「教育勅語」の版間の差分

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ほぼ直訳
語釈
64 行
私の臣民たちよ、よく忠義に、よく孝行に、億兆が心をひとつにして、世世、その美をなせるのは、これは私の国体の「精華」(読み「せいか」、意味: 真髄、優れた点)であり、教育の根源は、まさに、ここにある。
 
あなたたち臣民は、父母をうやまいなさい、兄弟は友(仲良く?)にしなさい、夫婦は相和(?)しなさい、恭儉己れを持し(慣用句、「きょうけん おのれをじし」、人に対しては慎みぶかく振る舞いなさい、という意味)、博愛を衆に及ぼしなさい、学問を修めて業(仕事のこと?)を習いなさい、もって智能(知恵と能力?)を啓発しなさい、德器(道徳? 人格?)を成就しなさい、進んで公益を広めて世務(「せむ」または「せいむ」と読む、世の中のつとめ)を開きなさい、いつも国憲を重視して国法に従いなさい、いったん緩急あれば義勇公に奉じ、以って天地の極まりがないように(※ 永遠に?)「皇運」(皇室の運命?)を扶翼するべきである。
 
このように、ひとり、天皇である私が忠義と良識の臣民であるだけでは不十分であり、
73 行
(天皇である)私と、その臣民であるあなた達とで、一緒に、拳々服膺(「けんけんふくよう」)して(※ 「拳々服膺」で1つの四字熟語、 意味は「しっかりと心に刻んで忘れない」という意味。元ネタは漢文『中庸』)、皆でその徳をひとつにする事を懇願する。
 
 
== 語釈など ==
明治時代での単語の意味と、現代の意味では違うが、この節では主に現代での意味を記述する。
 
:・皇祖(こうそ) - 皇室の先祖。または、それから派生して、天照大御神(あまてらす おおみかみ)や、神武天皇のこと。あるいは、天照大御神から神武天皇までの一連の神々・人物のこと。
:・精華(せいか) - 真髄。優れた点。真価。
:・恭儉(きょうけん) - つつしみ深く、控えめに振る舞うこと
:・「徳器」(とっき) - 「徳器」の意味は「徳と器量」などと、国語辞典などでは解説されることが多い。
:・天壌無窮(てんじょう むきゅう) - 天地が永遠に続く。「天壌」とは天と土壌のこと、つまり天地のこと。「無窮」とは、極まりない事。「窮」(きゅう)とは「究める」(きわめる)などの意味。
:・もとる - 現代では、「もとる」とは、道理にそむく、道理に反する、などの意味。(なお、古語では「もとる」とは、「ゆがむ」「ねじまがる」の意味で、法華経などに見られる表現。)
:・拳々服膺(けんけんふくよう) - 強く心に刻み込んで、忘れないようにする。漢文『中庸』由来の表現であり、「拳拳」とは、両手をつきだして、大事そうに、ささげ持つ様子のこと。「服膺」とは、身に付けること、胸につけること。つまり、現代風に言えば、「服膺」とは「胸中に刻む」的な意味。
 
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== 文章解釈 ==