「高等学校化学I/化学結合」の版間の差分

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共有電子対、構造式の図など
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=== 共有結合 ===
原子どうしの共有結合では、図のように、不対電子どうしが結合にかかわる。
3個の不対電子を持つ窒素原子Nは、水素原子Hと結合すれば、アンモニアNH<sub>3</sub> を作ることができる。
 
[[Image:電子式 H+O+H → H2O.svg|thumb|left|700px|]]
また、水素との結合のように、各原子が1個ずつ相手原子に不対電子を提供して共有電子対になった結合を'''単結合'''(たんけつごう)という。
 
{{-}}
構造式では単結合を1本の棒線で表す。たとえば水素分子は
共有結合にて構成される分子にて、原子間で共有されている電子のことを'''共有電子対'''という。いっぽう、はじめから電子対になっていて、原子間で共有されていない電子対を'''非共有電子'''という。
 
== 構造式 ==
{| class="wikitable"
|+ 分子の電子式と構造式
|-
! 分子
| 水素 || 二酸化炭素 CO<sub>2</sub> || 窒素 NH<sub>3</sub>
|-
! 分子
| H<sub>2</sub> || 二酸化炭素 || 窒素
|-
! 電子式
| (※ 作成中) || (※ 作成中) || (※ 作成中)
|-
! 構造式
| [[File:Single-bond H2 jp.svg|構造式H2で単結合の説明図。]] || [[File:Double-bond OCO jp.svg|構造式OCOで二重結合の説明図。]] || [[File:Triple-bond N2 jp.svg|構造式NNで三重結合の説明図。]]
|-
|}
 
 
また、水素と水素の結合のように、各原子が1個ずつ相手原子に不対電子を提供して組の共有電子対になったよる結合を'''単結合'''(たんけつごう)という。
 
構造式では単結合を、共有電子対の1組(つまり図中の「:」)は1本の棒線で表される。たとえば水素分子の構造式
 
:HーH
 
であとなる。棒線の1本あたり、1組の共有電子対を表している。
なお、このような共有電子対を表す線を'''価標'''(かひょう,bond)という。
 
2対の共有電子対による共有結合を'''二重結合'''(double bond)という。3対の共有電子対による共有結合を'''三重結合'''(triple bond)という。
== 多重結合 ==
=== 二重結合 ===
[[ファイル:Carbon-dioxide-2D-dimensions.svg|thumb|200px|ニ酸化炭素]]
 
二重結合の価標は2本の棒線(つまり「=」)で表される。三重結合の価標は3本の棒線(「≡」)で表せる。
ニ酸化炭素CO<sub>2</sub> でのCとOと結合を考える。不対原子は、O原子には2個あり、C原子には4個ある。
そうすると、1個のC原子と1個のO原子との結合に参加する不対原子は、O原子からは2個であり、C原子からはOの不対電子の相手をするC原子の不対電子が2個ほど必要である。
 
そうすると、結合は4個の不対電子から2対の共有電子対が形成される。このように2対の共有電子対が形成される結合を二重結合(double bond)という。
 
分子式、電子式、組成式、構造式などをまとめて'''化学式'''という。
構造式で表す場合、二重結合は = のような、上下の長さが等しい2本線で表す。(つまり2本の価標である。)棒線の1本あたり1組の共有電子対を表している。
 
* (整理中)
ニ酸化炭素CO<sub>2</sub>の構造式は
 
3個の不対電子を持つ窒素原子Nは、水素原子Hと結合すれば、アンモニアNH<sub>3</sub> を作ることができる。
:O=C=O
 
である。
なお、構造式は、分子の実際の形には対応しない。あくまで構造式は共有電子対の共有の様子を表示したものである。
 
=== 三重結合 ===
[[File:Dinitrogen-2D-dimensions.png|thumb|200px|N<sub>2</sub>の三重結合。]]
たとえば窒素分子N2のN原子どうしは3組の共有電子対で結合している。3組の共有電子対による結合を三重結合(triple bond)という。構造式では、3本の価標で表す。
 
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