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:ゆえに私が犯人だという仮定がまちがっていたので、私は犯人ではない。
 
実はアリバイを示すことで自分の無実を証明するというのは、実はこういう仕組みになっているのです。なお、アリバイを証明して無実を証明する方法には、やはり高校生の多くが苦手とする対偶証明法を使うやり方もあります。そちらはみなさんで考えてみてください。
 
二つ目は消去法です。たとえば、平成30年度「倫理」のセンター試験の大問1問7(マークシート番号7)の問題を見てみましょう。(バグと思わしき現象が起きたためリンクは貼りません。) この正解を導き出すのに背理法の文章をつくってみましょう。
二つ目は消去法です。
 
:1が正解だと仮定すると、1の選択肢はグラフを正しく説明している。
もちろん、アリバイ証明にしても消去法にしても、いつもこうした考え方で解いているわけではありません。むしろ、背理法のことは意識しないで解くのが当たり前でしょう。しかし、証明の仕方から、
:しかし、2015年のトップ3(日伊独)と2050年のトップ3(日伊韓)は異なるので、正しい説明になっておらず、仮定と矛盾する。
:ゆえに1を正解とした仮定は誤っていた。
:だから、1の選択肢は正しくないので消す。
 
これを繰り返すと、誤った選択肢を消去して正解を導くことができますね(「倫理」の知識は全くいらないので、皆さんも挑戦してみてください)。
 
もちろん、アリバイ証明にしても消去法にしても、いつもこうした操作で解いているわけではありません。むしろ、背理法のことは意識しないで解くのが当たり前でしょう。実は、背理法の考え方は本来、何気なく実行できるくらい自然な発想なのです。ほかにも、皆さんの日常的な考え方の中に背理法の形にそうものがあるはずです。そうしたことを考えていくのも論理的に考えるためのトレーニングになります。ぜひ、挑戦してみてください。
 
【参考文献】
*『論理的に考えること』(山下正男著, 岩波書店(岩波ジュニア新書))
*『論理的に考え、書く力』(吉沢光雄著, 光文社(光文社新書))
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