「中学数学1年 データの活用」の版間の差分

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原則がマチガイ。除去。有効数字の掛け算の規則は、中学1年では範囲外なので除去。また、近似値の計算を習う時期は、中学では有効数字よりも前に習う。
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演習問題は[[数学演習 中学校1年生/資料の散らばりと代表値|こちら]]にあります。
 
== 資料の測定 ==
世の中には様々な統計資料がある。ここではどのようにまとめられているかを見て行こう。
 
 
===数値の読み取り===
=== 近似値 ===
原則測定器具の最小めもりの10分の1の位まで読み取る決まりである。例えば最小めもりが1℃の温度計で25℃と26℃の間にある時「25.2℃」・「25.8℃」などと読み取る。
 
たとえば、エンピツの長さを定規(じょうぎ)で測定してみて、測定値が 8.5 ミリメートルという結果だとしても、
 
そのエンピツは、けっして 8.01ミリでないのか、あるいは7.99999ミリでないか、本当にピッタリと長さが 8.5000000000000000000000000000000000000000000000・・・・ ミリメートルなのかは不明です。
 
つまり、人類の測定の方法では、長さや重さなどの量について、どんなに精度の良い測定をしても、本当の測定値を知ることはできません。
 
測定値のように、真の値に近い数値のことを'''近似値'''(きんじち、英:approximate value アプロキシメト・バリュー)といいます。
 
:(※ 「測定値」とは、実際に量を測定して得られた値。)
 
 
円周率として用いる 3.14 も近似値です。
 
 
(長さや重さなどの測定値だけでなく、)そのほか、四則計算の計算結果などでも、真の値に近い数値のことを近似値といいます。
 
たとえば <math>40 \div 7</math> を計算すると、5.174……と割り切れない。そこで、四捨五入して小数第2位まで求めるとすると5.17となる。
 
 
また、近似値から 真の値 を引いたものを '''誤差''' (ごさ)といいます。
 
 
 
 
=== (※ 整理中) 誤差(ごさ)の計算例===
次の問題を考えてみよう。
* 縦25.2cm×横17.5cmの長方形の面積を答えなさい。
 
「25.2」と「17.5」の有効数字は3桁である。したがって小数第2位で四捨五入されているため実際の値は「25.15以上25.25未満」・「17.45以上17.55未満」の範囲となる。
 
すると「25.15×17.45=438.8675」以上「25.25×17.55=443.1375」未満である数値に真の面積の値があることが分かる。実際に算出した数値と真の数値とのズレを'''誤差'''(ごさ、英:error エラー)と言う。誤差は大きく以下のようにして生まれる。
 
* 測定する環境による誤差(気温・天気・湿度により測定対象は僅かながら伸縮したりなど毎回異なる反応を起こす)
* 測定する器具の精度による誤差(最小めもりが1mmである定規は0.1mm単位以下は精密に測れない)
* 読み取り時に起こる誤差(同じものを同じ器具で測定しても違う人が数値を読めば読み取られた数値がそれぞれ異なることもあり得る)
 
=== 測定値(そくていち)と近似値(きんじち) ===
実際にはかって得られた値を'''測定値'''(そくていち、英:measured value メジャメント・バリュー)という。
 
 
 
 
=== 有効数字(ゆうこうすうじ) ===
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まず、市販の重さ計 には、あまり測定精度(せいど)の高くない計器もあり、あまり細かい数字は、信用できない。(たとえば、体重計で1円玉の重さを調べても、まったく反応しないだろう。)
 
仮に、われわれの、この問題で使っている重さ計の精度が、10gまでの度でしか細かく調べられない 重さ計 だとしよう。
 
10グラムの精度しかない重さ計で調べた結果「30g」と出た重さの数字が冒頭の1ケタ目「3」しか信用できない物を、そんな121個というふうに3ケタも掛け算して合計の重さを知ろうとすることに、日常生活で、そんなに意義があるだろうか?
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たとえば、100g精度の重さ計(かりに重さ計 B とする)で調べた結果の重さが「1400g2400g」の物ならば、有効数字は2ケタである。(「14002400」の上2ケタの「1424」が信用できるので。)
 
14002400」の有効数字が 2ケタの場合であることを強調する場合、
 
たとえば
:12.4×10<sup>3</sup>
のように、小数と指数をつかって、小数のがわを有効数字のケタの分だけ表す。たとえば「12.4」は、「12」「4」で合計3ケタである。
 
また、有効数字の記法では、小数の部分は、整数の位(例では「2」の部分)が1ケタである。有効数字の記法での指数の部分は、10の何乗かの形で表す。
 
有効数字の記法では
:12.400×104×10<sup>3</sup> g
のように、単位を必要に応じて、末尾などに、おぎなってもいい。
 
単に「1400」だけだと、重さの精度1gの べつの重さ計(かりに重さ計Cとする)なのか、それとも重さの精度10gの重さ計(かりに重さ計Dとする)の結果なのかなのか、区別がつかない。
 
単に「14002400」だけだと、重さの精度1gの べつの重さ計(かりに重さ計Cとする)なのか、それとも重さの精度10gの重さ計(かりに重さ計Dとする)の結果なのかなのか、区別がつかない。
さて、もし、重さの精度1gの重さ計Cで調べた結果「1400」だった場合は、「1400」のうち信用できる数字は「1400」なので、有効数字が4ケタである。この重さ計Cの結果を指数であらわすと、
 
:1.400×10<sup>3</sup>
さて、もし、重さの精度1gの重さ計Cで調べた結果「14002400」だった場合は、「14002400」のうち信用できる数字は「14002400」なので、有効数字が4ケタである。この重さ計Cの結果を指数であらわすと、
:2.400×10<sup>3</sup>
のように、小数の部分が有効数字のぶんケタ数(例の場合は4ケタ)になる。
 
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一般的に10の整数乗に掛けられる数字は''1以上10未満''の数である。これを用いると<math> 946 \times {10}^{13} </math>は<math> 9.46 \times {10}^{15} </math>となり、<math> 25 \times {10}^{-11} </math>は<math> 2.5 \times {10}^{-10} </math>と書き換えられる。
 
==== 有効数字の桁 ====
有効数字の桁数は、0以外の数字が初めて出てきた位以下の数字の数により決まる。
 
例えば以下の通りに桁数は決まる。
* 20.5 は「2」「0」「5」の3つの数字があるので有効桁数は3
* 12345 は「1」「2」「3」「4」「5」の5つの数字があるので有効桁数は5
* 0.069 の「0」以外の先頭の数字は「6」である。「6」がある位以下には「6」「9」の2つの数字があるので有効桁数は2
* 3.000 は「3」「0」「0」「0」の4つの数字があるので有効桁数は4
 
有効数字の桁数は上から何桁目で四捨五入されているかを表す大事な記述である。20.5を例に取るならば、この数の有効桁数は3であるので小数第2位で四捨五入されている。故に、20.45以上20.55未満の範囲であることを表す。逆も同じで、20.5を有効桁数2としたければ小数第1位を四捨五入し21と表せばよい。
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また10mは1000cmであるが「1000cm」のように書くと有効数字の桁数がいくらなのかは判断しにくい。有効数字の桁数をはっきりさせたい場合は例えば左の例を有効数字2桁とするならば<math> 1.0 \times {10}^{3} </math>cmとすることが必要となる。
 
==== 有効数字を踏まえた計算 ====
有効数字の概念を踏まえた計算を行ってみよう。'''表記されている1桁下で四捨五入が行われている'''ことが重要となる。
 
===== 加減 =====
まずは以下の問題を見て欲しい。
*21.5+1.00005を計算しなさい。
有効桁数を考えずに計算を行うと22.50005となるが、「21.5」は「21.45以上21.55未満」を取りうるため「1.00005」の「.00005」の部分は信頼できる数値ではない。加減の場合は'''下1桁の位が大きいほうに合わせて'''計算を行う。よってこの場合「1.00005」は「1.0」として計算し求める数値は22.5となる。
 
===== 乗 除=====
では次に以下の問題を見てみよう。
*21.3×1.67を計算しなさい。
有効桁数を考えずに計算を行うと35.571となる。乗除の場合は'''有効数字の桁数の少ないほうより1桁多く計算しその一番小さい位を四捨五入'''する。よってこの場合両方とも有効数字は3桁なので有効数字4桁の数値である35.57まで出しその後4桁目を四捨五入して求める数値は35.6となる。
 
 
=== 誤差(ごさ)===
次の問題を考えてみよう。
*縦25.2cm×横17.5cmの長方形の面積を答えなさい。
 
「25.2」と「17.5」の有効数字は3桁である。したがって小数第2位で四捨五入されているため実際の値は「25.15以上25.25未満」・「17.45以上17.55未満」の範囲となる。
 
すると「25.15×17.45=438.8675」以上「25.25×17.55=443.1375」未満である数値に真の面積の値があることが分かる。実際に算出した数値と真の数値とのズレを'''誤差'''(ごさ、英:error エラー)と言う。誤差は大きく以下のようにして生まれる。
 
* 測定する環境による誤差(気温・天気・湿度により測定対象は僅かながら伸縮したりなど毎回異なる反応を起こす)
* 測定する器具の精度による誤差(最小めもりが1mmである定規は0.1mm単位以下は精密に測れない)
* 読み取り時に起こる誤差(同じものを同じ器具で測定しても違う人が数値を読めば読み取られた数値がそれぞれ異なることもあり得る)
 
=== 測定値(そくていち)と近似値(きんじち) ===
実際にはかって得られた値を'''測定値'''(そくていち、英:measured value メジャメント・バリュー)という。
 
<math>40 \div 7</math> を計算すると、5.174……と割り切れない。そこで、四捨五入して小数第2位まで求めるとすると5.17となる。実際にはかって得られた測定値や、四捨五入して得られた値などは、真の値ではないがそれに近い値である。これを'''近似値'''(きんじち、英:approximate value アプロキシメト・バリュー)という。
 
=== 接頭辞(コラム) ===