「高等学校理科 生物基礎/内臓と体内環境」の版間の差分

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ホルモンについては別単元で扱うので除去。
魚類などの尿についても、検定教科書でコラム的に紹介されている。
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=== 腎臓とその働き ===
==== 腎臓の構造 ====
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File:Gray1120-kidneys.png|腎臓(kidoney)<br />(※編集者へ あとで、他の簡略図に差し替えてください。)
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==== 尿の生成のしくみ ====
[[File:腎臓の働きと再吸収.svg|thumb|500px|腎臓の働きと再吸収]]
タンパク質以外の血漿は糸球体からボーマンのうに ろ過 されて 原尿(げんにょう、primary urine)となり、
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== 発展: ヒト以外の尿について ==
:※ 人間以外の魚類などの尿の生成については、啓林館と第一学習社が『生物基礎』で紹介しているが、他社が紹介しているので、wikibooksでは説明を省略。詳しくは専門『生物』で習う。かつての旧課程の生物Iでは、魚類などの尿についても範囲内だった。
 
 
=== 水中生物の塩類濃度調節 ===
==== 脊椎動物 ====
===== 魚類 =====
淡水魚と海水魚で、尿の生成のしくみが違う。なお淡水(たんすい)とは、川や湖のように、塩分をあまり含まない水のことである。海水は、淡水ではない。
 
* 淡水魚の場合
淡水魚の場合、体内の塩分を失わせないため、淡水魚は水をほとんど飲まない。淡水魚の えら は、塩分を吸収しやすい特殊な作りになっている。
 
* 海水魚の場合
体内の水分を確保するため、まず海水を飲んで塩ごと水分を補給し、そして、えら から塩分を排出することで、体内の水分を確保している。
 
体液の塩類濃度が海水よりも低いのが一般である(体液が低張液、海水が高張液)。そのため、浸透によって水分が海水に取られてしまう傾向にある。サメやエイなどの硬骨魚類では、体液中に尿素を溶かすことで体液の塩類濃度を上げることで浸透圧を高めており、体液の浸透圧を海水の浸透圧に近づけている。
 
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* ウミガメの場合
水分の補給は、海水だけを飲むのだが、余分な塩分を排出する塩類腺(せんるいせん)を持ち、塩類腺から、塩分のたかい液体を排出している。腺の場所はウミガメの場合、目のところに腺があるので、陸上で観察すると、あたかも涙を流しているように見える。
 
* 海鳥
アホウドリなどの海鳥は、鼻のところに塩類腺(せんるいせん)を持つ。
 
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==== 無脊椎動物の場合 ====
多くの無脊椎動物では、海に暮らす動物の場合でも、いっぽう川に暮らす動物の場合でも、あまり塩類濃度の調節機構が発達していない。
 
例外的に、いくつかの生物では発達している。
 
:'''カニの場合'''
 
:*モズクガニ
::川と海を行き来する。浸透圧の調節機構が発達している。
 
:*ケアシガニ
::外洋のみで暮らす。あまり塩類濃度の調節機構が発達していない。
 
:*ミドリイサ ガザミ (カニの一種)
::河口付近に生息。浸透圧の調節機構が発達している。
 
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:'''ゾウリムシの場合'''<br />
::'''収縮胞'''で余分な水を排出する。ゾウリムシは淡水に住む。
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