削除された内容 追加された内容
平行調と同主調
410 行
 
ハ長調とハ短調のように、同じ主音を持つ同士の長調と短調を同主調と言います。長調の同主調(同主短調)は♭が3つ多く付きます。もし、長調が♯系の長調ならば、その分♯が減ります。(♯2個のニ長調の同主調はニ短調、♭1個です。これは、♯2個に♭3個を付ける代わりにまず♭2つ分の♯2つを削り、残りの♭を最後に付けた、というように計算できます。)逆に短調の同主調(同主長調)は♯が3つ多く付きます。これも、♭系の長短調の場合には、♭を削ることで相殺して計算します。
 
===主調===
 
主調は関係調ではありませんが、ついでに言葉として覚えましょう。主調とは、「元来の調」「最初の調」の意味です。「属調から主調に戻る」などと言うように使われます。
 
==異名同音調==
 
ピアノで弾いたときに全く同じに響く調同士のことを異名同音調と呼ぶことがあります。[[w:異名同音|異名同音]]の関係にある調です。異名同音調は次の組み合わせがあります。
 
*ロ長調(♯5)—変ハ長調(♭7)
*嬰ト短調(♯5)—変イ短調(♭7)
*嬰ヘ長調(♯6)—変ト長調(♭6)
*嬰ニ短調(♯6)—変ホ短調(♭6)
*嬰ハ長調(♯7)—変ニ長調(♭5)
*嬰イ短調(♯7)—変ロ短調(♭5)
 
以上のように、異名同音調のあるのは、♯か♭が5つ以上の調です。異名同音調同士の♯と♭の数を加えると、必ず12になりますね。
 
==五度圏==
 
最初、♯系の調を5度上へ、5度上へと取っていきました。次に♭系の調を5度下へ、5度下へ、と取って行きました。どうやら、♯系と♭系では、ハ長調、イ短調を中心に、逆の方向に向いているようですね。だとすれば、これらはひとつの直線上に表せそうです。
 
─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─
7 6 5 4 3 2 1 0 1 2 3 4 5 6 7
 ♭←                         →♯
ところが、異名同音調のところで学んだように、♯5と♭7、♯6と♭6、♯7と♭5の調は、ピアノでは([[w:平均律|平均律]]では)同じ響きになります
 
 
─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼─┼
7 6 5 4 3 2 1 0 1 2 3 4
 ♭←
─┼─┼─┼─
 5 6 7
    →♯
これをひとつにまとめて考えるため、丸めてみましょう。
 
[[image:Godoken.png]]
 
この図を、[[w:五度圏|五度圏]]といいます。5度の関係にある調を隣同士に置いて丸く(圏)書いてあるからです。調の関係を理解する上で非常に大切な図ですから、よく理解しましょう。
 
{{stub}}