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==心理学についての誤解==
日常的に「心理学」という言葉は様々な場面で使われるが、多くの場合、学問としての「心理学」とは異なることが多い。
正しい心理学像を捉える上で心理学についての誤解を解く必要があると思われる。そこで心理学に関するよくある誤解について説明する。
 
まず、心理学というのは、人間の心の原理を探る学問である。統計的手法を使った集団心理学、心理の原風景を探る分析心理学、発育の過程を探る教育心理学などがその領域に入る。いっぽう、[[w:統合失調症|統合失調症]]、[[w:知覚障害|知覚障害]]など医学の領域にある「精神医学」も厳密には「心理学」という学問分野からは区別される。
心理学についての一番多い誤解として、心理学を学ぶと人の心が分かるようになるという誤解が挙げられる。実際には心理学を学んでも、他人の心理状態が手に取るように分かるようにはならない。
 
テレビや雑誌の類で良く行われている「心理テスト」も心理学とは異なる領域の話題であり、これらの話題は、心理学では扱わない。
また心理学は雑誌やテレビなどでよく見かける心理テストのようなものだという誤解がある。心理テストは心理学者が作成したものではないものも多い。こういった心理テストは「テスト」とは言えず、ただの占い、あるいは「心理ゲーム」と見なすべきであろう。
 
また、心理学は、厳密に統計と結果を扱う学問である。従って、何らかの推量を元にした議論はオカルトの域を出ず、学問上の議論にあがることは無い(ただし、無意識を扱う場合などは、難しいことも多い)。
心理テストの誤解とも関係するが、心理学はオカルト的だという誤解がある。しかしかつて盛んであった行動主義心理学やその後に発展した認知心理学についてはオカルト的というイメージは全く当てはまらない。
 
心理学はあくまで自然科学の一領域でなければならない。そのためには統計学、医学などの近接領域の知識も持ち、決して心理だけを勉強すればよいというものではない。
以上のように、様々な点で誤解されがちな学問ではあるが、その手法は厳密な手続きによって進められており、以下詳述するように、学問としては正確な確立を持ったものである。
 
==心理学の歴史==