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理系の大学でいう「教養」とは、教養課程の自然科学科目の「教養」については、主に基礎学力というような意味です。 世間一般でいう、幅広く色んな事を知るという意味の「教養」とは
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== 履修科目の選択 ==
文科系も含む大学でのノウハウ一般についての解説は、『[[大学生活ガイド/文理共通]]』にあります。
大学では、必修科目のすべてを履修するとともに、選択科目を規定の単位数以上履修する必要があります。選択科目のどれを何単位履修すべきか、という規定を自分でよく理解し、その規定に沿うように選択する必要があります。
 
ある科目の合格時の取得単位数は原則的に、授業時数が同じならば異なる科目でも同じ単位数を取得することになるのが普通です。つまり、むずかしい科目に合格しようが、簡単な科目に合格しようが、授業時間の量が同じなら、合格でもらえる単位数も同じということです。
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== 教養部廃止の混乱 ==
理系の大学でいう「教養」とは、教養課程の自然科学科目の「教養」については、主に基礎学力というような意味です。
 
たとえば大学1年の数学の偏微分・重積分と、大学2年の数学の微分方程式・複素関数論が、同じ単位数な大学が一般です。学習負担を考えたら、高学年の科目のほうが負担が重く見えますが、しかし1科目あたりの単位数は同じです。無論、高学年になればその分既に学力がついているはずですので、このような単純な比較は無意味ではありますが。
世間一般でいう、幅広く色んな事を知るという意味の「教養」とは、教養科目の自然科学科目とは、意味が違います。
 
理系は文系と比べて必修科目が多い傾向にありますので、専門外の科目を履修するには限度があります。この現状は広く教養を身につけるという観点では不適切なのですが、修士までのわずか6年間で高度な専門教育をしなければいけない中ではしかたないのかもしれません。
このため、教養課程の自然科学科目の単位を取得するだけでも、大学レベルの基礎学力として相応しいと考えらえる科目が自然科学科目として提供されているので、単位取得のためには、学生は、かなりの学習時間が必要になり、学校の授業の他にも、普段からの復習などが必要になります。
 
しばしば「なるべく簡単な科目をさがして、単位数をかせぐ」という戦略が喧伝されます。単に単位を集めて卒業するだけなら、それが効率の良い作戦でしょう。しかし、あなたはそんなつまらないことのために大学に入学したのでしょうか?これを自問自答してからにしたほうがよいかもしれませんね。このように能率よく幅広いことを学べるチャンスは、大学を卒業してしまうとがくんと減ってしまうのもまた事実です。
 
=== 第二外国語について ===
さて、かつて80年代後半ごろまで、日本の大学には「教養部」という課程があり、1〜2年生の時には数学や理科や語学を中心に勉強し、3年から専門科目を教える、という時代がありました。
大学で第二外国語が必修の場合もあります。(理系では、大学によっては必修でない場合もある。)
 
何語を選択するかについて、理系の読むべき文献は英語以外ではドイツ語が多い、ただし数学ならフランス語が多い、いやこれからビジネスに役立つのは中国語だ、などいろいろと言われることがありますが、特に理系の学生の場合、第二外国語が使えるレベルでものになることはほぼ期待できませんので、好きなものを履修すればよいです。どうせ、たかが学校で週に2時間程度習ったくらいでは、流暢な語学なんて身につきません。
90年代に入り、教養部が廃止され、入学1年目から専門科目を教えるようになりました。かつて教養部で教えていた数学や物理などは、「教養課程」の「自然科学分野」という科目グループに分類され、1年生から教えています。
 
英語ですら、中学高校あわせて6年間も学んでも、なんとか英語文献を読めても、自分で英語で書いたり話したりするとなると、とても難しいのです。ましてやドイツ語やフランス語なんて、まず、書いたり話したりするようになれるのは絶望的です。また、せっかく第二外国語をより深く習得しても、実用性はかなり限定的です。
 
以下に、各言語の大まかな特徴を述べます。
この教養部廃止による科目改組の際、本来なら、1年から専門科目の負担が増えたぶん、数学や理科や語学の学習負担を減らす必要があったのですが、しかし理系の大学の多くでは、そのような改革がされずに、負担の過大になったカリキュラムが放置されている場合が多くあります。
 
* ドイツ語
例えば、数学のカリキュラムは、教養部の時代のまま(線形代数 + 偏微分・重積分)の負担どころか、さらに学習内容(+ 離散数学)が増えています。物理や化学なども同様です。
ドイツ語は、英語より文法が難しいものの、フランス語よりは文法がかなり簡単です。また、ドイツ語の単語は、歴史的経緯から比較的英語に近いです。すくなくともロシア語と英語との遠近と比べたら、はるかにドイツ語は英語に単語が近いです。また、単語の発音はローマ字通りに近いので、そういう意味でもなじみやすいでしょう。医療系などの学部や学科では、第二外国語にはドイツ語を必修にしている場合もあります。日本の医療業界では、歴史的にドイツ語を多く用いてきたためです。明治以降の近代の大学教育で、ドイツ語が第二外国語として必修に近い形で教育されてきたという歴史もあり、教える大学側にもノウハウが蓄積されています。
 
* フランス語
なのに、上記の数学や理科に加えて、早ければ1年生から(遅くても2年から)、機械工学科では材料力学、電気工学科では電磁気学(教養レベルではなく国家試験上級レベルの電気工学科の専門科目レベルの電磁気学)、土木工学科では構造力学など、各学科の専門科目を教える、というアリサマです。
まず、フランス語は文法が不規則で、とても覚えることが多いので、手間がかかります。そしてフランス語は、単語があまり英語とは似ていません。発音も、ローマ字とは程遠く、一般的な日本人にはハードルの高い言語でしょう。歴史的に、数学の世界では他の理系分野とは違ってフランスが先進国であり、数学専攻の場合はフランス語が役に立つ場面がある、かもしれません。
 
* ロシア語
ロシア語は、文字がキリル文字で、とっつきづらいです。文法も、英語やドイツ語よりは難しいです。単語も、英語とはかなり違います。冷戦時代の物理学者ランダウなどソ連側の科学者の文献がロシア語で書かれることもありましたが、現代では旧ソ連の主要な科学者の文献は日本語訳や英訳をされてるので、原書で読む必要はありません。
 
* スペイン語やイタリア語やポルトガル語など
文科系の大学では、教養部廃止にともない、語学・数学や理科・社会などの負担軽減があったのかもしれませんが、しかし理系の大学では、そのような改革が行われませんでした。
スペイン語やイタリア語やポルトガル語なども、文法が複雑です。イタリア語はラテン語の影響があったりして興味ぶかいかもしれませんが(ラテン語は中世では学問の共通語だった)、しかしイタリア語の習得には時間が掛かり、理系学生には負担が大きいでしょう。
 
* 中国語
このため、現在、大学1年生が普通に5教科をバランスよく勉強しようとしても、学習時間が不足がちになり、不合格になる事もあります。
漢字を使用するのでとっつきやすいですが、発音は難しいといわれます。もっとも、定期テストに限るならば筆記試験にはスピーキング問題は出せないわけですが。なお、大学によっては、理系の学部では、中国語が履修不可能の場合もあります。日本の科学の世界では、あまり中国語を使う機会が無かったからです。これからの時代は多くの人口を抱える中国に進出することがビジネスチャンスになる、ということで学生への人気が高まっていますが、そこまで使えるレベルでものにするのはかなり難しいでしょう。
 
== 学習の仕方 ==
しかたなく、学生は防衛上、なるべく、合格のラクな科目を優先的に、選択履修する必要があります。
=== 日々の学習 ===
大学での学習は高校までのような「受験」を意識したものではありません。各自がそれぞれ身につけたい内容を学ぶものです。そのような意識がない学生が大学へ行っても、得られるものは何もありません。とはいえ何も指針がないのではうまく学習することはできませんので、基本的にはそれぞれの科目のシラバスや授業内での指示に従って学習することになります。
 
大学には学習指導要領はありませんので、どこの大学でも使われる共通の教科書というものはありません。よく使われる定番教科書のようなものはありますが、かといってそれを使わず教員が自分で執筆した教科書を指定することもあります。これも、基本的には授業での指示に従うことが無難でしょうが、どうしても合わないようならば、その科目の定番教科書を知り、併読するのも手です。なお、実験科目は、その大学の教員が共同で作った各大学のオリジナル教科書を使うことが多いようです。
困ったことに、文部省などが、このような理系大学の問題を認識しておらず、2010年代の今だに、過大負担なままのカリキュラムを是正せずに放置しています。
 
学校の図書館で教科書を「借りよう」という方法は得策ではありません。「借りよう」という方法だと、定期テスト前などは「貸出中」になっていたりして、テスト対策が勉強できなくなることがあります。
 
=== 成績評価への対応 ===
このように、カリキュラムの過大負担が是正されてないので、学生はなるべく、暗記科目で単位を取得していくのが、オススメです。
理系特有の事情として、理系科目の定期試験では、低学年でも高学年でも、計算問題を含む筆記試験があります。残念ながら、同じような問題を使いまわす教員もおり、サークルの先輩後輩の間などで、そのような教員の情報や、過去問そのものが受け継がれることも多いようです。このような情報を利用すれば単位取得は楽になりますが、学びの機会を逸することにもなりかねませんのでほどほどにするのがよいでしょう。
 
成績評価の際、出席を重視するか否かは授業によります。傾向としては、日本の多くの理系大学では、多くの科目で、出席を重視します。ただし、数学の授業は出席を取らないことが多いです。講義を聴いているかいないか等どうでもよく、数学の内容を身につけたかつけていないかを重視したい、ということのようです。対照的に、実験実習の科目は(授業の性質上当然ですが)出席していないのに単位が取れるということはまずありえません。
基本的に、計算のある科目は、計算のない科目と比べて、計算練習の必要なぶん、合格が困難です。
 
== 課外活動について ==
なので、なるべく、暗記科目を単位取得していく必要があるのです。
大学生は学業と並んでサークル活動などに力を入れる人も少なくありません。それ自体は悪くはないですが、学業との優先順位をひっくり返してはいけません。特に理系の場合、現状では、かなり厳しめの評価基準で単位認定をする科目(つまり、不合格者の多い科目)もあります。
 
当然のことですが、大学側は課外活動を進級基準には組み込んでくれません。学業といかに両立させるかは完全に自己責任です。
それほどまでに、現在の日本の理系大学はヒドイ状況であるのに、是正されずに放置されている。
 
== 研究室選び ==
工学系では、3年の後半ごろから、おそくても4年生になると、研究室に配属されます。いずれ企業の技術職として働くことを意識するのであれば、基本的には、志望業種に近いテーマを選ぶべきでしょう。
 
「他分野、あるいは学際的な研究が思わぬところで役に立つかも」なんて事を考える人もいるかもしれません。しかし、そのような研究を成功させるにはかなりの能力が必要です。学部生のうちにおいそれとできるほど甘いものではありません。大学に残って研究者としてやっていくというのなら遠回りも役に立ちますが、なにしろ一握りの優秀な人にしか関係のない話です。
また、就活でも、アナタがせっかく計算の難しい科目に合格して単位取得していても、企業側からは、その科目の計算の難度は分からないのです。
 
研究分野を大くくりに見ると、実験系か理論系かという分類ができます。実験系は、手を動かせばある程度成果が出る、という部分でわかりやすい分野です。ただし、機材がなければ実験はできませんので、その大学が保有してない設備を用いる実験は、出来ません。ある程度以上のレベルの大学ならばお金を持っていますのでさまざまな機材を持っていますが、ある程度以下の大学には十分な機材がないこともあります。残念ながらそのような大学の学生諸君は、大学受験のときの自分を恨むしかありません。いっぽう理論系の研究は、外部の人にとっては分かりづらい研究になりがちです。そのため、就活の際、アピールしづらいというデメリットがあります。また、レベルの低い学生では、理論系ではまともなことは何もできないまま終わります。そのような学生はそれまで勉強をサボってきた自分を反省し、実験系を選ぶしかないでしょう。
 
== 履修科目大学院へ選択進学について ==
大学院に進学をする事により、2年間近く、確実に研究を進められるというメリットがあります。このため、もし実験系の研究室なら、ほぼ確実に実験データを積み重ねるなどの成果を獲得できます。
大学では、必修科目のすべてを履修するとともに、選択科目を規定の単位数以上履修する必要があります。選択科目のどれを何単位履修すべきか、という規定を自分でよく理解し、その規定に沿うように選択する必要があります。
 
文系では修士課程への進学が就職に不利になる傾向もありますが、理系では修士課程への進学で不利になることはまずありません。残念ながら博士課程への進学では不利になることもあるようです。有利不利が逆転するタイミングが文理で一段階ずれると思えば概ね間違っていません。逆に言えば、理系の学部卒は文系の高卒のような扱いです。理系は修士課程へ進学してなんぼ、という意識でいるべきです。
ある科目の合格時の取得単位数は原則的に、授業時数が同じならば異なる科目でも同じ単位数を取得することになるのが普通です。つまり、むずかしい科目に合格しようが、簡単な科目に合格しようが、授業時間の量が同じなら、合格でもらえる単位数も同じということです。
 
学部卒での就職では、たとえば製造業に就職する場合、理系の私立大学の卒業生は、大手企業や中堅企業では、実態として「現場工員」 & 「設計 見習い」のような職種につけられることが多いようです。募集時は「設備設計」「生産技術者」とかの肩書ですが、実態が工員だったりします。あるいは募集要項に「化学職」「物理職」などと書いてあっても、とりあえず、就職後は長らく製造工員だったりします。いわゆる「研究」職の需要はそれほど多いわけではありません。その少ない需要を満たすに足るだけの修士がいるのですから、学部卒をそのような職種につけないのは、考えてみれば当然の話です。
 
なお、就職後に会社に籍を残したまま大学院へ進学する、という人が少数ながら存在するため、「大手企業なら、もし学力が高ければ、大学や大学院に進学させてもらえる。しかも奨学金として学費を出してくれる」などという噂が流れることもあるようですが、現実にはかなり困難です。社内で指折りの幹部候補生に対してそのような待遇をすることはありうるでしょうが、果たしてあなたは、大手企業の社内で指折りの幹部候補生になれるのでしょうか。
たとえば大学1年の数学の偏微分・重積分と、大学2年の数学の微分方程式・複素関数論が、同じ単位数な大学が一般です。学習負担を考えたら、高学年の科目のほうが負担が重いですが、しかし1科目あたりの単位数は同じです。
 
== 老いの繰り言 ==
さて、この記事で大学生諸君の生活の役に立つ可能性があるのは、前節までです。以下この節では、特に役に立たない記述を隔離して残しておきます。読めばわかる通り、筆者の強烈な思い込みを書きなぐっただけの、稚拙な文章です。まさに「老いの繰り言」という慣用句を地で行くものでしょう。wikibooksの仕様上、これをどのような人が書いたかを推測することはできませんし、またそのような邪推は無意味ですが、少なくとも読む価値はない文章です。本来ならば除去されるべき文章ですが、これもwikibooksの仕様により、除去をリバートして復帰させるのも容易ですので、そのような不毛な編集合戦を防ぐために隔離して残しておきます。
 
=== 教養部廃止の混乱 ===
理系は文系と比べて必修科目が多い傾向にありますので、専門外の科目を履修するには限度があります。この現状は広く教養を身につけるという観点では不適切なのですが、修士までのわずか6年間で高度な専門教育をしなければいけない中ではしかたないのかもしれません。
かつて80年代後半ごろまで、日本の大学には「教養部」という課程があり、1?2年生の時には数学や理科や語学を中心に勉強し、3年から専門科目を教える、という時代がありました。
 
90年代に入り、教養部が廃止され、入学1年目から専門科目を教えるようになりました。かつて教養部で教えていた数学や物理などは、「教養課程」の「自然科学分野」という科目グループに分類され、1年生から教えています。
 
 
この教養部廃止による科目改組の際、本来なら、1年から専門科目の負担が増えたぶん、数学や理科や語学の学習負担を減らす必要があったのですが、しかし理系の大学の多くでは、そのような改革がされずに、負担の過大になったカリキュラムが放置されている場合が多くあります。
== 科目の履修は、なるべく簡単な科目を履修しよう ==
大学の科目履修では、なるべく簡単な科目をさがして、単位数をかせぐ必要があります。必修科目でもないのに、難しい科目を履修してしまうと、テスト対策に多くの時間を取られます。その時間を取られた分、他の科目のテスト時間が減り、多くの科目で単位を落とす可能性が増えます。
 
例えば、数学のカリキュラムは、教養部の時代のまま(線形代数 + 偏微分・重積分)の負担どころか、さらに学習内容(+ 離散数学)が増えています。物理や化学なども同様です。
 
なのに、上記の数学や理科に加えて、早ければ1年生から(遅くても2年から)、機械工学科では材料力学、電気工学科では電磁気学(教養レベルではなく国家試験上級レベルの電気工学科の専門科目レベルの電磁気学)、土木工学科では構造力学など、各学科の専門科目を教える、というアリサマです。
このような非現実的な単位基準の問題点は昔から指摘されていますが、いっこうに改善のきざしがありません。当面は、このような単位基準の時代が続くでしょう。
 
 
文科系の大学では、教養部廃止にともない、語学・数学や理科・社会などの負担軽減があったのかもしれませんが、しかし理系の大学では、そのような改革が行われませんでした。
== 大学のテスト対策は、「学問」と思うよりも「受験勉強」のようなものと思ったほうが良いです。 ==
タイトルのとおりです。ごく一部の学科では例外もあるかもしれません。(たとえば数学科などは例外的) 
ですが、ほとんどの学科では、まるで私大受験の受験勉強のような定期テストのテスト対策が、1年生から4年生まで、ずっと必要です。
 
このため、現在、大学1年生が普通に5教科をバランスよく勉強しようとしても、学習時間が不足がちになり、不合格になる事もあります。
「私大」受験と言ったのは、専門科目ばかりが大学で教育されるからです。専門外の教育は、文科省が教養課程として定めた、最低限の授業時間しか、大学側は学生に勉強させないような進級基準を組んでいます。後の節で説明しますが、専門分野以外の学問なんて、ほとんど教えられません。
 
しかたなく、学生は防衛上、なるべく、合格のラクな科目を優先的に、選択履修する必要があります。
ここで重要なこととして、大学入学後も、定期試験では、公式などを暗記して短時間で計算する能力が要求される場合が、多くあります(工学部の機械工学科、電気電子工学科、建築学科、土木工学科などで多い)。
 
困ったことに、文部省などが、このような理系大学の問題を認識しておらず、2010年代の今だに、過大負担なままのカリキュラムを是正せずに放置しています。
 
数学科や物理学科などでは、そのような短時間の暗記的な計算能力を要求する教育を疑問視している場合もありますが、しかし現状では、工学系学科の教育は、このように暗記的な計算能力を要求する事が多くあります。
 
このように、カリキュラムの過大負担が是正されてないので、学生はなるべく、暗記科目で単位を取得していくのが、オススメです。
 
このため、テスト前の期間基本的計算ある科目は、計算練習をする必要があります。「証明を理解したり見直したりする」ではい科目と比べて計算練習をする」必要なぶん、合格あるの困難です。
 
なので、なるべく、暗記科目を単位取得していく必要があるのです。
工学部の性質上、計算量が多いので、テスト対策のため、あらかじめ期間に余裕をもって、テスト対策をしてください。
 
それほどまでに、現在の日本の理系大学はヒドイ状況であるのに、是正されずに放置されている。
 
 
また、就活でも、アナタがせっかく計算の難しい科目に合格して単位取得していても、企業側からは、その科目の計算の難度は分からないのです。
=== 第二外国語について ===
理系では、大学で第二外国語が必修の場合もあります。(大学によっては、必修でない場合もある。)
 
もし、それなりに身につけようとすると、学習にかなりの時間が掛かるので、必修科目でないのなら、なるべく履修しないほうが安全である。(いちおう、試験対策のための最低限の勉強だけしても単位は取れるだろうが、あまり精神衛生的に、よくない。)
 
何語を選択するかについて、理系の読むべき文献は英語以外ではドイツ語が多い、ただし数学ならフランス語が多い、いやこれからビジネスに役立つのは中国語だ、などいろいろと言われることがありますが、特に理系の学生の場合、第二外国語が使えるレベルでものになることはほぼ期待できませんので、好きなものを履修すればよいです。どうせ、たかが学校で週に2時間程度習ったくらいでは、流暢な語学なんて身につきません。
 
英語ですら、中学高校あわせて6年間も学んでも、なんとか英語文献を読めても、自分で英語で書いたり話したりするとなると、とても難しいのです。ましてやドイツ語やフランス語なんて、まず、書いたり話したりするようになれるのは絶望的です。また、せっかく第二外国語をより深く習得しても、実用性はかなり限定的です。
 
 
以下に、各言語の大まかな特徴を述べます。
 
 
* ドイツ語
ドイツ語は、英語より文法が難しいものの、フランス語よりは文法がかなり簡単です。また、ドイツ語の単語は、歴史的経緯から比較的英語に近いです。すくなくともロシア語と英語との遠近と比べたら、はるかにドイツ語は英語に単語が近いです。また、単語の発音はローマ字通りに近いので、そういう意味でもなじみやすいでしょう。医療系などの学部や学科では、第二外国語にはドイツ語を必修にしている場合もあります。昔の医学用語で、ドイツ語に由来する用語が多いからです。明治以降の近代の大学教育で、ドイツ語が第二外国語として必修的に教育されてきたという歴史もあり、教える大学側にもノウハウが蓄積されています。
 
 
* フランス語
まず、フランス語は文法が不規則で、とても覚えることが多いので、手間がかかります。そしてフランス語は、単語があまり英語とは似ていません。発音も、ローマ字とは程遠く、一般的な日本人にはハードルの高い言語でしょう。歴史的に、数学の世界では他の理系分野とは違ってフランスが先進国であり、数学専攻の場合はフランス語が役に立つ場面がある、かもしれません。
 
 
* ロシア語
ロシア語は、文字がキリル文字で、とっつきづらいです。文法も、英語やドイツ語よりは難しいです。単語も、英語とはかなり違います。
 
冷戦時代の物理学者ランダウなどソ連側の科学者の文献がロシア語で書かれることもありましたが、現代では旧ソ連の主要な科学者の文献は日本語訳や英訳をされてるので、原書で読む必要はありません。
 
 
* スペイン語やイタリア語やポルトガル語など
スペイン語やイタリア語やポルトガル語なども、文法が複雑です。イタリア語はラテン語の影響があったりして興味ぶかいかもしれませんが(ラテン語は中世では学問の共通語だった)、しかしイタリア語の習得には時間が掛かり、理系学生には負担が大きいでしょう。
 
 
* 中国語
漢字を使用するのでとっつきやすいですが、発音は難しいといわれます。もっとも、定期テストに限るならば筆記試験にはスピーキング問題は出せないわけですが。なお、大学によっては、理系の学部では、中国語が履修不可能の場合もあります。日本の科学の世界では、あまり中国語を使う機会が無かったからです。これからの時代は多くの人口を抱える中国に進出することがビジネスチャンスになる、ということで学生への人気が高まっていますが、そこまで使えるレベルでものにするのはかなり難しいでしょう。
 
 
=== 外国語の科学論文の現状 ===
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そして、もしどうしても実務などでドイツ語の文献の読解が必要なら、辞書を読んで調べて翻訳すればいいだけです。
 
 
 
== 教科書は買おう ==
学校の図書館で教科書を「借りよう」という方法はマズイ。「借りよう」という方法だと、定期テスト前などは「貸出中」になっていたりして、テスト対策が勉強できなくなったりする。
 
== 学習の仕方 ==
=== 総論 ===
大学での学習は高校までのような「受験」を意識したものではありません。
各自がそれぞれ身につけたい内容を学ぶというのが、大学教育の建前とされています。
 
注意する点として、入学してから四年後(留年しなければ卒業年度)の成績は、進級基準に考慮されません。また、大学院の入試問題を解く能力は、学部の各学年(1〜3年)の進級基準および卒業基準には、まったく考慮されません。
 
つまり、どんなに入学4年後に学力が高くても、大学院入試問題が解けても、もし1年目のときに合格科目が足りなければ、入学1年後には留年になります。
 
また、定期テストの後の復習は、評価されません。大学受験ではありませんので、定期テスト本番(あれば追試)で合格点を取らないと、どんなに勉強熱心に復習をする人でも、不合格となります。
 
悪くいうと、極端なハナシ、現状の大学では、履修科目だけを勉強していれば、済んでしまい、前学年の履修科目の復習はする必要がありません。むしろ、履修してない前学年の科目の復習をすると、現在履修中の科目の勉強時間が不足してしまい、そのせいで不合格になってしまう可能性が高まります。
 
あまり理想的ではない状況ですが、しかし現状として、現在の理系の大学では、このような状況が放置されており、そのうえ問題点として認識すらされていなかったり、また、改善運動の機運なども、ありません。
 
 
では、どう学習すればいいかというと、基本的には、履修中の科目を優先的に、それぞれの科目のシラバスや授業内での指示に従って学習することになります。
 
 
出席を重視するか否かも授業によります。傾向としては、日本の多くの理系大学では、多くの科目で、出席を重視します。
 
どういうことかというと、例えば、定期試験における不合格者への救済措置として、合格点より数点少ない学生などに、授業中の小テストなどの点数を加味して加点して合格にする場合がありますので、なるべく出席をするのが有利です。
 
 
また、理系の大学では、学部によっては、定期試験に「自筆ノートを持ち込み可能」とする科目も、多くあります。
 
この場合、ノートを持ち込まないと解けないような高難度の問題が出題される可能性があるので、授業に出席して授業内容をノートに取って、そのノートをテストに持ち込んでください。
 
 
理想としては、そもそも筆記試験とは学力を確認するために行うのですから、試験だけで合格/不合格を決められるのが理想ですが、しかし残念ながら、日本の大学教員のなかには、適切な試験問題をつくる能力の乏しい教員もいます。そのため、このような救済措置が必要になるのです。(当該科目の教授は、学生を不勉強だとして批判するだろうが、しかし、単に教員の問題作成能力が低いだけであったりする。)
 
 
ただし、数学の授業は出席を取らないことが多いです。講義を聴いているかいないか等どうでもよく、数学の内容を身につけたかつけていないかを重視したい、ということのようです。対照的に、実験実習の科目は(授業の性質上当然ですが)出席していないのに単位が取れるということはまずありえません。
 
 
また、試験は、慣習として、授業で紹介した話題から、試験問題は出題されます。
 
大学入試とは違って、授業で紹介されてない話題を出題する事は、大学学部の定期試験では、ほぼありません。
 
 
理想的には、たとえ大学で習っていない事でも、自発的に学術書などで、どんどんと勉強することは奨励されるべきでしょうが、しかし残念ながら日本の大学の現状では、進級基準や定期試験などは、そうなっていません。
 
現在の理系の大学では、大学で習っていない事を自発的にどんどんと勉強すると、試験対策の時間が足りなくなる場合があり、留年などの危険性が高まります。
 
 
=== 履修の順序 ===
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このように低学年むけの簡単な科目から履修していくと、だいたい卒業学年の頃には、2年生後半から3年生までの科目を中心に履修する事になるでしょう。
 
学校によっては、3年?4年の科目が、特定の研究分野を中心にした高難度の科目になっている場合も多々ありますので、そのような科目は、他分野を研究する学生は、無理して履修する必要はないのです。
 
 
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教養部廃止にともなう過大負担化の混乱です。
 
多くの大学で、「物理」の教科書や定期試験の難易度が、教養部のあった時代のまま(つまり、1?2年で専門科目のなかった時代のまま)だったりする事もあり、そのため、「物理」科目が不合格者を出しやすい難関科目になっている場合があります。
 
なので、なるべく、卒業要件のための理科の単位は、化学や生物などの、いわゆる「暗記科目」で単位取得するのがオススメです。
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なので、他科目で単位取得したり、どうしても学校の進級基準で実験科目の単位が必要なら、なるべく化学実験で、単位を取得していくのが、オススメです。
 
 
=== 教科書 ===
大学には学習指導要領はありませんので、どこの大学でも使われる共通の教科書というものはありません。よく使われる定番教科書のようなものはありますが、かといってそれを使わず教員が自分で執筆した教科書を指定することもあります。これも、基本的には授業での指示に従うことが無難でしょうが、どうしても合わないようならば、その科目の定番教科書を知り、併読するのも手です。
 
 
なお、もし、教員の授業内容が、市販の教科書の多くと傾向が異なる場合、定期試験に出題されるのは、教員の授業内容のほうです。
 
 
なお、大学用の教科書は、市販の教科書でも、かなり難しく情報量も多いです。高校卒業までのいわゆる「検定教科書」とは違います。高校は文系・理系の両方の学生が学ぶので、高校の教科書は、情報量を減らしてあります。ですが、大学の教科書では、専門とする学生が学ぶので、情報量は、かなり多いです。
 
 
なお、実験科目は、その大学の教員が共同で作った各大学のオリジナル教科書を使うことが多いようです。
 
 
=== 定期試験 ===
理系特有の事情として、理系科目の定期試験では、低学年でも高学年でも、計算問題を含む筆記試験があります。
 
試験問題は基本的に、100点満点中、60点以上で合格です。
 
 
試験では、たとえ自己採点で60点未満でも、なるべく、多くの問題に解答してください。
 
なぜなら、教授のなかには、試験作成の能力が低い教員もおり、例えば、計算時間が足りないのに大量の計算問題を出すなどの不適切な出題をして、そのため多くの学生が試験時間内に解き終わらず、大量の不合格者を出すなどして教授会でその科目の教授が問題視されたりして、教授会の決定により追試験の行われるような場合も、しばしば、あります。
 
追試を行う場合、「本試験で40点以上」などの受験条件のつく場合がありますので、たとえ自己採点で60点未満でも、なるべく、60点近くをめざして解答するのがオススメです。
 
 
さて、定期試験の問題は、基本的に、過去数年間の過去問のパターンどおりに出されます。ひとりの教員の思いつく問題のパターンは限られています。サークルの先輩後輩の間などで、そのような教員の情報や、過去問そのものが受け継がれることも多いようですので、入手しておいてください。
 
このため、なるべく可能なかぎり、なんらかのサークルや部活動に入ることをオススメします。
 
 
 
=== 現状の解説 ===
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=== 過去問の必要性 ===
テスト対策では、過去問を入手する必要があります。また、過去問入手のために、友達づきあいや、部活への加入、サークル加入などをする必要があるでしょう。
 
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したがって、学生は、当面は対策として、過去問を入手して定期テスト対策をする必要があります。
 
 
== 学習ノウハウ ==
=== 大学教育の理想は1990年代前半に破綻しました ===
かつて、大学の学習で重要な事は、「知識獲得の速さではなく、理解の深さ」と言われました。
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大学教員は、口先では否定するかもしれませんが、口先だけです。
 
=== 部活に打ち込めるだけの時間がない ===
 
== 課外活動について ==
大学生は学業と並んでサークル活動などに力を入れる人も少なくありません。それ自体は悪くはないですが、学業との優先順位をひっくり返してはいけません。特に理系の場合、現状では、かなり厳しめの評価基準で単位認定をする科目(つまり、不合格者の多い科目)もあります。
 
当然のことですが、大学側は課外活動を進級基準には組み込んでくれません。学業といかに両立させるかは完全に自己責任です。
 
 
 
== 学外での資格の取得など ==
大学生ともなると、文科系の大学・学部では、就職をみすえて、公認会計士やら何やら、「学士」以外の資格を取得しようとする学生も多いでしょう。
 
ですが理科系では、現状のところ、学外での(「学士」以外の)資格の取得は困難です。
 
資格試験の対策をしようにも、その勉強時間をとるのは、困難です。
 
工学部の学生ですら、ボイラー技師やら電気工事士などの資格は、在学中には、取得していないのが一般的です。
 
 
理科系では、現実的に可能な資格・検定は、せいぜい、英検やTOEICなどの高校生も受けるような検定試験で、自身の学力を証明する成績を取れるくらいでしょう。
 
 
== 研究室選び ==
工学系では、3年の後半ごろから、おそくても4年生になると、研究室に配属されます。いずれ企業の技術職として働くことを意識するのであれば、基本的には、志望業種に近いテーマを選ぶべきでしょう。
 
「他分野、あるいは学際的な研究が思わぬところで役に立つかも」なんて事を考えても、企業に志望の意志をアピールしづらくなってしまいます。学際的なテーマは、研究室選びではなく、自分の趣味の範囲で勉強しましょう。
 
大学に残って研究者としてやっていくというのなら遠回りも役に立ちますが、なにしろ一握りの優秀な人にしか関係のない話です。
 
研究分野を大くくりに見ると、実験系か理論系かという分類ができます。実験系は、手を動かせばある程度成果が出る、という部分でわかりやすい分野です。
 
ただし、機材がなければ実験はできませんので、その大学が保有してない設備を用いる実験は、出来ません。
 
いっぽう、理論系の研究は、外部の人にとっては分かりづらい研究になりがちです。そのため、就活の際、アピールしづらいというデメリットがあります。
 
また、レベルの低い学生では、理論系では、まともなことは何もできないまま終わりますので、もし学力に不安がある学生なら、なるべく実験系をするのがオススメです。
 
 
== 大学院への進学について ==
大学院に進学をする事により、2年間近く、確実に研究を進められるというメリットがあります。
このため、もし実験系の研究室なら、ほぼ確実に実験データを積み重ねるなどの成果を獲得できます。
 
なお、就職後に会社に籍を残したまま大学院へ進学する、という人が少数ながら存在するため、「大手企業なら、もし学力が高ければ、大学や大学院に進学させてもらえる。しかも奨学金として学費を出してくれる」などという噂が流れることもあるようですが、現実にはかなり困難です。社内で指折りの幹部候補生に対してそのような待遇をすることはありうるでしょうが、果たしてあなたは、大手企業の社内で指折りの幹部候補生になれるのでしょうか。
 
 
また、デマ的な噂で、「大学院に進学すると、就活が不利になる」などと噂もあります。
 
しばしば、保護者が、文科系の場合や博士課程と混同して、理系の大学院(修士課程)の進学に反対する場合があります。そのような場合、保護者の誤解を解いてください。
 
文科系の場合、あまり大学院進学が評価されないという風潮もありますが、しかし理系の場合、現状では、そういう事はありません。
 
また、文科系の博士課程の場合だと、卒業時の年齢の高さ(30歳近く)等の理由により、一部業種では敬遠される可能性があります。しかし、理系の修士課程では、そういう事はありません。
 
 
企業では、たとえ製造業などの技術系の企業でも、大卒として入社した社員であっても、なぜか高卒と同じ仕事を何年間もさせられる事が多くあります。
 
なので研究職につきたい人は、なるべく大学院で研究の経歴と実績を積んで、研究者のタマゴとしての経歴を積んだほうが、研究者としての就職には有利です。
 
 
 
== 出席を重視する学科も多い ==
理学部の数学科では、伝統的に、なるべく「出席点」を取らない方針が多いと言われています。「出席点」というのは、授業に出席していると、そのぶん、定期テストの成績に加味されて得点が上がるというものです。
数学科では「勉強というのは、図書館などで自分で調べて頭を使って自分で考えるものだから」という発想らしく、また「意欲の低い学生に出席されて、授業中に私語をされると、数学的思考のさいの邪魔であるので、出席点を取らない。」という発想らしいです。なるべく自分で調べて勉強する態度を身につけて欲しいようです。そのように自分で勉強しないと、数学のプロとしての能力は身につかないと考えているようです。
 
ですが、この数学科のような方針は、例外です。他の多くの学科では、出席を重視しています。むしろ出席してない時点で、「何も勉強していない」と決めつける学科のほうが多いのです。数学科の常識は、他の学部・学科での非常識なのです。
 
 
出席を重視する学科で、実際に授業の前後などに出席を取ることは無いのが通常ですが、ときどき授業中に小テストなどを行い、そのテストの結果を定期テストの結果に加味する場合も多くあります。小テストが抜き打ちの場合も多くあります。つまり、小テストが、事実上の出席点なワケです。
 
 
べつに工学部や農学部などの実務系の学部だけで、事実上の出席点があるのでは、ありません。
理学部などでも、物理学科や化学科など、数学科以外では、出席点を取ることは多くあります。
 
このように、出席点は、べつに実験などの科目だけではありません。理論系の科目でも、出席点を取る場合があります。
 
 
日本国の世間の多くの人は、数学科のように、自分で勉強するという学風なんて、知りません。世間の多くの人は、「勉強とは、学校で教員から習わないと身につかない」と考えています。卒業後の就職先であろう民間企業でも、従業員は世間の多くの人たちです。学校教員なども、世間の多くの人たちです。
 
教育行政は文部大臣など、国会の政権与党の国会議員などによって管理されます。(選挙で国会議員を選ぶ)有権者も、世間の多くの人たちに過ぎません。
 
出席点を取る講義を擁護すると、教科書では教えきれないこともあります。たとえば教科書では著作権などの理由により、掲載できない映像などもあります。また、講義の授業であっても、教員が、ちょっとした実験(もちろん、一般教室でも安全に行えるような実験)を見せる場合もあります。これは、高校までも、同様にあったことでしょう。教員の個人的な研究ノウハウなども、教科書だけでは教えきれません。
 
 
== 部活に打ち込めるだけの時間がない ==
理系の大学では、部活やサークル・同好会の活動にも、あまり本格的には打ち込めません。たとえば工学部などにあるロボット技術同好会とか自動車技術同好会などのような専門分野に関係しそうな部活ですら、部活動の時間の余裕が少なく、たとえば、その分野の全国コンテストなどの競技会に各大学が参加しても、学期末などのテスト期間前になるとコンテストに出席する大学生が減るとかいう現象が起きているのです。
 
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定期テストの過去問を入手するために部活・サークルなどに入部するのは有効です。しかし、けっして部活動などに熱心に打ち込まないのが日本国の理系大学での教育の現状です。
 
=== 学部卒の就職活動では、研究テーマの詳細を評価されないのが一般 ===
 
理系の大学院生卒の就活の場合は、少しは研究テーマを面接で聞いてくる場合もありますが、しかし学部卒では、まず学生の研究テーマの研究レベルを企業は調べません。学部卒にも研究テーマについて面接中に聞いてくる場合もあったり、企業の用意するエントリーシート(インターネットでの応募用紙みたいなもの)の記入欄に、研究テーマとその概要について記入する欄があったりしますが、'''単に聞くだけ'''です。だいたい、就活開始の時期である学部3年後半?4年前半には、まだ卒業研究がほとんど始まっていませんので、企業側も深く調べようがありません。インターネットでは、「大手企業の技術職志望なら、研究レベルを調べるはず」とかデマが出回る場合がありますが、もちろんデマだと思ったほうが良いです。
== 就活 ==
==== 大手メーカーでは、理工学部の学部卒の何割かは、現場の工員に配属 ====
例として製造業に就職する場合、理系の私立大学の卒業生は普通、実は大手企業〜中堅企業では、「現場工員」 & 「設計 見習い」として採用されます。
 
募集時は「設備設計」「生産技術者」とかの肩書ですが、実態が工員だったりします。「設備設計」と聞くと、てっきり「設計」の文字があるので、てっきり大学レベルの工学知識を活用する仕事のように思えますが、本当にその場合もありますが、多くの場合、設備設計の実態は工員です。高卒の現場社員でも、ベテランの工員なら図面を書けますし、英語を読める人も多くいます。単に、図面も書けて、英語も読める、便利屋の工員です。
 
このように、募集条件で提示した内容が、実態とは違う場合もあります。
 
なので、募集条件で明示された職種を、あまり鵜呑みにしないほうが良いでしょう。
 
募集条件にある職種はおおまかに、せいぜい「文系職か? 理系職か?」を確認するぐらいの確認の認識でいるのが、企業にダマサレなくて良いでしょう。
 
 
たとえ募集要項に「化学職」「物理職」などと書いてあっても、とりあえず、就職後は長らく製造工員をするのが、一般的です。
 
昨今の不況や、半導体産業の停滞などハイテク産業の停滞により、現在、ほとんどの企業では、理科的な意味での白衣を着るような「研究」職は減っています。
 
企業の「研究」のほとんどは、青い作業着を着て、スパナなどの工具などを用いて、新製品の開発のためのプロセスの製造を作業したりする、製品開発のような研究です。
 
 
もし自分が「化学職」として募集されたなら、企業側からの扱いはせいぜい、「化学にも詳しい、機械設計みならいエンジニア & 現場作業員」です。
 
 
就職時に、エントリーシートなど応募用紙に志望職種を書く欄があって、大卒の場合は「設計・研究」を志望職種にするのが一般的ですが、そうエントリーシートに志望職種を「設計研究」と書いても採用されますが、しかし就職後の配属先は、しばらくは現場の工員の場合が、多くあります。
 
 
もしかしたら高度成長や平成バブルの頃の昔なら、大卒新人の仕事と高卒新人の仕事とが違ってた場合もあるのでしょうが、しかし平成不況の現在、そのような優遇はありません。
 
 
学校側の認識が、古い高度成長〜バブルのころの時代のままの場合もしばしばあるので、学生は自身の就活事情をアップデートしておいてください。
 
 
==== 学部卒の就職活動では、研究テーマの詳細を評価されないのが一般 ====
理系の大学院生卒の就活の場合は、少しは研究テーマを面接で聞いてくる場合もありますが、しかし学部卒では、まず学生の研究テーマの研究レベルを企業は調べません。学部卒にも研究テーマについて面接中に聞いてくる場合もあったり、企業の用意するエントリーシート(インターネットでの応募用紙みたいなもの)の記入欄に、研究テーマとその概要について記入する欄があったりしますが、'''単に聞くだけ'''です。だいたい、就活開始の時期である学部3年後半〜4年前半には、まだ卒業研究がほとんど始まっていませんので、企業側も深く調べようがありません。インターネットでは、「大手企業の技術職志望なら、研究レベルを調べるはず」とかデマが出回る場合がありますが、もちろんデマだと思ったほうが良いです。
 
:(なので、学部生の3年生が卒業研究の研究室を決める時は、志望業種に近い研究室を選ぶのが安全です。せいぜい、その程度しか、企業には卒業研究を評価されないのです。)