「高等学校日本史B/占領と改革」の版間の差分

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二・一ゼネスト
学校教育法、内務省は廃止、など
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GHQは幣原に対し、「憲法の自由主義化」、婦人参政権の付与、労働組合の結成奨励、教育の自由主義化、秘密警察などの廃止(特別高等警察などを指す)、経済の民主化を内容とする五大改革指令を命令した。くわえて1945年12月には、国家神道を解体するために神道指令を命令した(神道と国家を分離)。
 
いっぽう、このころ、戦争指導者とみなされた軍人幹部や政治家などが逮捕された。
 
翌1946年1月、昭和天皇は、天皇を「現御神(あきつみかみ)」であるとするのは架空の概念であると発表し、天皇の神格性を否定した(いわゆる、天皇の'''人間宣言''')。(なお、これに先立ち、1945年12月にはGHQの指令により、国家神道が廃止されている(神道指令)。 )
 
また、1946年1月、日本軍の軍人や国家主義者などと見なされた者たち約21万名が公的な地位から追放された('''公職追放''')。
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その後、民主自由党の吉田茂内閣(第2次)が成立し、長期に渡り政権を担当した。
 
== 教育 ==
GHQの指示により、修身・日本史・地理の授業が一時、中止された。
:※ 墨塗り教科書については、読者が小中で習ったとおり。
 
アメリカの教育施設の勧告にもとづいて教育の民主化が行われることになり、1947年の'''教育基本法'''では、民主化の理念をうたうとともに、義務教育期間を6年間から9年間に延長した。
 
また、'''学校教育法'''により、6・3・3・4制になった。(小学校の6年間、中学の3年間、高校の3年間、大学の4年間)
 
 
1948年には、都道府県・市町村ごとに地方公選制による'''教育委員会'''が設置された。
 
== 民法と刑法 ==
刑法では、大逆罪や不敬罪や姦通罪(かんつうざい)が廃止された。
 
:大逆罪(たいぎゃくざい)というのは、天皇に暴力を加えたり、殺害などをしようとしたら、処刑すること。
:不敬罪(ふけいざい)というのは、天皇を侮辱したりしたら、処罰すること。
:姦通罪(かんつうざい)とは、婚姻している夫婦で、妻が夫以外とセックスするなど浮気したら、処罰すること。
 
民法では、新憲法の男女同権の趣旨にしたがって、父親や長男中心の戸主制度や家督制度が無くなった。
 
== 地方自治 ==
民主化改革のひとつとして、地方自治の推進が行われ、1947年には地方自治法が公布され、首長を選ぶのは住民による直接選挙になった。
 
また、戦前に地方自治や警察行政を担当していた内務省は廃止された。なお、警察制度では、1947年の警察法により、国家地方警察とともに自治体警察が置かれた。