「高校化学 合成高分子化合物」の版間の差分

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アクリル樹脂は電子線で分解する。
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:※ 中学の東京書籍の『新編 新しい科学3』の検定教科書で、架橋ポリエチレンに相当する内容を発見。放射線の単元で、架橋ポリエチレンの技術の存在を説明している。「架橋ポリエチレン」という名前は紹介してないが、しかし中学教科書の紹介内容が架橋ポリエチレンである。
 
ポリエチレンの製造のさい、放射線を照射することにより、結合が強化され、ポリエチレンを強化することができ、主に耐熱性が強化される。(※ 参考文献: 中学の東京書籍の『新編 新しい科学3』)(※ 他社教科書でも「ポリエチレン」の名前は出してないが、放射線で耐熱性強化することを書いてある。)これが架橋ポリエチレンである。(※ 架橋の「放射線」とは言うものの、実用的には架橋ポリエチレンの架橋反応を起こす「線」とは、電子線の場合が多いと言われている。電子線も「放射線」の一種として分類するのである。)
 
工業高校の教科書にも書かれていないが、じつは、いちぶの水道管やガス管に、ポリエチレンが用いられている。また、電線の絶縁材料に、架橋ポリエチレンが用いられている(※ 中学の東京書籍の教科書で記述を発見。)。
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上記のように書くと、てっきり「光に弱いプラスチックは、ポリエチレンだけ」のように感じられるかもしれない。
しかし、じつは塩化ビニル樹脂なども、光で劣化する。(塩ビの光による劣化は、参考書の文英堂シグマベスト化学でも紹介されている。世間一般の塩ビ樹脂には、光による劣化を弱めるための添加剤が加えられている。)
 
 
{{コラム|電子線によって分解する材料 (※ 範囲外)|
けっして、すべての高分子樹脂が電子線の照射によって架橋して強くなるわけではなく、高分子樹脂の種類によっては逆に電子線の照射によって分解が進む場合もある。
 
一例として、いわゆる「アクリル樹脂」であるPMMAでは、電子線の照射によって分解が進む。
 
しかし、これは用途によっては欠点とは言えず、たとえば半導体産業などでの回路の印刷などで、基盤にアクリル樹脂を塗布してから、半導体の基盤に回路の形に電子ビームを照射したあとに、樹脂を分解することで溶媒などに溶解しやすくして洗い流しやすくする事により、回路の形状にアクリル樹脂の洗い流すことにより、回路を印刷しやすくする技術に利用される場合もある(こういう電子線などを利用した印刷技術のことを「(電子線)リソグラフィ-」という)。(半導体業界の専門用語で、アクリル樹脂のように電子線照射によって分解・溶解可能になる材料のことを「ポジ型レジスト」という。業界用語なので高校生には暗記は不要。)
 
逆に、半導体製造用の材料において、電子線の照射によって架橋反応が起きて強くなる場合は「ネガ型」という。
 
架橋ポリエチレンはエキシマArF<sub>2</sub>光源の波長の吸収特性が特性が悪く、これらの用途ではあまり用いられていない事もあってか、ポリエチレンを「ネガ型」という場合は少ない。
 
}}
 
 
{{コラム|ポリエチレンオキシド (※ 範囲外)|