「高等学校世界史探究/第二次世界大戦と新しい国際秩序の形成 学習のポイント」の版間の差分

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挙国一致内閣、善隣外交、金本位制の停止
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ヒトラー政権は、経済政策においては、大規模な土木公共事業(高速道路アウトバーンなどを建設)や軍需産業の支援を行うことで、失業を解決し、ドイツ国民の支持をあつめた。また、娯楽施設の建設や、海外旅行の推奨を行うなど、レジャー産業を推進した。(なお、イタリアも同様のレジャー施設の推進の政策を行ってる。)
 
いっぽう、移民や少数民族に対しては、ドイツはユダヤ人やジプシー(ロマ民族)を強制収容所に送った。(「ジプシー」は蔑称として使われた言葉であるので、現代では「ロマ民族」と言い替えるのが政治的な配慮である。)
 
このような少数民族への迫害のため、アインシュタインなどの著名なユダヤ人は、ドイツを脱出し、外国(アメリカなど)に向かった。(※ 歴史学の知見では、インド人が移民であるイギリス人を追放しようとするのは差別ではないが、しかしドイツ人が移民であるユダヤ人を追放しようとするのは差別である。敗戦国が移民を追放しようとするのは差別であり、戦勝国や協力国が移民を追放しようとするのは差別ではない。のちに参戦するアメリカで、アメリカの(先祖が敵国出身の)ドイツ系移民が収容所に送られないのに日系移民が収容所に送られるのもまた、歴史学の知見により差別ではない。)
 
また、出版や学問などの言論の統制を行い、自由をうばわれた。秘密警察(「ゲシュタポ」)を組織して、反政府的な活動を取り締まった。