「高等学校歴史総合/日本の大陸進出」の版間の差分

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万宝山事件
→‎範囲外: 蒋介石の外交宣伝: 浙江財閥の外交宣伝についての参考文献。故・渡辺昇一の評論書を参考文献にした。
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日本の外交は、この時期に、国際的に孤立していく。いっぽう、裏をかえせば、中華民国の国際社会での発言力が強まっていくということでもある。中華民国の外交が、たくみだったということである。たとえば蒋介石は、1928年には、キリスト教徒としての洗礼を受けている。もちろん、外交を有利に進めるためにキリスト教の洗礼をうけたにすぎない。アメリカやイギリスなど欧米の、おもな宗教はキリスト教だから、とうぜん欧米のキリスト教徒は、蒋介石への親近感が、わくことになる。しかも、蒋介石の妻(つま)の宋美齢(そうびれい、ソン・メイリン)は、おさないころからアメリカに留学しており、彼女はアメリカの名門女子大を卒業しているキリスト教徒であった。この宋美齢が、アメリカの教会で、けなげに中華民国をかばい、日本を批判する主張などをしていた。とうぜん、アメリカのキリスト教徒は中華民国に親近感が、わいていく。
 
日本のエリート官僚の国際会議での意見なんて、国際会議じたいが、アメリカの庶民には遠い世界の話であり、親近感がわかない。そんなのよりも、アメリカ各地の教会で外交活動をしている宋に、アメリカの庶民は親近感はわくだろう。しかし日本の外務省はそういう事に気づかず、むしろ、国際会議などの権威ある会議での活動にこそ日本外務省は専念すべきだと考えていたのだろう。
 
しかも、日本の国債会議での出席者は男ばかりだが、いっぽう中華民国の宋は女性である。アメリカ人の目には、もしかしたら、まるで日本が、女性を差別する国かのように、映ってるかもしれない。
 
中国の外交における宣伝はこのように大胆(だいたん)であり、日本の役人的な文化交流や宣伝などとは、中国は大違いであった。日本は外交宣伝の分野では、おくれをとっていた。
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この状況証拠からも、浙江財閥が国民党を支援していたことが分かる。そして、キリスト教徒であるという事からも予想できるように、どうやらアメリカ合衆国やイギリスなどの後ろ盾があることが予想される。
 
:※ 上述の内容についての参考文献については、歴史評論家の故・渡辺昇一 の著作に、上述のような中華民国の外交宣伝についての文献がある。書籍名については、手元に書籍が無く、書籍名は不明。
 
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