「高校化学 14族元素」の版間の差分

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ケイ素は金属光沢をもつが、しかし金属ではない。 光や紫外線、赤外線などは電磁波であるが、ケイ素は電磁波の反射率が可視光のあたりだけ、反射率が高いため、人間の目で見た場合に
シリコンインゴットの画像。この画像は検定教科書によくある。
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;無定形炭素
[[File:Activated Carbon.jpg|left|thumb|60px]]
炭素の同素体と別に、黒鉛や[[高等学校化学I/炭化水素|炭化水素]]などが不規則に結合し、結晶状態をはっきりとは示さない状態の炭素の固体がある。これを無定形炭素と呼んでいる。木炭や石炭などがこれにあたる。左図の'''活性炭'''は多孔質で表面積が大きく、さまざまな物質を吸着する性質があるため、消臭剤などに用いられている。
 
炭素の同素体と別に、黒鉛や[[高等学校化学I/炭化水素|炭化水素]]などが不規則に結合し、結晶状態をはっきりとは示さない状態の炭素の固体がある。これを'''無定形炭素'''(むていけいたんそ、amorphous carbon)と呼んでいる。木炭や石炭コークスなどがこれにあたる。左図ような無定形炭素の一種である'''活性炭'''(かっせいたん)多孔質で表面積が大きく、さまざまな物質を吸着する性質があるため、消臭剤などに用いられている。
[[File:Binchotan (charcoal).jpg|80px]]
 
[[File:Binchotan (charcoal).jpg|80px180px|活性炭|thumb]]
 
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==== 酸化物 ====
炭素空気中で燃焼してすると酸化物を生じる。
 
;一酸化炭素(CO)
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==== 単体 ====
[[File:SiliconCroda.jpg|right|200px|thumb|ケイ素]]
 
'''ケイ素'''(Si)は金属光沢をもつ銀灰色の固体である。ケイ素は金属光沢をもつが、しかし金属ではない。
 
光や紫外線、赤外線などは電磁波であるが、ケイ素は電磁波の反射率が可視光(波長:780nm〜380nm)のあたりだけ、反射率が高いため、人間の目で見た場合に、ケイ素は金属光沢がるように見える。(※ 東京書籍の教科書で、コラムで紹介されている。)
 
 
[[画像:Monokristalines Silizium für die Waferherstellung.jpg|thumb|110px|left|ケイ素の単結晶<br>電子部品の製造などに用いられる。これを薄く切断してシリコンウェハーにする。]]
ケイ素は天然には単体として存在せず、酸化物を還元することにより製造される。単体は共有結合の結晶であり、ダイヤモンドと同様の構造でケイ素原子が結合する。そのためダイヤモンド同様融点・沸点は高く、固い結晶を作る。導体と不導体の中間程度の電気抵抗を持つ半導体で、太陽電池やコンピュータ部品に用いられる。
 
[[File:Silicon-unit-cell-3D-balls.png|80px]]
 
シリコンの結晶に、わずかにリンやホウ素を加えたものは、電気をよく通すものになる。これらの材料(シリコンの結晶に、わずかにリンやホウ素を加えたもの)も「半導体」という。(※ 実教出版、数研出版の教科書などで紹介している。) (※ 『物理II』で詳しく習う。『[[高等学校物理/物理II/電気と磁気]]』などの単元で扱う。)
 
 
* その他
[[File:Silicon-unit-cell-3D-balls.png|80px|thumb|ケイ素の単体の結晶構造]]
ケイ素の結晶構造は、ダイヤモンドの結晶構造と同じ。(← 高校の範囲。)
 
(※ 範囲外: ) ケイ素には、グラファイト型の構造は無い。(※ 参考文献: 化学同人『理工系基礎レクチャー 無機化学』、2014年第1版 第9刷 発行、99ページ) この性質から、ケイ素は(炭素とは異なり)多重結合をつくる性質が弱いことが、うかがえる。
 
 
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==== 二酸化ケイ素 ====
[[File:Quartz (USA).jpg|right|180px|thumb|水晶]]