戦 ▲[[:w:日浦市郎|日浦市郎]]五段 対 △[[:w:櫛田陽一|櫛田陽一]]四段
* 2000年2月22日 第50回NHK杯戦予選1回戦 ▲[[:w:増田裕司|増田裕司]]四段 対 △[[:w:小阪昇|小阪昇]]七段
* 2006年2月20日放
* 2010年1月6日 第41期[[:w:新人王戦 (将棋)|新人王戦]]トーナメント戦2回戦 ▲小泉祐[[:w:奨励会|奨励会]]三段 対 △[[:w:中村亮介|中村亮介]]五段
* 2010年4月15日 第41期新人王戦トーナメント戦3回戦 ▲小泉祐奨励会三段 対 △[[:w:阿部健治郎|阿部健治郎]]四段
* 2011年1月20日 第4期マイナビ女子オープン本戦準決勝第2局 ▲[[:w:石橋幸緒|石橋幸緒]]女流四段 対 △[[:w:斎田晴子|斎田晴子]]女流四段
* 2012年2月9日 第43期新人王戦トーナメント戦2回戦[[:w:千日手|千日手]]局 ▲小泉祐奨励会三段 対 △[[:w:永瀬拓矢|永瀬拓矢]]四段
* [http://live.shogi.or.jp/oui/kifu/56/oui201505290102.html 2015年5月29日 第56期王位戦挑戦者決定リーグ白組プレーオフ千日手指し直し局 ▲佐藤康光九段 対 △菅井竜也六段]
* [http://cgi2.nhk.or.jp/goshogi/kifu/sgs.cgi?d=20160124 2016年1月24日放
== 参考文献 ==
* [[:w:青島たつひこ|青島たつひこ]](
* [[:w:天野貴元|天野貴元]]『奇襲研究所 〜嬉野流編〜』[[:w:マイナビ出版|マイナビ]]、2015年。ISBN 978-4-8399-5569-4
* [[:w:門倉啓太|門倉啓太]]「初手の革命 "7八飛" 戦法」、『[[:w:将棋世界|将棋世界]]』2013年10月号別冊付録、日本将棋連盟。
* 鈴木宏彦『イメージと読みの将棋観』第2巻、日本将棋連盟、2010年。ISBN 978-4-8399-3434-7(一部初出・『将棋世界』2006年8月号-2008年11月号、2010年1月号-6月号)
* [[:w:谷川浩司|谷川浩司]]『NHK将棋講座 大局観が勝負を決める』日本放送出版協会、1988年。ISBN 4-14-018014-5
* [[:w:羽生善治|羽生善治]]監修『羽生善治の みるみる強くなる 将棋 序盤の指し方 入門』[[:w:池田書店|池田書店]]、2009年。ISBN 978-4-262-10145-3
* [[:w:藤井猛|藤井猛]]『藤井猛の攻めの基本戦略』日本放送出版協会、2014年。ISBN 978-4-14-016220-0
*
* [[:w:村山慈明|村山慈明]]「棋士たちの電王戦FINAL [第4局] [[:w:ponanza|ponanza]] × 村山慈明七段 研究手順披露できず」、『将棋世界』2015年6月号、pp. 150-ページ範囲不明、日本将棋連盟。
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