「高校化学 16族元素」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
オキソ酸 |
編集の要約なし |
||
38 行
酸化物は、酸や塩基との反応のしかたから3通りに分類される。
{| class="wikitable" style="float: right;"
|+ 酸化物の分類
|-
! 酸性酸化物
|-
! 塩基性酸化物
| Na<sub>2</sub>O , MgO , CaO , Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub> , CuO , BaO など
|-
! 両性酸化物
| Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> , ZnO
|-
|}
* '''酸性酸化物''' : 水に溶けて酸性を示したり、塩基と反応して塩を生じる酸化物を、'''酸性酸化物'''という。
* '''塩基性酸化物''' : 水に溶けて塩基性を示したり、酸と反応して塩を生じる酸化物を、'''塩基性酸化物'''という。
44 ⟶ 58行目:
;酸性酸化物の例
{| class="wikitable" style="float: right;"
|-
! 酸性酸化物
| CO<sub>2</sub> , NO<sub>2</sub> , SiO<sub>2</sub> , SO<sub>2</sub> , SO<sub>3</sub> , Cl<sub>2</sub>O<sub>7</sub> など
|-
|}
二酸化炭素や二酸化硫黄など、非金属元素の酸化物の多くは、酸性酸化物である。
酸性酸化物の定義により、酸性酸化物は水に溶けると、酸性を示す。
: SO<sub>2</sub> + H<sub>2</sub>O → H<sub>2</sub>NO<sub>4</sub>
::※ H<sub>2</sub>NO<sub>4</sub>は酸。
: SO<sub>2</sub> + 2NaOH<sub>2</sub>O → Na<sub>2</sub>SO<sub>3</sub> + H<sub>2</sub>O
::※ Na<sub>2</sub>SO<sub>3</sub>は塩。
二酸化炭素(CO<sub>2</sub>)は塩基と反応して塩を生じる。
: CO<sub>2</sub> + Ca(OH)<sub>2</sub> → CaCO<sub>3</sub> + H<sub>2</sub>O
::※ CaCO<sub>3</sub>は塩。
二酸化窒素(NO<sub>2</sub>)は水に溶けて硝酸(HNO<sub>3</sub>)となる。
: 3NO<sub>2</sub> + H<sub>2</sub>O → 2HNO<sub>3</sub> + NO
▲また二酸化炭素(CO<sub>2</sub>)は塩基と反応して塩を生じる。
▲: CO<sub>2</sub> + Ca(OH)<sub>2</sub> → CaCO<sub>3</sub> + H<sub>2</sub>O
;塩基性酸化物の例
{| class="wikitable" style="float: right;"
金属元素の酸化物の多くは、塩基性酸化物である。酸化カルシウムや酸化ナトリウムなどが、塩基性酸化物である。▼
|-
! 塩基性酸化物
| Na<sub>2</sub>O , MgO , CaO , Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub> , CuO , BaO など
|-
|}
水に溶けて塩基性を示したり、酸と反応して塩を生じる酸化物を、'''塩基性酸化物'''という。
: Na<sub>2</sub>O + H<sub>2</sub>O → 2NaOH
::※ NaOHは塩基。
▲'''金属元素の酸化物の多くは、塩基性酸化物である'''。酸化カルシウムや酸化ナトリウムなどが、塩基性酸化物である。
酸化カルシウム(CaO)は水に溶けて水酸化カルシウム(Ca(OH)<sub>2</sub>)となる。
: CaO + H<sub>2</sub>O → Ca(OH)<sub>2</sub>
また、これは酸と反応して塩を生じる。
: CaO + 2HCl → CaCl<sub>2</sub> + H<sub>2</sub>O
;両性酸化物の例
{| class="wikitable" style="float: right;"
! 両性酸化物
| Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> , ZnO
|-
|}
酸・塩基のどちらとも反応して塩を生じる酸化物を、両性酸化物という。
酸化アルミニウム(Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub>)や酸化亜鉛は、酸とも塩基とも反応して塩を生じる。
: Al<sub>2</sub>O<sub>3</sub> + 6HCl → 2AlCl<sub>3</sub> + 3H<sub>2</sub>O
92 ⟶ 148行目:
一般に、分子中に酸素分子のある構造の酸のことを'''オキソ酸'''(oxoacid)という。(「オキソ酸」といった場合、水素原子は、なくても構わない。 ※ 東京書籍と実教出版の見解。 いっぽう、啓林館などが、「オキソ酸」の定義に水素原子を含ませる定義である。)
オキソ酸の分子構造についての議論のさいには、塩素原子や窒素原子など、由来となった酸性酸化物の元素を「中心原子」と設定して議論するのが一般的である。(つまり、酸素原子や水素原子は、中心ではない。)
|