「高等学校倫理/近代の合理的・科学的な思考と方法」の版間の差分

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===ホッブズとロック===
17世紀以降の科学的な諸発見は哲学の世界にも大きな変化を加えようとしていた。コペルニクスによる地動説の復興、ガリレオによって明らかにされた運動のすがた、ハーヴェーの血液循環説によって確立された生理学。これらを受けて、哲学の二大潮流である'''観念論'''と'''唯物論'''の対立は新たな局面を迎えようとしていた。
 
'''観念論'''とは、あらゆるものが精神や心などのような霊(魂)に結びつけられるという思想である。他方、'''唯物論'''はあらゆる現象は物質の変化や運動に還元できるという思想である。科学上の発見は唯物論の足場を着々と固めていった。そんな中でガリレオの影響下で数学と物理学を学び、一時ベーコンの秘書もつとめた'''ホッブズ'''が登場する。
 
ホッブズは世界に存在するのは物質とその運動だけであり、世界のすべての現象は物質とその運動によって機械的に決まると考えた。
 
===その後の経験論===