応用問題として平均計算への負数の活用を追加。検定教科書の章末によくある問題。
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(応用問題として平均計算への負数の活用を追加。検定教科書の章末によくある問題。) |
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また、0 の逆数は存在しない。なぜなら 分数の分母を0にすることはできないからである。また、0と掛けて答えが1になる数は存在しない。 どちらの考えにせよ、0の逆数は存在しないことが分かる。
== 負の数の活用 ==
たとえば、次のような問題をとくとき、負の数を活用すると手計算がラクになる場合が多い。
タカシくんの学校では、ある週の図書室で貸し出した本の冊数の結果が、次のようになりました。
月曜: 73冊
火曜: 68冊
水曜: 65冊
木曜: 79冊
金曜: 81冊
この週では、月曜から金曜までの5日間に、平均として1日あたり何冊、本が借りられたでしょうか?
;解法
まず、目分量で、たとえば、おおよそ70冊あたりを基準として、
月曜: 70+3冊
火曜: 70-2冊
水曜: 70-5冊
木曜: 70+9冊
金曜: 70+11冊
のように考える。すると、あとは、
月曜: +3冊
火曜: -2冊
水曜: -5冊
木曜: +9冊
金曜: +11冊
の平均だけを求めればいい。
<math>\frac{3-2-5+9+11}{5} = \frac{16}{5} = 3.2 </math>
なので、70+3.2=73.2より、73.2冊が1日あたりの平均である。
<ins>(答え)1日あたり平均は73.2冊</ins>
;(※ 本問題で負数をつかう意義の解説)
式 <math>\frac{3-2-5+9+11}{5} </math> の計算中、3-2-5 の時点で、計算結果は -4 になる。中学の数学では、負数の存在を認めていることにより、計算をこのあとも続行でき、
-5の次の +9 +11 をそのまま続行できる。
もし、小学校算数のように負数を認めない場合、目分量として70ではなく、60や50など、もっと小さい数を基準にとらなければならなくなってしまう。
仮にだが、もし、水曜日の冊数が、65冊でなくて13冊のように、水曜日だけ極端に冊数が少なかったとしたら、負数を認めない小学算数では、基準の数を10冊など、大幅に下げる必要が生じてしまうので、そのせいで、ほかの曜日の冊数の基準からのズレの計算も大きくなってしまい、あまり計算がラクにならなくなってしまう。
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