「高等学校政治経済/権利と義務」の版間の差分

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契約に関することでも、詐欺や脅迫によって契約を成立させた場合には、刑法犯の詐欺罪や脅迫罪などによって刑事的に処罰される場合もある。
範囲外: 個人間における権利の保護について
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:(※ ↓ 以下、範囲外)
 
・・・、'''ただし、上記のように慎重に権利の制限を行われる場合とは、あくまでも国家権力からの要求によって個人の権利制限される場合ハナシである。''' 
 
次の節で述べるように、個人 A と別の個人 B との間における権利問題が発生した場合については、事情が異なる。
たとえば、個人と個人どうしの関係において、'''ある不届き者 A が、相手 B の行為を不当に制限しようと要求しても、民事裁判を起こさないかぎり、(裁判所などの)国家権力は介入しない。''' (※ 日本の中学・高校では、これを習わない。)
 
=== 範囲外: 個人間における権利の保護について ===
個人と個人との間の権利問題について、国家権力 対 個人の場合ほどには、個人と個人の権利が衝突する場合には、積極的に権利保護はなされない。
 
たとえば、個人と個人どうしの関係において、'''ある不届き者 A が、相手 B の行為を不当に違法的な(民法違反などの)要求内容で権利制限しようと要求してきても、制限を要求された相手 B が民事裁判を起こさないかぎり、(裁判所などの)国家権力は介入しないのが通常である。''' (※ 日本の中学・高校では、これを習わない。)
 
あるいは、契約成立前に相手が実力行使に出た場合(なお、これは普通、違法行為)や、または明らかに犯罪行為(窃盗、誘拐、暴行、殺人など)によって行為制限をしようとしていないかぎりは、原則的に、警察などの国家権力は介入しない。
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なので、個人間の関係において、もし相手から行き過ぎた要求をされた場合は、場合によっては、アナタは民事裁判を起こす必要もある。
 
もし、民事裁判の起こし方が分からないなら、弁護士に相談すれば良い。弁護士との相談料の相場価格は、一般的に、1時間あたり数万円である。 そもそも弁護士の仕事の一つとして、裁判の起こし方が分からない一般の人に代わって裁判を起こして法廷闘争するために、全国各地に弁護士がいるのである。
 
なお、裁判には手間と費用がかかるので(「権利の濫用」の禁止により、裁判をひんぱんに起こすわけにはいかないので)、裁判を起こす前に、まず、当事者どうしの交渉などによって、双方の納得する和解案を出すのが望ましい。
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なので、'''もし相手からの制限要求が行き過ぎであり、交渉で解決しないなら、民事裁判で訴える必要も、ありうる'''。そもそも民事裁判とは、そのような、個人間での、行き過ぎた権利要求をやめさせるのも、目的のひとつだろう。
 
以上のように、'''個人間の権利関係において、自分の権利は、自分で自発的に守る必要がある。''' (もちろん、けっして自分一人だけで守る必要はなく、必要に応じて弁護士なども活用すべし。)
 
別に私個人の持論ではなく、たとえば、民法などの「時効」に関する、法学の格言(かくげん)だが、「'''権利の上に眠る者は、保護に値(あたい)せず'''。」という格言がある。 (普通科の範囲外なので、普通科高校生は、覚えなくていい。)
 
(お金を貸したまま、取り立てずに数十年間も放っておくと、時効によって、取り立てをできなくなる。このことについて、「権利の上に眠る者は、保護に値(あたい)せず。」と格言でいう。)
 
なにも時効や貸し借りにかぎらず、一般に、個人間において、ある個人の権利が侵害されそうになっても、その個人がなにもしないでいると、国家権力は介入してくれず、そして(なにもしないでいれば)国家権力は権利を保護してくれないのである。
 
:(※ ↑ 以上、範囲外)