「高等学校理科 生物基礎/ホルモンによる体内環境の調節」の版間の差分

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とりあえず 高等学校生物/生物I/生物の体内環境の維持 2018年12月7日 (金) 03:37‎ から引用中。量が多いので、いったん投稿。
 
いろいろと整理中。
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*再吸収とホルモンとの関係
ヒトなどの場合、血液中の塩分濃度が低いと、Naの再吸収がホルモンによって促進される。このホルモンは'''鉱質コルチコイド'''(mineral corticoid)という。腎細管でほとんどのナトリウムが再吸収される。鉱質コルチコイドは副腎皮質から分泌されている。
 
[[File:腎臓の働きと再吸収.svg|thumb|500px|腎臓の働きと再吸収]]
水の再吸収については、脳下垂体から'''バソプレシン'''(vasopressin)というホルモンが分泌されることによって、腎臓(じんぞう)の集合管での水の再吸収が促進される。
塩類の過剰な摂取などで、血液中の塩類濃度が上昇して体液の浸透圧が上がったときにも、バソプレシンによって水の再吸収が促進され、塩類濃度を下げさせる。水が吸収された結果、尿の液量は少なくなり、尿は濃くなる。
 
:※参考  このように尿量を減らす作用がバソプレシンにあるため、バソプレシンは「抗利尿ホルモン」(ADH)とも呼ばれる。<ref>嶋田正和ほか『生物基礎』数研出版、平成26年発行、p.119</ref>(※ 検定教科書での「抗利尿ホルモン」の記載を確認。) 専門書などでは「抗利尿ホルモン」の名称のほうを紹介している場合もある。
 
 
==== ホルモン分泌の調節 ====
ホルモン分泌で中心的な役割をしている器官は、間脳にある'''視床下部'''(ししょうかぶ、hypothalamus)と、視床下部の下にある'''脳下垂体'''である。
脳下垂体には前葉と後葉がある。
 
* 神経分泌(しんけいぶんぴ)
間脳の視床下部には、ホルモンを分泌する神経細胞があり、これを'''神経分泌細胞'''(しんけい ぶんぴつ さいぼう、neurosecretory cell)という。また、このように神経がホルモンを分泌することを'''神経分泌'''(しんけい ぶんぴ)という。この間脳の神経分泌細胞により、脳下垂体の血管中にホルモンが分泌される。この神経分泌のホルモンは、脳下垂体のホルモンを調節するための放出ホルモン(releasing hormone)または放出抑制ホルモン(inhibiting hormone)である。
 
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後葉からは、水分調節に関わる'''バソプレシン'''というホルモンが分泌され、バソプレシンによって腎臓での集合管における水の再吸収などが促進される。
 
 
*チロキシン
 
* 再吸収とホルモンとの関係
ヒトなどの場合、血液中の塩分濃度が低いと、Naの再吸収がホルモンによって促進される。このホルモンは'''鉱質コルチコイド'''(mineral corticoid)という。腎細管でほとんどのナトリウムが再吸収される。鉱質コルチコイドは副腎皮質から分泌されている。
 
[[File:腎臓の働きと再吸収.svg|thumb|500px|腎臓の働きと再吸収]]
水の再吸収については、脳下垂体から'''バソプレシン'''(vasopressin)というホルモンが分泌されることによって、腎臓(じんぞう)の集合管での水の再吸収が促進される。
塩類の過剰な摂取などで、血液中の塩類濃度が上昇して体液の浸透圧が上がったときにも、バソプレシンによって水の再吸収が促進され、塩類濃度を下げさせる。水が吸収された結果、尿の液量は少なくなり、尿は濃くなる。
 
:※参考  このように尿量を減らす作用がバソプレシンにあるため、バソプレシンは「抗利尿ホルモン」(ADH)とも呼ばれる。<ref>嶋田正和ほか『生物基礎』数研出版、平成26年発行、p.119</ref>(※ 検定教科書での「抗利尿ホルモン」の記載を確認。) 専門書などでは「抗利尿ホルモン」の名称のほうを紹介している場合もある。
 
 
 
 
* チロキシン
[[File:Thyroxine feedback jp.svg|thumb|450px|チロキシンのフィードバックによる調節]]
のどの近くにある甲状腺(こうじょうせん、thyroid gland)からは'''チロキシン'''(thyroxine)が分泌される。
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視床下部は、交感神経によって、すい臓と副腎髄質を働かせる。
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* 低血糖の場合
グリコーゲンが、つぎの仕組みで分解されることで、グリコーゲンからグルコースが取り出され、グルコース濃度を上げる仕組みである。
 
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これらの反応の結果、血糖値が上昇する。
 
* 高血糖の場合
食事などによって高血糖になると、すい臓の'''ランゲルハンス島'''の'''B細胞'''が、血糖値の上昇を感知し、B細胞が'''インスリン'''(insulin)を分泌する。
 
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* 糖尿病 (※ 高校の範囲'''内''')
いっぽう、病気により血糖値が常に200mgを越えると、'''糖尿病'''(とうにょうびょう、diabetes mellitus)という病気だと判断される。<ref>文部科学省『高等学校用 疾病と看護』教育出版、平成25年発行、P.51</ref>
(※ 高校理科の範囲内<ref>浅島誠『生物基礎』東京書籍、平成26年2月発行、P.108</ref>)
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また、チロキシンやアドレナリンなどが分泌され、肝臓での物質の分解を促進して熱を産生する。
 
* 体温が上昇した場合
暑さによって体温が上昇すると、間脳の視床下部が働く。
視床下部は、交感神経によって、