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議論(ぎろん)や討論(とうろん)のしかた
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デュ
 
 
== 議論(ぎろん)や討論(とうろん)のしかた ==
=== 議論(ぎろん)とは、討論(とうろん)とは、 ===
 
なにかのテーマにそって、みんなで話し合って、一番よさそうなアイデアを決めことが、議論です。
 
:(※ 範囲外: )討論(とうろん)とは、議論を対戦スポーツみたいに楽しくしたりするために、有力なアイデアについて賛成派(さんせいは)と反対派(はんたいは)とにグループを分けたりして、勝ち負けを楽しむものです。
 
(※ 教科書でならう範囲内:)また、討論のようにチームわけすることで、論点が何なのかも、分かりやすくなります。また、グループわけをして、相手のグループから自分たちのアイデアが反論されることにより、自分たちが見落としていた、アイデアの欠点を、発見しやすくもなります。
 
 
:※ 範囲外: 実社会では3つ以上のグループで討論する場合もある。しかし小学生むけに説明を単純化するため、2個のグループの場合で説明する。検定教科書でも、2グループの場合しか扱ってない。
 
 
とはいえ、いくら討論で、グループわけしたりして、勝ち負けをあらそっても、いちばん大切な目的は、良いアイデアをさがすことです。
 
ときどき、アイデアをよくする事をそっちのけで、自分が勝つ(かつ)ことだけに熱中しがちですので、目的をわすれないように気をつけましょう。
 
 
=== グループのほかにも必要な役 ===
議論・討論では、グループのほかにも、司会(しかい)の役(やく)と、審判(しんぱん)の役という、必要(ひつよう)な役があります。
 
 
=== 司会の仕事 ===
よい議論をするための方法として、
 
:まず、'''司会'''(しかい)を決める必要があります。
 
司会の仕事には、次のような仕事があります。
 
:・ 時間の管理(かんり)
:・ 議題(ぎだい)の管理
 
 
司会は、公平な立場でないと、いけません。
 
なので、司会の人は、対立しあっている両方のグループのどちらにも、参加しないようにする必要があります。
 
 
 
;時間の管理
議論では、両方のグループが、それぞれ同じ時間だけ、アイデアを発表します。
 
司会のしごとのひとつは、それぞれのグループのアイデアを発表する時間が、どちらかのグループにばかり、かたよらないに、議論を進行させていくことです。
 
 
なので、時計などを見ながらも、司会をする必要があります。
 
 
また、司会は、グループひとつ毎(ごと)の、発表の時間を決める必要があります。
 
たとえば、
:「各グループそれぞれ、さいしょの発表の時間は3分間です。交互(こうご)に発表してください。そのあと、10分間、それぞれのグループが1分ずつ、反論しあうようにします。そして、最後(さいご)に、審判(しんぱん)が勝ち負けを判定します。」
のように、司会はスケジュールを宣言する必要があります。
 
 
 
なので、議論・討論では、時間の管理がとても必要です。
 
 
そもそも、議論を始める前に、議論をいつ始めて、いつ終えるのかも、あらかじめ決める必要があります。
 
 
意見を対立させる時間は、あくまで議論のあいだだけです。
 
 
;議題の管理
また、グループのだれかが、ときどきルールを守らない(まもらない)で、議論に関係のない話をし始めたりする人がいます。そういう場合いん、議論に関係のない話を中断させたり、議論に関係のある話にもどすように命令するのも、司会の仕事です。
 
 
;まとめ
これまでの、司会に必要な仕事をまとめると、次のようになります。
 
 
<pre>
< 司会に必要な仕事 >
時間の管理
・ 議論の始めと終わりの時間の管理。
・ それぞれのグループの発表時間の管理。
 
議題の管理
・ 議題に関係のない話をする人がいれば、関係ない話を中断させる。
 
</pre>
 
 
その他、教科書には書かれてないですが、対立しているグループどうしに、ていねいな言葉づかいをさせるように、指導(しどう)しましょう。
 
つまり、野次(ヤジ)をとばさせてはいけません。
 
※ こまったことに、これをできない大人(おとな)も国会に多くいるが・・・
 
 
=== もうひとつ必要な役 ===
討論では、司会(しかい)の役のほかにも、審判(しんぱん)の役が必要です。
 
討論では、対戦スポーツみたいに勝ち負けを決めるのですから、当然、審判(しんぱん)が必要です。
 
 
審判(しんぱん)の仕事は、どの意見が、いちばん説得力があったかを決めることです。
 
 
つまり、討論での勝利(しょうり)の条件は、審判に説得力がある意見を言うことです。
 
:※ 学校での国語の授業としての「議論」なら、ふつう、国語の先生が審判をするでしょう。
 
 
議論の本当の目的は、みんなにとって良い意見を探すことです。
 
なので、審判が説得力のある意見を決める場合にも、みんなにとって説得力のある意見をさがす必要があります。
 
 
つまり、審判が自分だけで「きっと、正しいにちがいない!」とか思ってるような意見は、えらんではいけません。
 
また、そういう人は、そもそも審判の役にさせては、いけません。
:※ 学校の場合なら、先生が審判の役をするので、そういう問題は無い。
:※ しかし、学校の外の場所での議論の場合、そういうダメな人が審判をしている場合もあるので、気をつけよう。
 
司会の人も、審判の人も、対立しあっている両方のグループには、入れないようにする必要があります。
 
 
させ、もしも先生でない生徒が審判の役をする場合は、審判の役の生徒は、自分が「この意見は、いちばん良い意見だ。」と選んだ意見について、なぜ、それを選んだのかという理由を説明する必要があります。
 
でないと、ほかの生徒が納得しません。
 
また、「いちばん良い」理由を説明できないような意見は、そもそも選んではいけません。
 
ちゃんと、理由を説明できるような意見を選びましょう。
 
 
=== 対立するグループの人たちの仕事 ===
 
2つのグループに分かれて対立しあっているグループの役の人たちにも、仕事があります。
 
それは、
:討論をとおして、論点をハッキリさせたりすることと、
:審判の人が理解をしやすいように、自分たちの提案の理由を説明すること、
などです。
 
また、発表のできる時間は、かぎりがあります。
 
なので、短い時間でも、自分の意見が何かという説明と、その意見になった理由を説明できるように、ふだんから、自分の考えを丁寧(ていねい)に説明できるように練習(れんしゅう)しておきましょう。
 
 
 
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