「高等学校数学II/式と証明・高次方程式」の版間の差分

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===== 相加平均と相乗平均 =====
2つの数<math>a</math>,<math>b</math>に対し、<math>\frac{a+b}{2}</math>を'''相加平均'''(そうかへいきん)と言い、<math>\sqrt{ab}</math>を'''相乗平均'''(そうじょうへいきん)という。
 
 
:(※ 検定教科書の範囲外 :)なぜ、相乗平均という発想が必要かというと、たとえば
::「ある企業では、2015年度の売上を基準にすると、2016年度では前年(2015年)の1.5倍の売上になりました。2017年度では、前年(2016年)の2倍の売上になりました。平均として、一年ごとに何倍の売り上げになっていったでしょうか? 」
:のような問題では、意味を考えれば、相乗平均を求める必要がある。(※ よくある間違いで、これを相加平均で計算してしまう間違いがある。)
:なお、答えは、<math>\sqrt{1.5 \times 2} = \sqrt{3} \fallingdotseq 1.73</math> より、約 1.73倍である。
 
:また、この応用例は、項が3つ以上の場合の相乗平均の定義の仕方も、示唆(しさ)している。もし読者が指数関数を知っているなら、項が3つ(ここでは a, b, c とする)の場合の相乗平均は、
::(3つの項の相乗平均)=<math> (abc)^{ \frac{1}{3} } </math>
:になる。
 
:※ この話題は検定教科書には書いてなくても、ある程度に高度な参考書なら普通に書いてある話題なので、こういう背景を理解しておこう。
 
 
 
相加平均と相乗平均について、次の関係式が成り立つ。