「中学数学2年 三角形と四角形」の版間の差分

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2つの三角形において、つぎの条件のいずれかが成り立つとき、その2つの三角形は合同である。
 
{{-}}
# 3組の辺がそれぞれ等しい       (三辺相等 、さんぺん そうとう)
[[File:Triangles unique conditions japanese.svg|thumb|700px|center|]]
# 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい (二辺夾角相等 、にへん きょうかく そうとう)
{{-}}
# 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい(一辺両端角相等 、いっぺん りょうたんかく そうとう)
 
;三角形の合同条件
:2つの三角形は、次の3つの条件のどれかを満たす場合に、合同です。
# 3組の辺がそれぞれ等しい場合       (三辺相等 、さんぺん そうとう)
# 2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい場合 (二辺夾角相等 、にへん きょうかく そうとう)
# 1組の辺とその両端の角がそれぞれ等しい(一辺両端角相等 、いっぺん りょうたんかく そうとう)場合
 
2個の三角形が、上記の3つの条件のいずれかを満たすと、その2個の三角形は合同である。
この3つの条件のことを <big>三角形の合同条件</big>(さんかっけい の ごうどうじょけん) であるという
 
 
ある三角形について、それらの性質が全て同じであるための条件は、三角形の辺の長さや角の大きさなどの少数の量で書かれることが知られています。
ここでは、三角形が同じ形をしているための条件を学びましょう。
 
まず、ある図形の性質が等しいことを述べるための用語を定義します。
あるいくつかの図形について、それらの図形が持つ性質が全て同一であるとき、つまり、全く同じ大きさで同じ形の図形であるとき、それらの図形は、「たがいに '''合同'''(ごうどう) である」といいます。
 
[[File:Cong SSS.png|thumb|たとえば図のような三角形ABCと三角形CDAは、向きがちがっていても、合同である。三辺の長さが等しいので。]]
ただし、''同じ形をしていれば、位置や向きは関係ありません''。
 
[[File:Cong SAS.png|thumb|三角形ADCと三角形ABCは、二辺とあいだの角が等しいので、合同である。]]
合同であるための条件を '''合同条件'''(ごうどうじょうけん) というが、合同条件がどのようなものであるかはその図形の性質によって決めることができます。
例えば、円について考えれば、円はその中心の位置と半径だけで定められる図形ですから、半径が等しい円は常に合同となります。
 
ここでは、多角形の例として三角形の合同条件を学習します。
三角形には3つの辺と3つの角があります。しかし、三角形が合同であることを述べるために
それら全てが等しいことを述べる必要はありません。
 
一般に三角形には3つの合同条件があることが知られています。
* 3辺の長さがそれぞれ同じであること。(三辺相等)
* 2辺が同じ長さでその間の角の大きさが等しいこと。(二辺夾角相等)
* 1辺の長さが等しく、両端の2つの角の大きさが等しいこと。(一辺両端角相等・二辺夾角相等)
しかし、本当にこれだけで合同であるといえるのでしょうか。それぞれの場合について調べてみましょう。
 
まず、3辺の長さがそれぞれ同じである場合について調べてみましょう。
ある三角形があるとします。このように一般的な図形を調べるとき、三角形はどんな形をしているかは書きません。正三角形かも知れませんし、全く辺の長さがばらばらのものかもしれません。
そのうちの1つの辺の長さを取りだし、それと等しい長さの線分を取ります。
次に線分の両端の点から、残りの2つの辺の長さに等しい半径を持った円を描きます。
これらの円は普通2つの交点を持ちますが、これらの点と線分の2つの端点をつないで得られた三角形はどちらも、元の三角形と全ての辺の長さが等しく、
上で述べた条件を満たしています。また、ここで得た2つの三角形はどちらも全く同じ形をしているので互いに合同であるといえます。
よって、3つの辺の長さが等しい三角形は1通りしかないことが分かりました。
こうして、3辺の長さが等しい三角形は互いに合同であるといえるのです。
 
次に、2辺が同じ長さでそのあいだの角の大きさが等しい場合について調べてみましょう。
ある三角形があるとします。
このとき、2本の半直線をその間の角が元の三角形のひとつの角になるように引きます。また、それぞれの辺の
長さが、三角形でその角を作っている辺の長さに等しくなるように点を取ります。残りの辺はその点をつないだ線分となるしか無いため、上の条件をもつ三角形は常に1通りに決まることになります。
よって、2辺が同じ長さでそのあいだの角の大きさが等しい三角形は、互いに合同となっていることになります。
 
最後に、1辺の長さがひとしくまわりの2つの角の大きさが等しい場合について調べてみましょう。
ある三角形があるとします。
このとき、三角形のある1辺の長さと等しい長さの線分を取り、
その辺の両端の角と等しい大きさの角をその線分の両方の端点から取り、
その角度を持つような直線を取ります。ここで、三角形のもうひとつの頂点はそれらの直線の交点となるから、三角形は1つに定まります。
よって、1辺の長さが等しく、まわりの2つの角の大きさが等しい場合も、
三角形は互いに合同となっていることがわかります。
 
以上で3つ三角形合同条件全てはまた、三角形を作図する際ついて、それらが三角形の合同形を1通りにするための条件となっていることがわかでもありました
言い方をかえると、もし、ある三角形について、合同条件を満たせる辺や角度の情報が当たれられたなら、その三角形と合同な三角形を作図できます。
 
==== 直角三角形 ====