「高等学校数学I/図形と計量」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
6 行
ここでは、[[w:三角比|三角比]](さんかくひ)と、それを用いた定理を扱う。
 
* 意義
たとえば設計などをするとき、ある部品の角度を変えると、その部品の先端の位置が変わるだろう。
[[Image:Crank mechanism geometry sk.png|thumb|100px|中学校でも習うクランク機構]]
[[ファイル:4-Stroke-Engine.gif|154px|left|thumb|4サイクルガソリン機関</br>&nbsp;(1)吸入</br>&nbsp;(2)圧縮</br>&nbsp;(3)燃焼・膨張</br>&nbsp;(4)排気]]
 
たとえば設計などをするとき、ある部品の角度を変えると、その部品の先端の位置が変わるだろう。(左右図のガソリン機関やクランク機構を参照せよ)
このような問題の計算を効率化するため、角度と長さの関係表をあらかじめ学者などに計算させておき、その結果を数表などにまとめておくと便利である。(三角関数表は、そのような理由で作られている。)
 
このような問題、角度と位置の計算を効率化するため、さまざまな形の三角形の角度と長さの関係表をあらかじめ学者などに計算させておき(『三角比』とは、これみたいなもの)、その結果を数表などにまとめておくと便利である。(三角関数表は、そのような理由で作られている。)
 
なお、図では機械の運動を例に応用を説明したが、じつは機械の運動を計算するには、三角比の他にも色々な分野の数学が必要なので、普通科高校の数学の段階では深入りの必要は無い。
 
高校1年の『三角比』の授業の段階では問題を単純化するため、静止した図形の三角比を中心に扱うが、しかし高校2年以降での三角比(三角関数)の理論の最終的な目標は、回転などして変動する図形や、あるいは周期的に繰り返す現象を数式で計算できるようになるのが目標である。このことを念頭に置いてもらいたい。
 
 
{{-}}
* 三角比とは
[[File:Right-angle triangle division.svg|thumb|]]
さて、どんな三角形も、1つ以上の直角三角形の組み合わせに分解できる。
26 ⟶ 37行目:
:正接(せいせつ、tangent タンジェント)
がある。
 
 
==== 正弦、余弦、正接 ====
667 ⟶ 679行目:
 
また、それぞれの角度の三角比の値を求めたい場合、近似値で済む場合なら、定理を使わなくても作図と定規(じょうぎ)によって三角比の近似値を求めることは可能である。つまり、実際に作図で、その角度の直角三角形を書き、そして定規(目盛のある定規)などをもちいて、書かれた三角形の各辺の長さを測定し、その測定結果をもとに三角比の近似値を求めるという手法も、原理的には可能である。
 
 
冒頭にあげたリンク機構の図をみれば思いつくと思うが、じつは三角比は、回転の問題にも扱う事ができる。実際、物理学で円運動などを扱う時の力学計算などで、三角関数を使うことができる。
 
ただし、物理学に必要な数学は、三角比のほかにも他の数学も必要なので、このページでは深入りしない。興味があれば、高校2年や3年の数学や物理を勉強せよ。