「旧課程(-2012年度)高等学校数学A/整数の性質」の版間の差分
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→公約数と公倍数: 3つ以上の数の最大公約数と最小公倍数 |
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=== 公約数と公倍数 ===
==== 公約数と公倍数 ====
2つ以上の整数に対して、共通の約数のことを '''公約数''' (こうやくすう)という。
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よって 60 が最小公倍数である。
==== 3つ以上の数の最大公約数と最小公倍数 ====
3つ以上の数でも、最大公約数や最小公倍数は定義できる。
たとえば 24, 28, 36 の3つの数の場合、
素因数分解すると
:24 = 2<sup>3</sup> × 3
:28 = 2<sup>2</sup> × 7
:36 = 2<sup>2</sup> × 3<sup>2</sup>
なので、まず最小公倍数は、素数として、2,3,7をふくむ。
そして 24, 28, 36 の素因数分解で、それぞれの素数の指数が最大のものに注目する。
つまり具体的には
:素数2の指数が最大である 24 に注目,
:同様に素数3の指数が最大である 36 に注目、
:素数7の指数が最大である 28 に注目する。
そして
:24 の素因数分解で素数2の部分により、最小公倍数の素数 2 の指数は少なくとも 2乗、
:36 の素因数分解で素数3の部分により、最小公倍数の素数 3 の指数は少なくとも 2乗、
:28 の素因数分解で素数7の部分により、最小公倍数の素数 7 の指数は少なくとも 1乗、
である事がわかる。
よって、この3つの数にもとづく
最小公倍数を素因数分解したものは
:2<sup>3</sup>× 3<sup>2</sup>× 7
である。
これを合成すると、
2<sup>3</sup>× 3<sup>2</sup>× 7 = 8×9×7 = 72×7 = 504 である。
よって、最小公倍数は 504 である。
一方、最大公約数については
:24 = 2<sup>3</sup> × 3
:28 = 2<sup>2</sup> × 7
:36 = 2<sup>2</sup> × 3<sup>2</sup>
より、どの項にも素数2が含まれており、2の指数部は2以上なので、
よって 2<sup>2</sup> つまり 4が最大公約数である。
よって、最小公倍数は 4 である。
== ユークリッドの互除法 ==
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